【産婦人科医監修】化学流産とは?兆候や症状は? 先輩ママの体験談あり

 専門家監修
公開日:2019/07/08
更新日:2019/07/11
【産婦人科医監修】化学流産とは?兆候や症状は? 先輩ママの体験談あり
監修
粒来拓(つぶらいたく)先生
よしかた産婦人科分院 綱島女性クリニック院長

とても残念なことですが、受精卵が子宮に着床しても、その発育が途中でとまり、出産までいたらないケースが多くあります。「化学流産」は妊娠のとても早い時期に起こり、医学的な「流産」とは区別されています。化学流産の原因や症状について産婦人科医に聞いてみました。

化学流産とは

化学流産とは、妊娠したものの、超音波検査で子宮の中に胎嚢(たいのう・赤ちゃんを包んでいる袋)が見えてくる(妊娠5週ごろ)前に、妊娠が終わってしまった状態をいいます。

妊娠は、精子と卵子が受精し、その受精卵が子宮内膜に着床したときから始まります。着床した受精卵は、胎盤のもとになる絨毛(じゅうもう)という組織を作り、絨毛からhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌されます。妊娠すると尿中にhCGが一定量出てくるため、妊娠検査薬によって妊娠しているかどうかを判定することができます。

かつては妊娠と診断される前に自然に妊娠が終わっても、本人は気づくことなく次の月経を迎えていました。ところが近年、妊娠検査薬の感度がとても高くなり、より早く妊娠に気づけるようになりました。

「妊娠検査薬で陽性だったのに、数日後に生理が来た」「妊娠反応があったので産婦人科を受診したけれど、胎嚢が確認できず、数日後に出血……」といった化学流産の症例が増えているといわれています。

ただし、月経のような出血があったからといって、化学流産と決めつけてはいけません。妊娠反応が陽性となってから胎嚢が見られるまでにはブランクがあり、この時期は正常な妊娠、異所性妊娠(子宮内膜以外の場所での妊娠)、化学流産と、鑑別が大切な時期になります。妊娠検査薬で陽性となったら早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

また、化学流産となってしまった場合、とてもつらい経験ですが、医学的には一般的な「流産」とは区別されます。化学流産は妊娠や流産の回数には含まれません。産婦人科で問診票を書く際には認識しておきましょう。

化学流産が起きる時期

妊娠週数は、最終月経の開始日を基準(妊娠0週0日)に数えます。化学流産が起きるのは、受精卵が子宮内に着床して妊娠が成立(妊娠3週目ごろ)してから、妊娠6週目ぐらいまでです。

化学流産の原因

化学流産の原因は、はっきりわかっているわけではありませんが、基本的に初期流産と同様、ほとんどが胎児の染色体異常と考えられています。

受精卵の染色体異常は、だれにでも一定の割合で起こるので、化学流産を防ぐのは難しいでしょう。妊娠した時期に激しい運動をしたり、重いものを持ったりしたからとって、それが原因で化学流産を起こすことはまずありません。化学流産が起こっても、自分を責めたりしないようにしてください。

監修
粒来拓(つぶらいたく)先生
よしかた産婦人科分院 綱島女性クリニック院長
2007年浜松医科大学医学部卒業。横浜市大産婦人科勤務後、2018年より現職。横浜市大センター病院女性ヘルスケア外来担当医兼任。妊娠中から産後まで、妊婦さんのさまざまな悩みに応えてくれるドクターです。

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