言葉の発達の遅れはママの「◯◯」が足りないから?

コラム
公開日:2015/08/03
更新日:2016/08/25
言葉の発達の遅れはママの「◯◯」が足りないから?

よく、家族が多かったり、ママがおしゃべりだと、赤ちゃんの言葉の発達が早まると言われますが、赤ちゃんの言語力に大きく影響があるのは、じつはママの「笑顔」だという研究結果が。赤ちゃんの言葉の発達が遅れていたら、その原因はママの笑顔不足かも。ママの笑顔がもたらす「すごい力」を見ていきましょう!

笑顔を向けると赤ちゃんの左脳が反応

最近の研究で、赤ちゃんに笑っている顔を見せると、左脳がゆっくり、長い時間反応することがわかっています。左脳は言語をつかさどっていますから、話を聞く、言葉を覚える、話すといったことによい影響を及ぼすことは、まずまちがいないでしょう。ただそれ以上に重要なのは、ママの笑顔が親子のコミュニケーションを促進し、それが赤ちゃんの世界を豊かに広げるという点です。

笑顔を介したコミュニケーションが育脳につながります

じつは赤ちゃんは生後すぐから、ママの顔を見ようとし、顔色をうかがっています。4カ月過ぎたころからの、ママが笑うと赤ちゃんも笑う、赤ちゃんがほほ笑むとママもつられてほほ笑むといった初期対話は、そのうち、ママがふと目をそらしたときに、赤ちゃんが「何かな?」と思ってそちらを見るといった、親子のコミュニケーションに発展。これが赤ちゃんが物の存在を知ったり、言葉を覚えるきっかけになっています。赤ちゃんがママを見ようとする力を笑顔で受けとめてあげることが、脳を育てることにもつながるのです。

ママの笑顔が赤ちゃんにもたらす効果をまとめると

1.左脳を刺激して言語力を高める

赤ちゃんに笑顔を見せたときの脳の反応を調べてみると、左脳がゆっくり長い時間、反応するという結果に(○印内)。左脳は言語をつかさどるので、赤ちゃんの言葉の発達によい影響が。

[caption id="attachment_22927" align="aligncenter" width="640"]s20150803ishibashi03 赤と青の線は血中のヘモグロビン量を表わしています。この値が上昇すると、脳がよく反応しているということに。[/caption]

2.コミュニケーション力を高め社会のルールを教える

笑顔で目を合わせる対話がベースになり、そこからママの視線の先には何があるんだろうと、赤ちゃんは興味を持ち始めます。これが親子のコミュニケーションのはじまり。赤ちゃんはママの顔色をうかがいながら、「これはしていい」「これはまずい」と、社会のルールも学んでいきます。

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3.いざというとき危険を察知する力を育む

赤ちゃんにとって怒り顔は「危ない」「ダメ!」のサイン。ただし、ふだんから怒った顔ばかり見ている赤ちゃんや、育児放棄などで目を合わせる経験が極端に少ない赤ちゃんは、「怒り顔」を認識できないという実験結果も。「ふだんは笑顔、いざというときに怒り顔」という表情の対比がカギに。

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まとめ

言語力を高める、社会性を育む、危険を察知する力を育てるなど、赤ちゃんの成長に欠かせない「ママの笑顔」。「まだ何もわからないだろう」と無表情でいたり、赤ちゃんの横でスマホばかりいじっていることにないように、気をつけたいものです。

山口真美先生・写真

お話/中央大学文学部 心理学研究室教授
山口真美先生
博士(人文科学)。ATR人間情報通信研究所客員研究員、福島大学生涯学習教育研究センター助教授を経て、現職。認知心理学、なかでも乳児の視覚についての研究が専門。『赤ちゃんは顔をよむ—視覚と心の発達学』など著書多数。
イラスト/松元まり子
出典:Baby-mo(ベビモ)2012年10月号「ママの笑顔で赤ちゃんの脳はぐんぐん育つ!」
※情報は掲載時のものです

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