「産後うつ」症状チェックリスト・原因と治し方は? 

コラム 2016/08/25更新

芸能人のニュースでも話題にのぼる「産後うつ」。かわいい赤ちゃんを腕に抱いて、喜びをかみしめたのもつかの間、体の中も外も変化しているのに慣れない育児に追われる毎日……と、ママたちの産後はとっても過酷でトラブル続出。そんななか誰もが「ある!ある!」と激しくうなずく不調の数々、もしかして、これって「産後うつ」?

落ち込む気持ちを立て直したい…

産後のママを襲うのは、体の不快症状だけではありません。自分の気持ちがコントロールできずに、突然泣いたり、イライラしたり。元気でやさしいママになりたいのに、私ってダメなママなの……?

いいえ、そんなことはありません。その気持、必ず晴れます! 大切なのは、不安定な気持ちを「一人で抱え込まない」こと。まずは、いまのあなたの状態をチェックしてみましょう。

まずは、あてはまる症状をチェック

□ イライラする

特に理由もないのに、イライラ、ピリピリ。家族のなにげない言動にもカチンとくるなど、気分が落ち着きません。

□ 疲れる、やる気が出ない

体が常にだるくて、何をするのも面倒に。やる気が起きず、だらだらしているうちに、時間ばかりが過ぎて……。

□ わけもなく泣く

ちょっとしたことで悲しくなり、涙が流れてしまいます。一度泣きだすと、なかなか止まらないことも。

□ 不安感が強い

何に対しても悲観的な思考に。わが子になにか恐ろしいことが起きるのではなど、想像力にも歯止めがきかない傾向が。

□ 眠れない

育児で疲れていて、睡眠不足でもあるはずなのに、布団に入ると目がさえてしまい、なかなか寝つけません。

どうして起きるの?どうすればいい?

あてはまる項目はありましたか? でも、あっても大丈夫。出産後の代表的な心の揺れが「マタニティブルーズ」。その症状は「イライラする」「わけもなく泣く」「眠れない」「不安感が強い」など、人によってまちまち。出産直後から見られますが、産後1カ月ごろまでにはおさまることが多いので、治療は特に必要ありません。

いっぽうで、落ち込みから立ち直れず、状態が悪化する人がいるのも事実。赤ちゃんが生まれて幸せなはずの毎日が、なぜこうも重苦しいのでしょうか。


原因は、ホルモン量の激変など体の変化が気持ちに影響していること、環境の急激な変化に適応できないこと、慣れない育児による疲れがたまって過労状態になっていること、などが考えられます。

時間がたてば落ち着く可能性は高いのですが、落ち込んだままの育児はつらいものです。少しでもいい状態に向かうためには、どうしたらいいのでしょうか。

ラクになれる環境を意識して周囲につくろう

まず、心にとめてほしいのは、一人で育てようとしないこと。周囲を巻き込んで、つらいときには「助けて」と声をあげましょう。自分でできないことは、ほかの人にお願いしましょう。

周囲のサポートがあるにもかかわらず改善しないようなら、早めに神経科や心療内科を受診すること。出産した病院で紹介してもらってもいいですね。

また、地元自治体(大抵は母子手帳を発行した窓口に相談できます)、保健所、近隣の育児サポート機関など、公共・行政のサービスも積極的に頼ってください。

もうひとつ大切なのは、人とくらべないこと。赤ちゃんに個性があるように、ママにも個性があります。24時間子どもべったりが幸せな人もいれば、ときどきは一人になりたいママもいます。どちらがいい・悪いではないのです。
育児は長丁場。できるだけラクな気持ちで過ごせる環境を、意識してつくることも大切ですよ。

何科にかかる? 産後のプチ不調で病院に行くとき

プチ不調が気になるときは、まず出産した産院へ。対応に不満があったら「女性外来」など、女性を専門にみている医療機関で相談してみましょう。じっくり話を聞き、適切なアドバイスをしてくれる医師に出会えるまで、何カ所か受診することになるかもしれません。

気になる症状を放置すると、育児中だけでなく、その後の人生にも悪い影響を与える可能性があります。女性特有の微妙な生理を相談することもあるので、専門の科よりも、「信頼できる医師・医療機関かどうか」を基準に病院を選んでください。

お話/女性医療クリニック LUNAグループ理事長
関口由紀先生
横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学修了。横浜市立大学病院の女性泌尿器科勤務などを経て、女性医療クリニックLUNA開設。世界標準の女性医療をめざし、さまざまな不調や病気の相談にのってくださいます。
イラスト/伊藤さちこ
※情報は掲載時のものです


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