貧血ニンプは「産後うつ」まっしぐら! さて何食べる?【栄養マニアの妊婦飯】

 専門家監修
公開日:2019/06/05
貧血ニンプは「産後うつ」まっしぐら! さて何食べる?【栄養マニアの妊婦飯】
監修
細川モモ
予防医学コンサルタント
監修
有田さくら
管理栄養士・妊産婦食アドバイザー

妊娠中に「貧血」に悩まされる妊婦さんは多いもの。でもこの「貧血」、じつは妊娠中だけでなく、産後の体調にもかかわる大事な栄養素なのです! まずくて、胃もたれして、アレが真っ黒になる(注:人によります)鉄剤に頼る前に、毎日の食事で鉄を補うには何をどう食べればいいのか、今回も栄養マニアのお二人にじっくりうかがいました!

妊婦さんの約半数が鉄不足。「鉄」は毎日とるべし

有田 妊娠後期には胎児はスイカ級に大きくなり、必要な血液量は4ℓから5.5ℓにぐぐっと増えるから、鉄の補給は必須です。

細川  鉄不足の話をすると「3日前に焼き肉食べたから大丈夫」という人がいますが、鉄は吸収率が低いので、毎日コンスタントにとらないと全然足りないんですよね。

有田 私も妊娠後期にヘモグロビン濃度が11g/dl以下になり、食事で吸収率の高いヘム鉄(動物性たんぱく質)を積極的にとって、出産までに回復しました。

ヘム鉄は、非ヘム鉄(青菜や海藻など)よりも10~20倍も吸収率が高いし、同じく血液を作るために必要なたんぱく質と、造血作用のあるビタミンB12もとれるから、意識して食べてほしいです!

細川 動物性のヘム鉄というと、とにかく「お肉」を食べればいいと思う人も多いのですが、比較的価格が安い「鶏肉」では、鉄はほとんど補給できません。「牛・豚の赤身肉」を積極的に食べてほしいですよね。

有田 お肉以外でも、卵やツナ缶、貝類なども手軽です。

あとは、朝食やおやつで、鉄が添加されているヨーグルトやチーズ、シリアルを活用するのもおすすめ。

細川 ママの鉄は、出産でも奪われますし、母乳の成分が血液であることから、産後の授乳でも奪われます。

血液が不足して体に酸素がめぐらない状態だと、疲れて思考がめぐらなくなり、うつになってしまう人は本当に多い!

つまり、産後に元気に育児ができるかどうかは、鉄が決定打になっているというわけです。

妊娠中を健康に過ごし、産後も元気に子育てするためには、鉄の補給はマスト。毎日コツコツと鉄をとることを習慣にしましょう。

関連リンク⇒⇒⇒赤ちゃんの発育に「鉄」はマスト! 産後うつのリクスも防げます【栄養マニアの妊婦飯】

手軽にしっかり鉄補給できる!おすすめレシピを5品ほど♡

焼き鳥レバー入りポテサラ

【栄養マニアのマニアックPOINT】
レバーは効率よくヘム鉄がとれますが、ビタミンAも多いため、妊娠初期は食べすぎに注意して。焼き鳥のレバーをポテサラにまぜると、苦手でも食べやすいマイルドな味になります。ゆで卵でさらに鉄を強化。

▼材料(2人分)

焼き鳥のレバー…1串(30g)
玉ねぎ…1/8個
きゅうり…1/2本
じゃがいも…1個
ゆで卵…2個
A
ヨーグルト、オリーブ油…各大さじ1
酢…小さじ1
塩、こしょう…各適量

▼作り方

1.レバーは串からはずし、薄切りにする。玉ねぎ、きゅうりは薄切りにし、塩小さじ1/3(分量外)と水大さじ2をまぜたボウルに入れ、全体をまぜ、10分ほどおいて水けをしぼる。
2.じゃがいもは皮をむいて、一口大に切り、鍋に入れ、水1/4カップを加えて中火にかける。沸騰したら火を弱め、ふたをして7~8分、竹串がスッと通るまで蒸す。
3.②の湯を捨て、フォークの背でざっくりとつぶし、Aを加えてしっかりとまぜる。ゆで卵を手で割り入れ、①を加えてあえ、器に盛る。好みであらびき黒こしょうを振る。

かつおのみそつくね

【栄養マニアのマニアックPOINT】
赤身の魚は鉄の優等生。旬になると安く手に入る「かつおのさく」はぜひ鉄補給に活用して! 妊婦さんの場合はステーキやカツなどのメニューで、サッと火を通しておくと安心。たたいて味つけした「つくね」は食べごたえがあって、お弁当にも便利です。

▼材料(2人分)

かつお(刺し身用さく)…160g
A
ねぎのみじん切り…15cm分
みそ…大さじ1/2
酒…大さじ1
かたくり粉…小さじ1

ごま油…適量
ミニトマト…3個
ブロッコリー…3房

▼作り方

1.かつおはぶつ切りにしてポリ袋に入れ、びんの底などでつぶし、Aを加えてよくまぜる。
2.手にごま油を多めにぬり、①を4等分して小判型にととのえ、フライパンに並べる。脇にブロッコリーの小房を2~3等分して入れ、中火にかける。
3.つくねの両面に焼き色がつくまで焼いたらふたをし、弱火にして3分焼き、火を止めて5分蒸らす。途中、ブロッコリーに火が通ったら取り出す。器に盛り、半分に切ったミニトマトも添える。

ほたてとアスパラのいため物 

【栄養マニアのマニアックPOINT】
貝類は鉄のほか、免疫力を高める亜鉛など、体調をととのえて体を丈夫にするために重要なミネラルが豊富。刺し身用のほたては調理も簡単で、サッといためるだけで豪華な1品に仕上がります。あさり、しじみも汁物にポンと入れる手軽さで鉄補給ができて便利!

