赤ちゃんの斜視の原因とチェック法は?手術はするの?【医師監修】

 専門家監修
公開日:2019/09/04
赤ちゃんの斜視の原因とチェック法は?手術はするの?【医師監修】
監修
浜 由起子
日本橋はま眼科クリニック院長

この記事は、赤ちゃんの斜視についてまとめたものです。赤ちゃんが「寄り目」に見えるのは、もしかしたら斜視かもしれません。斜視は、早く見つけて対処することがとても大切。そのチェック法や治療などについて、専門家にお話を伺いました。

赤ちゃんの斜視とはどんなもの?

片方の目が違う方向を向く

斜視とは、片方の目は正面を向いているのに、もう片方の目が違う方向を向いてしまう状態のこと。「寄り目」と言われることもあります。2~3%の子どもに斜視が現れます。

内斜視内斜視の例。向かって右側の目の黒目が鼻側に寄っています。

違う方向を向くのは必ず片方の目

大人が変顔で「寄り目」をする場合、両方の黒目をぐっと鼻の付け根に寄せますね。このような状態は、医学的に斜視とは言いません。斜視は、必ずどちらか片方の黒目だけが違う方向を向いている状態です。

一時的に視線が乱れるのは斜視ではない

また、「一瞬だけ片目が違う方向を向いた」というのも斜視とは考えません。

赤ちゃんの目は発達途中です。視線が定まらなかったり、黒目をキョロキョロと動かしたりすることはよくありますが、斜視の症状が出始めると、片方の目が寄ったりまっすぐになったりします。しかもそれは一瞬のことではなくて、一日の中で何度もそういうことが起こります。顔を横に向けた時に一度だけ片方の目が内側に寄った!と心配して受診なさる方がいますが、これは斜視ではありません。

テレビやスマホの影響は?

斜視が現れる時期は、その原因や種類によってさまざまです。ただし、赤ちゃんの斜視は生活環境などによって後天的に発症するものは少なく、もともとその要因を持って生まれてきています。

ですから、残念ながら予防法はありません。斜視に関してだけ言えば、テレビやスマホの影響も考えにくいです。ただし、幼いうちからテレビやスマホを長時間見るのは、目の発達だけでなくいろいろな点で望ましくありません。

スマホ幼い子どもの発達に、スマホやテレビの見せ過ぎはよくありません。

赤ちゃんの斜視をチェックする方法

斜視ではないかと気になったら、赤ちゃんの目を正面から見てみましょう。両方の黒目がまっすぐ正面を向いているかどうか、確認します。

カメラで撮影してチェック

最もわかりやすいのは、赤ちゃんの顔を正面からフラッシュ撮影してみることです。両方の黒目の真ん中に、同じようにフラッシュの白い光が写っているかどうかをチェックしましょう。斜視があると、光が黒目の真ん中ではなく、上下左右にずれて見えます。

正常フラッシュ撮影の例。斜視ではない場合は、写真のように左右の黒目の中心の同じ位置に光が入ります。

フラッシュの光を目に入れて大丈夫?

カメラのフラッシュが赤ちゃんの目の発達に影響を及ぼすことはありません。延々とフラッシュを浴びせ続けるのはよくありませんが、常識的に何枚か写真を撮ることは全く問題ありません。

もしどうしてもフラッシュの光を浴びせるのが気になるなら、スマホでフラッシュなしで撮影してみましょう。撮った写真を拡大してみると、両方の黒目の位置がよくわかりますよ。

鼻の付け根をつまんでみる

赤ちゃんの顔は、寄り目に見えやすいことをご存じですか? 大人に比べて鼻の付け根が低く、その部分の皮膚が目にかぶさって鼻の付け根側の白目が少なく見えるため、黒目が内側に寄っているように見えるのです。これを偽内斜視(ぎないしゃし)と言います。

偽内斜視は成長とともに目立たなくなり、目の機能にも影響しません。

気になるときは、鼻の付け根をつまんで確認してみましょう。偽内斜視なら、かぶさっている皮膚をつまむと黒目が中心にあるのがわかります。また、カメラのフラッシュの光も両方の黒目の中央で反射するはずです。

偽内斜視の例

偽内斜視1赤ちゃんは鼻の付け根が低く、寄り目に見えることがあります。

偽内斜視2鼻の付け根をつまんでみると、黒目が中心にあるのがわかります。

赤ちゃんの斜視の種類

斜視には、目の向く方向によっていくつかの種類があります。

・外斜視/片方の黒目が外側にずれている


・内斜視/片方の黒目が内側に寄っている


・上斜視/片方の黒目が上に向いている


・下斜視/片方の黒目が下に向いている

いずれも、見た目が気になりますね。

ただし、早い段階で見つけて対処しないと視機能に問題が出てくる可能性があるのは、内斜視です。それ以外の斜視も適切な治療をしないと子どもの視機能の発達に影響しますが、内斜視ほど急ぎません。まずは内斜視を発見することが大切です。

出典 :はじめてママ&パパの 0~6才 病気とホームケア※情報は掲載時のものです

監修
浜 由起子
日本橋はま眼科クリニック院長
杏林大学医学部卒業。国立成育医療センターなどを経て2011年に開院。眼科全般の治療を行うかたわら、杏林大学病院で斜視、弱視、小児眼科を専門に診療する、子どもの目のスペシャリストでもある。

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