母乳育児のために。妊娠中から始めるおっぱいケア

コラム
公開日:2014/02/23
母乳育児のために。妊娠中から始めるおっぱいケア

産後すぐには母乳がうまく出ない場合もよくあります。母乳育児のためには産前からのおっぱいケアが重要。産後の母乳育児の進め方も、シミュレーションしておきましょう。

母乳育児、4つのメリット

その1)赤ちゃんの体の発達&免疫に必要な成分がある
母乳は赤ちゃんが消化・吸収しやすく、体の発達に必要な成分や免疫が含まれていること。
その2)親子スキンシップがしやすい
生まれたばかりの赤ちゃんはまだほとんど目が見えませんが、20~30cmの距離のものは焦点が合いやすくなります。授乳するときの姿勢は、ちょうどママと赤ちゃんの顔の距離が20~30cmになるため、赤ちゃんがママの顔を覚えやすいのです。また、授乳の際のホルモンの分泌により、ママにも母親としての自覚が早く芽生えます。
その3)お金がかからない
粉ミルクなどの準備がいらないので、お金もかからずラクチン。
その4)母体の回復を促す
母体の回復が早く、体形を早く元に戻すダイエット効果もあります。

母乳が軌道に乗るまで産後約1カ月かかります

妊娠中から「産後は母乳で育てたい」と思っている人も多いと思いますが、母乳の出方には個人差があります。産後すぐに十分な量の母乳が出る人はまれで、3~4日後に少しずつ出始める人がほとんど。母乳育児が軌道に乗るまで1カ月はかかると思っておいたほうがいいでしょう。その間は無理をせず粉ミルクの助けを借りることも大切です。

マッサージと食事管理でおっぱいケア

おっぱいケアをしておこう母乳育児のために妊娠中の今からできることは、おっぱいケアと食事の管理です。宇都宮病院では、一般に妊娠16週からおっぱいの基底部マッサージと乳頭・乳輪部のマッサージを指導して、家で実践してもらっています。マッサージを行うことで血流がよくなり、産後もおっぱいの出がよくなります。また、乳頭・乳輪部はマッサージすることでやわらかくなり、赤ちゃんが吸いやすくなります。病院によって開始時期やマッサージの方法が少しずつ異なると思いますが、妊娠中からおっぱいをケアしておくことはとても重要です。なお、おなかが張る場合はマッサージをすることができません。医師と相談しながら進めていきましょう。
食事は体重管理を行っているので、特にきびしく制限する必要はないと思いますが、甘いものや油っぽいもののとりすぎには気をつけます。また、おっぱいは血液からできているので、体を冷やすのは母乳育児にとっては厳禁。なるべくあたたかい食べ物や飲み物をとるように心がけましょう。

粉ミルクを上手に活用しましょう

粉ミルクを上手に活用

産後すぐに十分な量のおっぱいが出る人は少ないものです。母乳が足りない場合は、粉ミルクを上手に活用しながら、母乳育児に向けて少しずつ態勢を整えていきましょう。母乳が足りない間に粉ミルクを使うことによって、栄養不足による赤ちゃんの黄疸症状を抑えることができます。また、赤ちゃんの体力も回復するため、おっぱいを力強く吸うことができるようになり、乳首への吸てつ刺激によっておっぱいがどんどん作られるようになります。

母乳が足りているかどうかはどうやって判断する?

母乳が足りているかどうかは、授乳後の体重の増え具合や睡眠時間で判断します。まずは授乳前と後の赤ちゃんの体重をチェック。少しでも増えている場合は、おっぱいが出ていると判断し、助産師と相談しながら足りない分だけ粉ミルクを足します。授乳後30分~1時間で毎回起きてしまう場合も、母乳が足りないので粉ミルクを足します。母乳育児を行うためには少なくとも1日8回以上の授乳が必要。粉ミルクを足すことで授乳回数が減ってしまう場合は、粉ミルクを減らします。

ミルクに罪悪感を持つ必要はありません

母乳育児にはママの忍耐が必要ですが、過度なストレスや睡眠不足は母乳の出を妨げます。そんなときは粉ミルクの助けを借りて、体を休めることも大切。粉ミルクを使うことに罪悪感を持つママもいるようですが、そんな必要はありません。また、中にはがんばってもなかなか十分な母乳が出ないという人もいます。粉ミルクにもさまざまなメリットがありますので、助けを借りて前向きに育児を楽しみましょう。

お話/宇都宮病院病棟師長
関田明美さん
平成6年より現職。助産師業務のほか母親学級での指導、病棟管理を行う。平成7年から母親学級にSMC(セルフ・マンマ・コントロール)式おっぱいマッサージクラスを導入するなど、母乳育児に力を入れています。助産師歴は22年。http://www.utsunomiya.or.jp/
出典:Pre-mo(プレモ)イラスト/ハセガワ・アヤ
※情報は掲載時のものです。

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