▼材料(2人分)

ほたて貝柱(刺し身用)…120g
アスパラガス…1束
キャベツ…2枚
ねぎ…10cm
しょうが…薄切り2枚
塩、こしょう…各適量
オリーブ油…大さじ1/2

▼作り方

1.ほたては厚い場合はそぎ切りにし、塩、こしょうを振る。アスパラ、キャベツは食べやすい大きさに切る。ねぎ、しょうがはあらみじんに切る。
2.フライパンにねぎ、しょうが、オリーブ油を合わせて中火にかける。香りが出てきたら、ほたて、野菜の順に加えてひとまぜし、ふたをして1~2分蒸す。
3.ふたをあけてさっと全体をまぜ、塩、こしょうで味をととのえる。

焼き肉サラダ

【栄養マニアのマニアックPOINT】
牛は赤身肉を選ぶことで、脂肪をカットできて鉄の含有量もアップ。サラダにすると野菜もとれて、彩りよく、ボリュームも出ます。栄養価の高いごまやのりは、ごはんや納豆に振る、料理の仕上げに散らすなど、どんどんメニューにオンしていきましょう。

▼材料(2人分)

牛赤身切り落とし肉…160g
焼き肉のたれ(市販)…大さじ2
サニーレタス…1~2枚
青じそ…3枚
パプリカ(赤、黄)…合わせて1/4個
ねぎ…3cm
ごま油…大さじ1/2
すり白ごま…適量
焼のり…適量

◯焼き肉のたれを手作りする場合(3回分):しょうゆ・酒各大さじ2、砂糖大さじ1、玉ねぎのすりおろし1/4個分、おろししょうが・おろしにんにく各小さじ1を合わせる。

▼作り方

1.牛肉は焼き肉のたれにもみ込み、10分以上おく。
2.レタス、青じそは手で食べやすい大きさにちぎり、パプリカ、ねぎは薄切りにする。
3.フライパンにごま油を中火で熱し、①を入れ、両面をさっと焼いて火を通す。器に肉と②を交互に盛り、ごまを振り、手でちぎったのりを散らす。

かぶのツナあえ

【栄養マニアのマニアックPOINT】
副菜のあえ物やサラダに、ツナ缶をプラス。赤身の魚には鉄のほか、脳を育てるDHAや、カルシウムの吸収を助けて骨を丈夫にするビタミンDなど、子どもの発育を促す栄養素がギュギュッと詰まっています!

▼材料(2人分)

かぶ…中2個
きゅうり…1/2本
塩…小さじ1/2
ツナ缶…小1缶(70g)
オリーブ油…大さじ1
グレープフルーツ…1/2個

▼作り方

1.かぶは葉を切り落とし、実は皮つきのまま縦半分に切ってから、5mmの厚さに切り、葉は3cm長さに切る。きゅうりは縦半分に切ってから、5mm厚さに斜め切りにする。
2.ボウルに塩、水大さじ2を入れて塩をとかし、①を入れて全体をまぜ、10分ほどおいてみずけをしっかりとしぼる。
3.②に汁けをきったツナを合わせ、オリーブ油、薄皮をむいたグレープフルーツの順に加えてあえる。

関連リンク⇒⇒⇒「朝ごはん抜きニンプ」は大損してる!!さて何食べる?【栄養マニアの妊婦飯】

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「鉄補給」というと素材の調理がめんどうそうですが、焼き鳥や刺し身をうまく使えば、むしろ簡単に作れちゃいますね! 日々貯金が必要な鉄。日々のコツコツ食べで、貧血を予防していきましょう♡

撮影/佐山裕子(主婦の友社写真課) スタイリング・調理/ダンノマリコ 取材・文/水口麻子

出典 :Pre-mo2019年夏号※情報は掲載時のものです

監修
細川モモ
予防医学コンサルタント
アメリカで最先端の栄養学を学び、2009年に予防医学プロジェクト「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。女性の妊活・妊娠・出産をサポート。2016年9月に第1子を出産。妊婦向け栄養アドバイス本『Luvtelli Baby Book 1』『Luvtelli Baby Book 2』が好評発売中。ラブテリの真骨頂、BABY BOOK 2「十月十日パーフェクト食事ガイド」もぜひ!
ラブテリ トーキョー&ニューヨークBABY BOOK 2「十月十日パーフェクト食事ガイド」
監修
有田さくら
管理栄養士・妊産婦食アドバイザー
産婦人科クリニックなどでの経験を経て、妊婦や母子の栄養教育、予防医療に携わる。「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」のカウンセラーとして活躍中。

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