腰痛、抜け毛、腱鞘炎、尿漏れ、会陰切開の痛み…産後トラブルいつまで続くの?

コラム 2014/03/08更新
腰痛、抜け毛、腱鞘炎、尿漏れ、会陰切開の痛み…産後トラブルいつまで続くの?

体力はガタ落ち、体の中も外も変化しているのに慣れない育児に追われる毎日……と、ママたちの産後はとっても過酷でトラブル続出。誰もが「ある!ある!」と激しくうなずく不調の数々、これって、よくなるの〜!?

体のあちことが不調なのは、なぜ!?

こういった産後特有の不調はなぜ起きるんですか? いつごろ治る? 先生に聞きました。記事の最後には具体的なケア方法へのリンクもあるので、あてはまるページをチェックして!

1.女性ホルモンの分泌量が急激に変化するから

妊娠中は、妊娠状態を維持するのに必要な女性ホルモン、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌量が徐々に増えていきます。その分泌量は、出産を迎えるころピークに。

ところが、これらのホルモンは出産後2日目くらいから急激に減少します。かわりに「プロラクチン」という、母乳の分泌を促すホルモンの働きが活発になります。産後は、母乳を出して赤ちゃんを育てるのに適した状態になるわけですね。

グラフを見ると、出産を境にホルモン分泌が大きく変化しているのがよくわかります。10カ月かけて変化しバランスをとってきた体内ホルモンが、数日で劇的に変化するわけですから、体には大きな負担・ストレスがかかります。さまざまな形で不調が出やすくなるのは、これが最も大きな原因。

産後の体がほぼ元の状態に戻るまで、2年ぐらいは体のあちこちにプチ不調が現れる可能性があります。

2.体が育児仕様に変化。「女」としてはちょっとキビシイ数年間


女性ホルモンの変化は、体の見た目にも影響します。たとえば、母乳を飲ませている間はプロラクチンの影響で筋肉がダランとゆるんでいるため、なんとなくキリッとしない、しまらない体型になりがち。

エストロゲンやプロゲステロンは肌のうるおいや髪の毛のつやを保つ働きがあるので、分泌量が少ないと、肌が荒れたり、抜け毛が多くなったりします。しばらくは性欲もわかないはず。

要するに、体が「子どもを育てる」バージョンになっているわけ。女性としての美しさを追求するエネルギーが減ってしまう時期なのです。生理が再開し、女性ホルモンの分泌が妊娠前の状態にほぼ戻るまでの何年か、体は「女」を捨てざるを得ないというのが実情なんです。

3.慣れない生活のストレスで心にも体にもダメージが

体の変化だけでなく、精神的なストレスも不調を引き起こす原因に。パパが育児に非協力的だったり、周囲に育児を手助けしてくれる人がいなかったりすると、ママは家事も育児もひとりでしなければなりません。性格的に人まかせにできない、という人もいるでしょう。

さらに、赤ちゃんはいつ泣きだしたり眠ったりするかわからないので、自分のペースで生活できなくなります。

自分の体の変化や赤ちゃんとの新しい生活を柔軟に受け入れ、ゆったりした気持ちで過ごせれば理想的です。でも、なかなかそう思いどおりにはいかないもの。出産による体力低下やホルモン分泌の変化に加え、慣れない育児の不安やストレスが、体にさまざまな変調をもたらすのです。

<出産するとアレルギーが悪化する!?>


妊娠中は、体の免疫力が下がっていることをご存じでしたか? これは、おなかの赤ちゃんを"異物"と判断して攻撃しないため。この間は、免疫の過剰反応であるアレルギー症状も、一時的に出にくくなります。

産後は免疫力が元に戻るので、アレルギー症状も妊娠前のように起こります。一度よくなったのにぶり返すと、悪化したように感じるかもしれませんね。産後の生活のストレスが強いと、アレルギー症状が以前より悪化することもあります。

 
お話/女性医療クリニック LUNAグループ理事長 
関口由紀先生
横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学修了。横浜市立大学病院の女性泌尿器科勤務などを経て、女性医療クリニックLUNA開設。世界標準の女性医療をめざし、さまざまな不調や病気の相談にのってくださいます。
イラスト/伊藤さちこ
※情報は掲載時のものです
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