『斜頭症』の赤ちゃんとは。治療は必要?【小児科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/12/22
更新日:2020/01/10
『斜頭症』の赤ちゃんとは。治療は必要?【小児科医監修】
監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院 院長

この記事は『斜頭症(しゃとうしょう)』ついてまとめたものです。
『斜頭症』とは、向きぐせによる赤ちゃんの頭の変形のことです。頭の形がいびつだと、「ずっとこのままなの?」と心配になってしまうママもいるかもしれません。赤ちゃんの向きぐせによる頭の変形について、小児科の先生にお聞きしました。

『斜頭症』とは

向きぐせによる頭の変形のこと

『斜頭症』という言葉はママたちにとっては聞き慣れないものかもしれませんが、わかりやすくいうと、「向きぐせなどによって、頭の形が変形すること」です。

生まれたばかりの赤ちゃんは、一定の方向ばかり向いている、いわゆる「向きぐせ」があることも多いもの。おなかの中にいるときからずっと同じほうを向いている子もいて、生後2ヶ月ぐらいまでは、およそ7~8割の赤ちゃんに向きぐせがあると言われています。

ずっと同じ方向を向いているために、頭の下になっている部分が平らになるなど、頭の形がいびつになることがありますが、赤ちゃんには珍しいことではありません。

同じように、ずっと仰向けに寝ているせいで後頭部がペッタンコになったり、後頭部だけ帯状に髪が薄くなったりすることもよくあること。

いわゆる向きぐせによるものなら、心配することはありません。生後2ヶ月も過ぎるとさかんに頭をくるくると動かすようになり、変形が進むことはありません。

頭全体の大きさもまだ大きくなり、髪の毛の量が増えたり、伸びたりすることで、多少の変形は気にならなくなることがほとんどです。

向きぐせ以外で『斜頭症』になる原因は?

首の筋肉にしこりができて起こることもある

単なる向きぐせではなく、首の筋肉が生まれつき短いために、短いほうの筋肉に首が引っ張られ、頭がつねに同じ方向に傾いていることがあります。

これを「筋性斜傾」と言い、生後間もなく片方の耳の横にしこりができることでわかります。

片方の耳の横にしこりができ、しこりがあるほうに頭が傾きます。

筋性斜傾は乳児健診で見つけることができ、特別な治療をしなくても、多くは成長するにつれ自然に治っていきます。

ただし、2~3才ぐらいになっても治らない場合は、手術などの治療が必要になることもあります。気になる場合は、乳児健診などで相談してみましょう。

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『斜頭症』は予防できる? 

起きている時間が長くなれば変わってきます

向きぐせを予防することは難しいでしょう。向きぐせによって頭の形が多少いびつになったとしても、成長とともに変わっていくことが多いため、あまり神経質になることはありません。

ただ、赤ちゃんによっては、いつも下になる部分の皮膚が汗などでむれ、湿疹ができたり、ただれたりすることがあります。

その場合は、枕やタオルを使って反対側を向かせるなどの工夫をしてみましょう。市販のドーナツ枕などもありますが、タオルをくるくると巻いたものでも代用できます。

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『斜頭症』の治療法は?

ヘルメットで矯正する方法も

医療用のヘルメットなどで矯正する方法もありますが、いわゆる向きぐせであれば、そこまでしなくてもいいでしょう。

向きにくい方向に音の出るおもちゃを置く、向きにくい方から話しかけるようにする、添い寝をするときには向きにくい方にママが寝るなど、日常生活でできる工夫をしてもいいですが、あまり心配しすぎず、おおらかな気持ちで見守っていけるといいですね。

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文/出村真理子

監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院 院長
札幌医科大学医学部卒業。都立築地産院新生児科部長、都立墨東病院新生児科部長、同病院副院長をへて、2014年に医療法人社団わたなべ医院に赴任。2016年よりわたなべ医院本院院長。日本麻酔科学会専門医、日本周産期新生児学会功労会員、日本新生児生育医学会功労会員、日本周産期新生児医学会周産期新生児専門医元指導医。多くの乳幼児をみてきた経験による、的確で親切な助言が好評。これまで『母乳育児 ミルク育児の不安がなくなる本』(主婦の友社)など監修に携わった育児本多数。


医療法人社団わたなべ医院

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