赤ちゃんが逆子のときの対処法と出産方法

コラム
公開日:2014/02/25
更新日:2018/09/10
赤ちゃんが逆子のときの対処法と出産方法

逆子ってどんな状態? どうして起こるの? 逆子になった場合の対処法や出産方法について、金子レディースクリニック院長の金子英介先生に聞きました。

赤ちゃんが頭を上にした状態が「逆子」

おなかの中で頭を下にした状態

赤ちゃんは本来、ママのおなかの中では頭を下にして羊水に浮いていて、その状態を「頭位」といいます。反対に、頭が上になり、おしりやひざ、足が下にある状態を「逆子(骨盤位)」といいます。逆子は、おしり、ひざ、足のどの部分が下なのかによって、「単殿位」「複殿位」「膝位」「足位」というタイプに分けられます。

どうして「逆子」になるの?

妊娠全体のおよそ2%が「逆子」といわれ、そのうち98%は、なぜ逆子になるのか原因がはっきりしていません。原因がわかるものについては、子宮の奇形や胎盤の位置など、母体に原因があって起こる場合と、赤ちゃんに先天的な病気があるなど、胎児の原因によって起こる場合があります。赤ちゃんはふつう、体をキュッと丸めた状態で羊水に浮いているため、成長して頭が重くなると自然に回転し、頭が下の状態になります。ただし先天的な病気などで筋肉の力(緊張)が弱いと、体がだらんとゆるんだ状態になり、回転しにくいために逆子になることがあるといわれますが、これはごくまれなケースといえるでしょう。

行われている逆子対処法とは

逆子になったときの対処法には、逆子体操などの方法もありますが、ひざをついて頭を下にし、おしりを上げるという体操の姿勢は、妊婦さんにとってつらいものです。そのために子宮が収縮しやすくなり、かえって赤ちゃんが動きにくくなるともいわれ、現在ではあまりおすすめしていません。
ほかにも、おなかの上から医師が手で赤ちゃんを押したり引いたりして向きを変える「外回転術」という方法もありますが、おこなうには熟練した技術が必要で、どの医師にもできる方法とはいえません。また、へその緒が首に巻きついていたり、胎盤の位置がおなか側にあったりするとできないこともあり、ごくまれに、胎盤がはがれて出血するというリスクもあります。

お灸などを行うクリニックも

一方、ママがリラックスして子宮の筋肉がやわらかくなると赤ちゃんが回りやすくなるので、血流をよくするためにお灸をすすめる医師もいるようです。ただ、こちらも確実な効果は期待できないでしょう。

これらのことを考えると、赤ちゃんが逆子になったら無理に何かしようとはせず、自然にまかせるのがいちばんいい、といえるかもしれません。

出産方法は、赤ちゃんの状態や病院によって異なる

逆子のまま出産を迎えた場合の出産方法については、赤ちゃんの状態、施設・医師の方針などによって異なります。現在では、赤ちゃんを安全に産むことを最優先に考え、帝王切開を選択する施設が多い傾向にありますが、経腟分娩が「100%不可能」というわけではありません。
たとえば当院では、硬膜外麻酔を入れ、万が一のときにはすぐに帝王切開に切り替えられる準備をととのえたうえで、経腟分娩に臨むこともできるようになっています。逆子の経腟分娩では、赤ちゃんより先にへその緒が出てしまったり、へその緒が圧迫されたりして赤ちゃんの心拍が低下するリスクが考えられます。そのため、そういう場合には緊急帝王切開に切り替えられるよう、麻酔科医などのスタッフの配置や手術の準備をおこない、厳重なモニタリングで赤ちゃんの様子を観察しながら、経験を積んだ医師や助産師が万全の態勢で出産に臨むことが不可欠です。

逆子でもむやみにこわがらずに

どの施設でも経腟分娩ができるわけではありませんが、環境がととのっていて出産に臨めるのであれば、逆子だからといってむやみにこわがることもありません。まずは主治医と相談し、どのような方法が可能なのかメリットやリスクの説明を受けたうえで、よく考え、納得して出産方法を決めることが大切といえるでしょう。

逆子の種類

単殿位

単殿位

(たんでんい)

おしりが下になって、両足を持ち上げた姿勢です。経腟分娩の場合、おしりから出てきます。

複殿位

複殿位

(ふくでんい)

ひざが曲がり、おしりと足が下にある姿勢です。片足だけ上がっている状態のときもあります。

膝位

膝位

(しつい)

赤ちゃんが正座をするような格好になり、ひざがいちばん下にきている状態をいいます。

足位

足位

(そくい)

赤ちゃんが両足の先が下にある状態。帝王切開になる確率の高い姿勢です。

お話/金子レディースクリニック 院長
金子英介先生
出典:「Pre-mo(プレモ)」
イラスト/ハセガワ・アヤ
※情報は掲載時のものです。

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