【専門家監修】中学受験に通信教育を使って合格!?おすすめを紹介

 専門家監修
公開日:2020/01/22
更新日:2020/02/21
【専門家監修】中学受験に通信教育を使って合格!?おすすめを紹介
監修
江藤真規さん

親子で中学受験を考え始めたら、まず検討するのが受験塾。でも「費用がかかる」「体力が持つかどうか心配」「まだ受験をはっきりと決めていない」といった理由で二の足を踏む家庭も多いよう。そこで第二の選択肢として注目されているのが、中学受験用の通信教育。果たして通信教育で中学受験は可能なのか、通信教育にはどんなものがあるのか、家庭教育を通した中学受験事情に詳しい江藤真規さんに伺いました。

通信教育でも中学受験は可能?

中学受験にくわしい森上教育研究所によると、一都三県の公立小学校の公立小学校の中学受験比率は2015年から上昇し、2019年は13.9%、対前年比103.9%と増えています。

*出典データ:https://www.inter-edu.com/article/morigami/

「今また中学受験が増えている要因のひとつに、働く女性が増えているということがあるのではないでしょうか。公立よりも私立のほうが『放課後の居場所が確保しやすい』『受験の心配をしないですむ』などメリットを感じる共働き家庭の方が多いのでしょうね」

そう江藤さんは話しますが、中学受験のために塾に通うとなると、送迎や塾弁が必要で、それこそ共働き家庭には負担大。通信教育なら、そういった負担がありませんが、実際、通信教育で中学受験は可能なのでしょうか。

「可能ですし、実際に通信教育で合格された方もたくさんおられます。御三家などのトップ校を目指すなら、その学校に対応をしている塾でないと、難しい部分もあるかもしれませんが、そうでなければ問題ないでしょう。どこを狙うかによるでしょうね」

ただし中学受験をするなら、幼児の頃から親が心がけてほしいことがあると言います。

「最近の中学受験の問題は、塾に行くだけでなく、ふだんからどういう問題意識を持って日常生活を送っているか、そういうことがベースにないと解けません。特に大切なのは読書。読むのが面倒になると、取り返すのに大変な努力がいるので、幼児のころから文字を読む習慣はつけてほしいですね

塾と通信教育、何が違う?

塾のメリット

①親が相談できる環境がある
➁最新情報を得ることができる
➂親同士のつながりができる

中学受験は親の受験といわれるほど、親が関わってくるので、親もストレスをためがち。そんなときに「ちょっと、先生聞いてください」と言える場があると、親の精神的な負担も軽くなるでしょう。また塾の保護者会などでは、その年の傾向や対策など最新情報をもらえるのがメリット。顔見知りになった親同士のつながりは、情報交換の場として有効です。

中学受験に通信教育を活用するメリットは?

では次に、通信教育のメリットを見ていきましょう。

①予算がかからない

塾に通うと、通年の授業料や施設料にくわえて、夏期講習や冬期講習、直前講習など講習料や模試代など、小学校6年生の1年間で約100万円はかかると言われます。通信教育なら、そこまでかからないのが一般的。

➁習い事と両立できる

中学受験塾に通い始めると、スケジュールがタイトになるため、他の習い事を整理しなければならないことがほとんど。しかし通信教育なら、自分のペースで進められるので、習い事とも両立しやすいのがメリット。文武両道が可能になるのも通信教育ならでは。

➂子どもの体力に合わせられる

塾通いは日常生活に負担がかかるため、体力的に追いつかないとストレスでポキッと折れてしまう子も。その点、通信教育なら子どもの体力に合わせられます。「夜は早く寝かせたい」といった家庭の方針にも合わせやすいでしょう。

④親の送迎が不要

授業はたいてい夜遅くまであるので、親の送り迎えが必要。また夕食に塾弁を持たせるケースも多いので、働く親にとっては負担が重いもの。その点、通信教育なら家でできるので、親の送迎も塾弁も不要。子どもも移動時間がない分、時間を有効に使えます。

➄入塾前のお試しに使える

中学受験をするかどうか明確に決まっていない場合は、塾に入る前に、こういった通信教材を試してみてから決めるのもありでしょう。遊びの一環としてやっていくなかで、子どものほうからチャレンジしてみたいという気持ちが出てきてから塾を決めても遅くありません。

中学受験に通信教育を活用するデメリットは?

いいこと尽くしに見える通信教育ですが、デメリットもいくつかあります。

①親の負担が大きい

子どもを叱るのが親だけになるので、親の負担は大きくなります。特にこの時期の子どもは、親の言うことに反抗しがちなので、塾の先生に間に入ってもらえるのはありがたいもの。それがない分、夫婦の連携がより必要になるでしょう。

➁モチベーションがキープしにくい

子どもは競争相手がいると俄然、張り切りますが、一人で進めるとなると、モチベーションがダウンしがち。塾の夏期講習を受けたり、受験関連のイベントに参加したりして、他の子どもと接する場面をつくると、やる気アップにつながります。

➂ペースをつくりづらい

通信教育は自分のペースで進められる分、ペースをつくりにくいのも現実。明日やろうと先延ばしにして、学習が滞ってしまう恐れがあります。ベースの学習時間を確保しながら、ときにイレギュラーを入れていくペースであれば長続きするでしょう。

通信教育を選ぶときに大切なことは?

