色とかたさでわかる【赤ちゃんのうんち】これって大丈夫?写真付きで解説

コラム 2017/07/27更新
色とかたさでわかる【赤ちゃんのうんち】これって大丈夫?写真付きで解説

緑、黄色、茶色、黄土色………うんちの色はさまざま。危険な色があるって、みなさん知ってました?? 国立国際医療センター 消化器科医長の新井勝大先生にお話をお伺いしました。

赤ちゃんの白・赤・黒のうんちは病気を疑って

個人差の大きい赤ちゃんのうんちですが、「これが出たら要注意」もあります。このページの写真を参考にして、「もしかして……」と思ったら、うんち持参で受診しましょう。

「白のうんち」 早期発見が大切な胆道閉鎖症の場合も

私たちの便の色が茶色や黄色になるのは、肝臓でつくられた緑色の胆汁が小腸の入り口で混じりあっているからです。ですから、激しい下痢が続いたりすると胆汁の排出が追いつかずに便が着色されず、白っぽい下痢になることもあります。
下痢をしているわけではないのに淡黄色~うすいベージュ色の便が出る赤ちゃんは、胆汁の通り道がふさがる胆道閉鎖症の可能性もあります。胆道閉鎖症は早期発見が大事です。

ロタウイルス性急性胃腸炎

秋~冬に流行。激しい下痢をともないます

<どんな病気?>

ロタウイルスが原因の胃腸炎で、嘔吐、発熱、下痢などの症状が出る。秋から冬に多い。

胆道閉鎖症

生後間もなく胆道が閉鎖する病気

<どんな病気?>

先天的、または生後間もなく胆道がふさがってきて胆汁が出なくなる。黄疸で白目が黄色くなったり、尿がコーラのような色になるのも特徴。

「黒のうんち」 胃や十二指腸から出血しているかも

黒い便は、便に血がまじっている可能性が。胃や十二指腸など体の上のほうの消化管で出血があると、胃酸に反応して血液が黒くなるのです。黒い便が続くなら、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの病気かもしれません。
大量の鼻血を飲み込んだり、乳首が切れるなど母乳に血液が混じっている場合にも便が黒くなることがあります。貧血で鉄剤を飲んでいる子どもの便も黒っぽくなるので、気になるときは便を持って病院へ。

胃潰瘍

胃の粘膜が傷ついて出血

<どんな病気?>

出生時のストレスや胃腸炎、薬剤の影響などで、胃の粘膜に潰瘍ができる病気。便が黒くなったり、赤や黒っぽい血を吐くことも。

生まれたての赤ちゃんの黒っぽいうんちは大丈夫?

「胎便」ですから問題ありません

生まれたばかりの赤ちゃんは、「胎便」と呼ばれる濃緑色でべっとりしたうんちをします。これはママのおなかの中で飲んだ羊水などが便として出たもの。2~3日で黄色がかった通常の便に移行します。

「赤のうんち」 大腸や肛門からの出血は赤い便に

かたい便に血が少量ついているときは、排便時に肛門が切れて出血しているのがほとんどです。しかし、便にたくさんの血が混ざっている場合は要注意。
緊急を要するのは腸重積という病気で、イチゴジャムのような血便が出るのが特徴です。下痢をともなう血便は、細菌性の胃腸炎かもしれません。受診するときには便のついたおむつを持参しましょう。ほかにも大腸ポリープや食物アレルギーなどの可能性も。

細菌性胃腸炎

サルモネラ菌やO-157などが原因

<どんな病気?>

細菌性の胃腸炎は嘔吐や下痢、発熱などが特徴で、下痢に血が混じることも。

腸重積

望遠鏡の筒のように腸と腸が重なる

<どんな病気?>

腸が腸の中に入り込む病気。激しい痛みで泣いたかと思うとおさまる繰り返しの腹痛が特徴で、粘血便や嘔吐をともなうことも。

赤い血が混じるのは大丈夫?


<ママからの質問>

1~2週間に一度くらい、便の中に赤い血が混じることがあり、小児科を受診すると「腸壁が傷ついているだけ。心配いらない」と言われましたが、大丈夫?(3カ月/R・Mくん/母乳のみ)

<Dr.より>

ミルクアレルギーの可能性もあります。母乳しか飲んでいないのなら、ママが乳製品をひかえてみて。アレルギー用のミルクが必要なこともあります。

母子健康手帳の便色カードを使ってうんちをチェック!

子どもの肝臓移植の原因となる病気のうち、最も多いのが胆道閉鎖症。生後2カ月以内に手術したほうが経過がよいので、早期発見が大切です。この病気は便の色が重要なサインです。淡い黄色から薄いベージュ色の便が出たらすぐに受診を。また、1カ月健診の際には、母子健康手帳の「便色カード」で、しっかり確認しましょう。

出典:Baby-mo(ベビモ) イラスト/椙浦由宇 ※情報は掲載時のものです。


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国立成育医療研究センター 消化器科医長 新井勝大先生
1994年宮崎医科大学卒業。順天堂大学附属練馬病院などを経て現職。アメリカ小児消化器病専門医。著書に『こどものおなかの病気』(メディカルトリビューン)がある。