新生児期のミルクの量や回数は?「増えない」「減った」ときはどうする?【小児科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/06/22
更新日:2019/07/01
新生児期のミルクの量や回数は?「増えない」「減った」ときはどうする?【小児科医監修】
監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院院長

この記事は、新生児のミルクの量や回数についてまとめたものです。育児がスタートしたばかりのこの時期、ママにとってはわからないことも多いもの。とくに、授乳に関しては「どのぐらい飲めばいい?」「足りているの?」「飲んでくれないときはどうする?」と、悩んだり、迷ったりすることがあるかもしれませんね。ミルクの量、回数の目安や、心配なときの対処法などを新生児専門の医師に聞きました。

新生児のミルクの量と回数は?

個人差がありますが、1日量の目安は
体重1kg当たり160ml

新生児期のミルクの適正量は、赤ちゃんの体重や飲み具合、母乳の出方などによって違います。一般的な目安として、新生児期の1日に飲む量は、ミルクでも母乳でも体重1kgあたり160mlぐらいと考えられています。

例えば、体重が3kgの赤ちゃんなら、1日480ml前後飲むのが目安。1回に飲む量が60mlなら8回程度授乳することになります。

新生児のミルクの量、混合育児の場合はどのぐらい?

赤ちゃんの様子や体重の増え方をみて考えましょう

母乳とミルクの混合栄養の場合、「母乳をどのぐらい飲んでいるかわからない」「ミルクはどのぐらい足せばいいの?」と悩んでしまうママも多いでしょう。

混合栄養の場合、まずは母乳を飲ませ、足りないようなら後でミルクを足します。
新生児期の赤ちゃんは、おなかが空いていなくても、与えると反射的に飲んでしまうため、「泣く=おなかが空いている」とは限りません。母乳を飲ませたら、赤ちゃんの様子を観察しましょう。

次のような様子が見られたら、飲む量は足りていると考えられます。ミルクを足さなくても大丈夫。

●飲ませてから次の授乳まで2~3時間ほど間隔が空いている

●うんちとおしっこがよく出ている

●ゴックンゴックンとよく飲んでいる様子がわかる

逆に、以下のような場合は母乳が足りていないことが考えられます。

★母乳を飲んだ後にも飲みたそうにいつまでも泣いている

★飲み終わってから2時間しないうちにまた飲みたがるということを繰り返す

★毎回(1日に7~8回)母乳の後にミルクを与えると70~80ml飲む

★1週間で体重が100gも増えていない

足りなそうなときは母乳の後にミルクを足す

母乳が足りていないようなら、母乳を飲ませた後に、ミルクをまずは30~40mlぐらい足してみましょう。目安として、1回の授乳で飲む量を60ml程度考えて、例えば40ml作ってみて、だいたいいつも20mlぐらい残すようなら必要な量の半分以上は母乳で飲めているのだと考え、20~30mlミルクを足すようにします。
反対に、40ml作ってみて、あっという間に飲んでしまってまだ飲みたがるようなら、母乳があまり出ていないと考え、ミルクの量をもう20mlぐらい足してみてもいいでしょう。

このように、赤ちゃんの飲み具合をみながら、ミルクの量を調節していきます。新生児の場合、2週間健診や、1ヶ月健診で体重の増え方をみて、飲ませる量などについてアドバイスが受けられるはず。健診までの間、多少足りないことがあっても大きな問題が起こることはまずないので、あまり神経質に考えすぎなくても大丈夫ですよ。

新生児のミルクの量が「増えない」「減った」とき

一度にたくさん飲めないときは回数を増やしても

「あまり飲む量が増えない」「なんだか最近あまり飲んでくれない」という様子がみられると、ママは心配になってしまいますね。赤ちゃんの飲む量がなかなか増えない原因のひとつとして、体が小さいために一度に多くの量が飲めないことが考えられます。とくに、体重が3㎏に満たない子では、一度に30mlぐらいしか飲めなかったり、たくさん飲ませると吐いてしまったりすることも。

そういう場合は、「こまめに少量ずつ飲ませる」作戦で、回数を増やしてみるといいかもしれません。

例えば、1日8回飲ませていた場合は、2時間おきぐらいに10~12回ぐらいの回数で飲ませてみてもいいでしょう。
体が大きくなるのに伴い、少しずつ一度に飲める量が増えていきます。たくさん飲めるようになれば、自然に間隔もあいていくので、それまでは回数を増やしてみましょう。
そうしながら3日に一度ぐらい体重を測ってみて、100gぐらいずつでも増えていれば心配しなくても大丈夫です。

新生児のミルクの量についての注意点は?

体重は3日~1週間に1回を目安に測る

繰り返しになりますが、ミルクを飲む量や授乳の間隔は、赤ちゃんによってさまざまです。とくに母乳との混合育児の場合は、母乳を飲む量がわからず不安になることも。

「飲む量が足りているかどうかは体重の増え方で判断する」と聞いて、毎日体重を測る人、なかには授乳のたびに体重を測る人もいるようです。
でも、赤ちゃんの飲む量は毎回同じとは限りませんし、母乳の出方もいつも同じとは限りません。あまり考えすぎず、体重を測る場合は3日~1週間に1回程度を目安にするといいでしょう。

体重1㎏あたり140ml以下が下限の目安

あまり飲んでくれない赤ちゃんの場合、1日に飲む量の下限の目安は体重1kgあたり140ml以下です。つまり体重が3kgの赤ちゃんで、1日に飲むトータルの量が420mlより少ない場合は、あまり体重が増えない心配があります。

300ml以下になってしまうと、脱水症状を起こす可能性があります。

下限以下しか飲んでいないように思える、数日おきに測っても体重が増えない、などの場合は、出産した産院か、小児科などで相談しましょう。

新生児期に飲み過ぎても肥満にはつながらない

反対に、たくさん飲む赤ちゃんの場合、新生児期に飲み過ぎても、それが心配すべき肥満などに結びつく心配はありません。ただし、「飲ませるたびに吐く」という場合は、飲ませる量が多いのかもしれません。

不安なら健診を待たずに相談を

いずれにしても、何か心配なことがある場合には、遠慮せず小児科医や看護師、保健師などの医療従事者に相談しましょう。初めての育児の場合は、授乳やねんね、排せつなどをノートにつけておくと、相談する場合の助けになります。

2週間健診や1ヶ月健診が近い場合には、健診で相談してもいいでしょう。心配な場合は健診を待たずに、自宅を訪問する保健師や、出産した産院の助産師や看護師、最寄りの小児科などに相談してくださいね。

文/出村真理子

監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院院長
札幌医科大学医学部卒業後、国立小児病院新生児科(NICU)や東京都立墨東病院周産期センター新生児科部長、同病院副院長をへて2014年より現職に。多くの乳幼児をみてきた渡辺先生ならではの、的確で親切な助言が好評。これまで『母乳育児 ミルク育児の不安がなくなる本』(主婦の友社)など監修に携わった育児本多数。

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