さまざまな通信教育がある中で、どれを選べばよいのでしょうか。ポイントは次の3つ。

①子どもに合ったものを選ぶ

子どもの個性を知っているのは親しかいないので、わが子のモチベーションが上がる教材を選ぶ必要があります。気になったものは、無料体験やサンプルなどで試して、子どもが没頭して取り組んでいるものなら進めて正解。

➁志望校に合格できる力がつくもの

志望校が決まっていれば、その対策ができるものがおすすめ。具体的に決まっていなくても、なんとなくこのへんかな……と目星をつけたときに、子どもがその力をつけられるカリキュラムが用意されていることは重要。

➂双方向でできるもの

通信教材は紙とタブレットと、両方あるものが増えています。タブレットの場合、たいてい映像授業が配信されますが、ただ見るだけだとわかった気になりがち。先生とオンラインでやりとりできるものを選びましょう。

※江藤さんの監修は上記の解説部分となります。

編集部おすすめの中学受験通信教育

【Z会】

〔Z会の通信教育中学受験コース(3~6年生)〕

【科目】
本科は国語、算数、理科、社会の4教科で、1教科から受講可能。専科は6年生のみ

【料金】
3年生:月額1万3,464円、4年生:月額1万4,960円5年生:月額1万8,700円、6年生:1万9,448円(いずれも本科トータル指導プラン、12ヶ月一括払い)、6年生はさらに2,299円で専科を追加できる(3ヶ月一括払い)

【特徴】
映像授業で要点をつかみ、ドリルで反復練習と、デジタルと紙の両面から志望校合格をサポート。月に1度はタブレットで、学習の振り返りや今後のアドバイスなど定期面談が行われる。Z会1本のトータル指導プランと塾併用要点学習プランの2つのスタイルがある。

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【四谷大塚】

〔通信コース〕

【科目】
国語、算数、理科、社会

【料金】
<前期/進学くらぶ4教科>4年生:月額2万2,700円~、5年生:2万3,000円~、6年生:2万3,700円~(月により変動あり)。入会金1万円。教材費、テスト代は別途。

【特徴】
4~6年生を対象にした“進学くらぶ”は、オンラインで“予習ナビ”を受講→週テスト→オンラインで“復習ナビ”と、四谷大塚の校舎と同じカリキュラムを進められる。1~3年生には“リトルくらぶ”、6年生を対象にした公立中高一貫校対策コースもある。

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【ベネッセ 進研ゼミ 小学校講座】

〔考える力・プラス中学受験講座〕

【科目】
国語、算数、理科、社会

【料金】
月額6,946円(12ヶ月一括払い)

【特徴】
4年生、5年生、6年生と学年ごとに講座が用意。スモールステップ式の授業テキストと実践に近い演習ワークで理解を深める。わかりにくい単元は赤ペン先生の指導や映像授業、ウェブ授業などでフォロー。公立中高一貫校受検に対応した講座も(5・6年生)。

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【スタディサプリ】

〔スタディサプリ 小学講座 中学受験対策〕

【科目】
国語、算数、理科、社会

【料金】
月額980円+税

【特徴】
小学校4~6年生を対象に、プロ講師たちが映像授業を提供。教科書に準じた内容を解説する“基礎レベル講座”と演習中心の“応用レベル講座”など、レベルに応じて受講できる。4教科が見放題なので、つまづいた単元を何度も復習できるのが◎。

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【スタディ・タウン】

[中学受験 スタディ・タウン小学生]

【科目】
志望校の過去問、社会、理科

【料金】
受講講座で異なる

【特徴】
プロの家庭教師が、オンラインで映像授業を提供。「首都圏110校『10倍分かる過去問』」などの映像授業で、志望校の過去問対策をできるのが特徴的。その他、社会や理科の時事問題を解説した映像授業も。すき間時間にできるので、塾と併用している家庭も多いよう。

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【スマイルゼミ】

[発展クラス]

【科目】
5教科、漢検ドリル、計算ドリル

【料金】
月額3,480円+税~

【特徴】
標準クラスで学ぶ内容にプラスして、応用問題や難問など教科書を超えた問題を配信し、学習量を1.5倍に増やしたクラス。理解を深めるとき方動画もある。高校入試につながる力をつけることを目指しているが、中学受験で出題される問題も配信されている。

詳細はこちら

取材・文/池田純子

監修
江藤真規さん
株式会社サイタコーディネーション代表取締役/マザーカレッジ主宰
東京大学大学院教育学研究科博士課程修了 博士(教育学)

自身の子育て経験からコミュニケーションの大切さを実感し、コーチングの認定資格を習得。講演や執筆活動を通して、家庭での親子のコミュニケーションの重要性や第三者の家族支援の必要性などを訴えている。『勉強ができる子の育て方』『合格力コーチング』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ママのイライラ言葉言い換え辞典』(扶桑社)など著書多数。

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