歩行器は赤ちゃんに必要?発達によくないの?おすすめも紹介【医師監修】

 専門家監修
公開日:2020/01/27
更新日:2020/02/21
歩行器は赤ちゃんに必要?発達によくないの?おすすめも紹介【医師監修】
監修
鳥海佳代子先生
とりうみこどもクリニック副院長

この記事は、赤ちゃんが使う『歩行器』についてまとめたものです。
『歩行器』は便利で楽しい反面、発達によくないのでは? という話も聞きますね。実際のところはどうなのか、使う際にはどんなことに注意すればいいのか、小児科医に伺いました。

赤ちゃんの『歩行器』とは

まだ歩けない赤ちゃんでも、乗せれば自分で移動できるのが『歩行器』。上半身を支えるドーナツ状の上部と、車輪のついたボトムで成り立っています。

移動しても転ぶ心配がないので、恐怖心が消え、喜んで動き回る子もいます。「ベビーウォーカー」などと呼ばれることもあります。

歩行器まだ歩けない赤ちゃんも、歩行器に乗れば自分で移動できるんです。

『歩行器』はいつから使う? いつまで使う?

しっかりおすわりできるのが条件

赤ちゃんのあんよをサポートしてくれる『歩行器』ですが、いつから使ってもいいというわけではありません。腰が安定して、支えなしでもしっかりおすわりできることが条件です。

おすわりし始めの赤ちゃんは、しばらくすると体が前に倒れたり、グラついたりしますね。こうした状態で歩行器を使うのはまだ無理。

おすわりで体をひねったり周囲に置いたものを手にとったりできるようになったら、『歩行器』が使えます。

『歩行器』には必ず対象年齢が書いてあるので、それも確認しましょう。メーカーによって多少の違いはあるようですが、生後7~8カ月からというものが多いようです。

対象月齢とおすわりの様子を見て、使えるかどうかを判断してください。

おすわりものに手を伸ばしたり振り向いたり。歩行器を使うのは、しっかりおすわりができるようになってから。

いつまで使うかは赤ちゃん次第

『歩行器』は歩けない赤ちゃんの移動をサポートするものです。ですから、自分で歩けるようになった赤ちゃんには必要ありませんし、本人もあまり喜ばなくなってきます。

運動能力が発達してくると、『歩行器』から出ようとして思わぬ事故につながることもあり得ます。

1歳~1歳3カ月ごろを目安に、あんよがしっかりしてきたら、そろそろ『歩行器』は卒業です。

赤ちゃんの『歩行器』のメリット

赤ちゃんは嬉しい

『歩行器』に乗ると、赤ちゃんは自分の行きたいところに移動できます。周囲のことすべてに興味津々の時期なので、これは嬉しい。機嫌がよくなり、一人遊びを楽しむ子もいるでしょう。

トレイのついた『歩行器』なら、一人で遊びながらおやつを食べたりすることもできます。

ママは安心

はいはいやつかまり立ちが始まった子の動きは危なっかしいものです。すぐに手を差し伸べられるようにしていないと危険なところに移動したり転んだりするので、目が離せません。

でも、『歩行器』に乗っていれば、少しの時間なら一人にしておけます。ママが洗濯物を干す間、食事の支度をする間など、目の届く範囲で『歩行器』に乗せておけば安心ですね。

にこにこ少しの間、一人で機嫌よくしてくれていたらママも安心です♡

赤ちゃんに『歩行器』は必要? 発達によくないって本当?

忙しい育児の合間にちょっとホッとできる時間がとれるなど、メリットのある『歩行器』ですが、そもそも赤ちゃんに必要なものなのでしょうか。

『歩行器』は赤ちゃんの移動をサポートするものですが、乗せたから早く歩けるようになるというわけではありません。

使わないと一人遊びができなくなるとか、好奇心の芽が育たないというものでもありません。

ですから「必要かどうか」と言われれば、必要ではありません。

お楽しみのちょっとしたおやつや好きなテレビ番組のように、ママやパパの考えで取り入れるかどうかを決めればいいものです。

『歩行器』の使いすぎは発達への悪影響の可能性が

自分でできる以上のことをする弊害

赤ちゃんの発達を考えるとき、常に意識してほしいことがあります。それは「自分でできる以上のことを無理にさせてはいけない」ということです。

・いやがって泣いているのに寝返りのトレーニングをさせる

・おすわりできない赤ちゃんを、ソファに寄りかからせて座らせる

などをしたことはありませんか?

もちろん、遊びとして寝返りをサポートしたり、暮らしの中で少しの間だけ赤ちゃんをソファに寄りかからせたりすることはあるでしょう。それは全く問題のないことですが、日常的に長時間、赤ちゃんの発達以上のことをさせるのはよくありません。

『歩行器』は、まだ歩けない赤ちゃんが自分の足を床につけて移動することを手助けするものです。これを長時間行うと、骨の発達や足の形への影響がないとは言い切れません。

つかまり立ちつかまり立ちの時期に、長時間「立って歩く」ことをさせるのはよくありません。

はいはいの機会が減ると……

『歩行器』を使い始める7~8カ月は、そろそろはいはいが始まる時期です。ずりばいからスタートして少しずつ早く前に進めるようになり、高ばいで高速はいはいをするようになってきます。

赤ちゃんははいはいをすることでおなかや背中、足の筋肉を鍛えています。ですから赤ちゃんには、はいはいをたくさんしてほしいもの。

この時期に『歩行器』に乗せられっぱなしだと、はいはいをする時間が減り、十分に筋肉を鍛える機会が減ってしまう可能性があります。

神経質に「歩行器は発達に悪影響がある!」と思い詰める必要はありません。赤ちゃんが楽しんでいる、大人がちょっとそばを離れたい、といったときに適切に使い、長時間使い過ぎないように注意しましょう。

はいはい筋肉を鍛えるはいはいは、たっぷりさせてあげて。

転落事故に気をつけて

発達への影響とともに注意してほしいのは、事故です。

『歩行器』での移動には、ある程度のスペースが必要です。段差や障害物のない場所で使いましょう。勢いよく移動してものにぶつかったり、つんのめったりして、ケガをしないように注意してください。

最も気をつけたいのは転落です。

『歩行器』は基本的に1階で使い、2階以上の階段のある場所では使わないようにしたいもの。どうしても使う場合、階段には必ずゲートをつけてしっかり閉まっていることを確認してください。

赤ちゃんの『歩行器』おすすめは?

『歩行器』にはいろいろなタイプがあります。

デザイン性を重視したシンプルなもの、人気のキャラクターもの、テーブルの有り無しなどは、ママやパパの好みや家庭環境で選べばいいでしょう。

重視してほしいのは、座面の高さです。赤ちゃんを乗せたときに、足の長さが余る、足裏全体が床にべったりとつくものは避けたほうがいいですね。

前述したように、『歩行器』はまだ歩けない赤ちゃんを擬似的に歩かせるものですから、足にあまり力がかからない、負担の少ないものを使いたいもの。赤ちゃんのつま先がつく程度の座面の高さのものを選びましょう。

赤ちゃんの体格に合わせて座面の高さを調節できるタイプのものを選ぶといいかもしれませんね。

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文/中根佳律子

監修
鳥海佳代子先生
とりうみこどもクリニック副院長
島根大学医学部卒業。島根県や千葉県の小児科に勤務後、2010年に夫とともにとりうみこどもクリニックをオープンさせる。カラフルな診療着とおおらかでやさしい人柄が、患者さん親子に人気のママドクター。
とりうみこどもクリニック

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