赤ちゃんのおならが多い原因は?病院に行く目安は?【小児科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/10/17
更新日:2019/11/05
赤ちゃんのおならが多い原因は?病院に行く目安は?【小児科医監修】
監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院院長

この記事は、赤ちゃんのおならについてまとめたものです。「うちの子、すごくおならをするけど大丈夫?」「赤ちゃんでも臭いおならをするの?」など、おならにまつわる心配について、小児科の先生に聞きました。

赤ちゃんもおならをする?おならが多いけど大丈夫?

おっぱいと一緒に空気をたくさん飲むと、おならが出やすくなることが

赤ちゃんでも、もちろんおならはします。ただ、おならの出方には個人差があり、おならがよく出る子もいれば、あまり出ない子もいます。
その違いの理由のひとつが、母乳やミルクの飲み方。母乳やミルクを飲むときに空気も一緒に飲んでしまうと、おなかに空気がたまっておならが出やすくなることが考えられます。

どちらかというと、母乳よりもミルクのほうが空気を一緒に飲みやすく、そのため、ミルクの赤ちゃんのほうがげっぷやおならが出やすい傾向があるようです。ただ、どのぐらい空気を飲むかは赤ちゃんによって異なり、空気をたくさん飲んでもげっぷをしっかり出せれば、おならがあまり出ないこともあるでしょう。

「おならが多い=腸がよく動いている証」なので悪いことではありません

おならがよく出るということは、ちゃんと腸が働いているということ。それ自体は健康であることの証であり、問題ありません。むしろ、出るものはどんどん出したほうが、体にとってはよいことです。
おならがたくさん出ても、ふだんと変わった様子がなく、よく飲みよく眠り、ごきげんで体重も増えているなら、心配することはないでしょう。

赤ちゃんのおならも臭いの?その原因は?

おならやうんちのにおいは腸内環境によって変わります

新生児のころや、母乳だけ飲んでいる赤ちゃんは、おならもうんちも、あまり臭いとは感じないかもしれません。ミルクを飲んでいる赤ちゃんや、離乳食を食べるようになった赤ちゃんは、腸内細菌の状態が大人に近い状態になってくるため、おならやうんちのにおいも大人と同じように臭いと感じるようになります。

生まれたばかりの赤ちゃんで、うんちも、「飲んだら出る」という感じで1日に何度も出ているころは、あまり臭いとは感じないでしょう。だんだんうんちの回数が減り、1日1回、2日に1回と間隔が開いて腸内にとどまる時間が長くなると、うんちのにおいも大人に近くなり、おならも臭くなってきます。
ただ、おならが臭いのは当たり前のことであり、むしろちゃんと成長している喜ばしいことと考えましょう。

赤ちゃんのおならが病気のサインのこともある?病院に行く目安や対策は?

胃軸捻転などの病気のせいで、おならが増えることも

「胃軸捻転(いじくねんてん)」とは、何らかの原因で胃がねじれてしまう病気です。生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ胃がしっかり固定されていなくて動きやすいため、胃軸捻転が起こりやすいといわれています。
胃軸捻転になると、おなかの張り、痛み、嘔吐などの症状に加え、おならが出やすくなります。授乳のときに空気を飲み込んでも、胃がねじれているためにげっぷが出にくく、出せなかった空気が腸に送られておなかが張るため、たくさんおならが出るのです。

また、非常にまれな病気ですが、先天的な腸の神経の異常によって腸のぜん動運動が起こらない「ヒルシュスプルング病」では、おならがほとんど出ません。
この病気になると、腸が正常に働かないため、赤ちゃんがうんちやおならを出せなくなります。おなかがパンパンにふくれ、便秘、おならが出ない、嘔吐などの症状がみられます。

嘔吐や腹痛など「いつもと違う」と思う場合は受診を

おならの出方には個人差が大きいため、おならがたくさん出る、あるいはあまり出ないからといって、それだけで病気の心配をすることはないでしょう。

1日中ずっとおならをしている、あるいは、まったくおならが出ないことに加え、おなかがパンパンに腫れている、おなかが痛そうな様子がみられる、便秘が続く、頻繁に吐く、きげんが悪くずっとグズグズ泣いている、食欲がない、体重が増えないなど、心配な様子がみられる場合は早めに小児科を受診しましょう。

おなかが張って苦しそうなとき、家庭でのケアはどうする?

おなかを下にするとおならが出やすくなります

おならが出なくて苦しそうなときは、おなかを下の状態(うつぶせの状態)にすると出やすくなることがあります。ただし、うつぶせ寝には乳幼児突然死症候群のリスクがあるとされているため、とくに生後6ヶ月未満の赤ちゃんはしないほうが安心です。赤ちゃんをうつぶせの状態にしたまま目を離すことはしないでください。

うつぶせにしたいときは、ママがソファなどにややあおむけの状態に座り、ママの胸の上に、赤ちゃんのおなかを下にするようにして抱っこすることをおすすめします。
また、授乳の前に、おなか全体をゆっくりマッサージしてあげるのもいいでしょう。授乳や離乳食は、1回に飲んだり、食べたりする量を少なめにし、その分回数を増やすといいでしょう。

文/出村真理子
校正/主婦の友社校正室

監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院院長
札幌医科大学医学部卒業後、国立小児病院新生児科(NICU)や東京都立墨東病院周産期センター新生児科部長、同病院副院長をへて2014年より現職に。多くの乳幼児をみてきた渡辺先生ならではの、的確で親切な助言が好評。これまで『母乳育児 ミルク育児の不安がなくなる本』(主婦の友社)など監修に携わった育児本多数。

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