子どもの成長ホルモンが出る「睡眠のゴールデンタイム」に親ができること

 専門家監修
公開日:2019/10/25
子どもの成長ホルモンが出る「睡眠のゴールデンタイム」に親ができること
監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント

~赤ちゃんの寝ない泣き止まないを解決!~【連載第27回_最終回 子どもの睡眠コンサルタント愛波文】

科学的根拠に基づいた睡眠のためのメソッドは、今まで困っていた睡眠問題がすっきり改善するとママたちに評判。今回は赤ちゃんの「睡眠のゴールデンタイム」と成長ホルモンについて。質のいい眠りですくすく大きく成長するためには、どんな時間帯にどのようなことに注意して寝かせるとよいのでしょうか?

毎日忙しいママは子どもんぼ就寝時間まではドタバタ!

子どもの就寝時刻が遅くなると、成長に影響があるのではないかと心配する親は多いと思います。特にワーキングママ・パパはどう頑張っても就寝時刻が21時を過ぎてしまうこともありますよね。

保育園にお迎えにいき、夜ごはんを作って食べさせて、お風呂に入れて…と、猛スピードでやるべきことをこなしているママ・パパたち。それでも「なかなか早く寝かせることができない!」という悩み相談はここ3年ぐらいでとても多くなってきています。

我が家も子どもたちのお迎えから就寝までの数時間、毎日毎日戦いです! 15時に長男の学校が終わるので、14:45までに私は学校に到着して待機。長男と合流したら、そこから次男のお迎え、習い事や宿題をこなすとあっという間に夕食の時間になっています。

やっぱり早く寝ないと成長ホルモンは出ないの?

就寝時刻が多少遅くなってしまっても、1日に必要な合計睡眠量が取れていれば就寝時刻が遅いことをそこまで気にする必要はありません。何より大切なのは、できるだけ毎日同じルーティンで同じ時間帯に就寝をすること。

成長ホルモンは眠っている間に分泌されるので、寝不足になると成長ホルモンの分泌量が減り、身長を伸ばすことや、代謝をコントロールする役割が怠ってしまうことがあります。それに加えて、食欲を増進するホルモンも分泌されるため、食べすぎや太りやすくなると研究結果で証明されています。

私たちの体にとても大切な「成長ホルモン」は深い睡眠時に70~80%分泌されます。時刻によって分泌量が決められているわけではありません。寝ついてから約90分ぐらいで訪れる一番深い眠りの時に成長ホルモンが最も多く分泌されるため、深く寝入ることができるよう生活習慣を整えることが大事になってきます。毎日質の良い睡眠がとれるように、朝起きたら日光を浴びたり、運動をしたり、睡眠環境を整えましょう。就寝前は、暗くして睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を促すように心がけてください。

「寝る子は育つ」は本当です!

昔からことわざで言われている「寝る子は育つ」は科学的にも事実です。寝ている間に体は成長し、脳が作られ、弱った部分の修復もするため、病気になりにくい体つくりができます。

先ほどもお話したように、成長ホルモンはどの時間帯に眠るかで分泌量が変わるわけではありません。だからといって、子どもの就寝時間が毎日23時や24時でもいいというわけではないのです。記憶にかかわる脳の海馬は、睡眠時間が長い子どものほうが大きいという研究結果を2012年に東北大学は発表しています。ですから、しっかり睡眠時間がとれるように子どもをなるべく早い時間に寝かせるようにしたいもの。普段の生活で大人は子どもに対して、早寝をするように働きかける必要があるのです。

そのために大人のほうでも準備が必要です。例えば、ごはんは作り置きしておいて夕食時間と就寝時間を早める、環境を整えるなどの“寝る準備”は事前にしておく…など。
夕方から就寝までのドタバタしている時間帯よりも前に、ママ・パパが子どもの早寝のために準備しておけることはありそうです。

最低でも寝る1時間前はテレビ、携帯、タブレットは見ない、激しい遊びをしないようにしましょう。ゆったりとした睡眠環境を整えてあげることは、我が子の質の高い睡眠と成長のために大人ができることだと思います。

我が家では、木曜日や金曜日の週の後半、親子ともに疲れが出てくるので、汗をかいていない日はお風呂に入れなかったり、簡単にシャワーだけ浴びさせるようにしています。
年齢や季節にもよりますが、お風呂は絶対に毎日入れなければならないというものではないはず。自分が疲れたなと思った日にはタオルで全身を拭いてあげるだけでもよいでしょう。

ご自身とお子さん、家族が常にハッピーでいられるように睡眠を味方にしていってくださいね。

さいごに…

とても寂しいのですが、今回の記事でこの連載は最後になります。今まで読んでくださった方々、本当にありがとうございます! 2年ちょっと、赤ちゃんのねんねについていろんな記事を書かさせていただきましたが、少しでもみなさんがハッピーに育児ができるようになっていれば嬉しいなと思います。これからも、ブログでねんねについては発信していき、もっともっと多くの保育者に科学的根拠に基づいたねんねトラブル改善方法をお伝えしていきたいと思っています。

写真:愛波先生と息子さんたち

近著 :ママと赤ちゃんのぐっすり本※情報は掲載時のものです

監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント
「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)著者。 子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IPHI日本代表。Sleeping Smart®代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IPHI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談を行い、日本人向けに睡眠を専門とするSleeping Smart®子育てサロンを運営。IPHIと提携し、オンラインで妊婦と乳幼児の睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。
 

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