帝王切開の麻酔について解説!痛みはどうなの?麻酔の種類や副作用とは【産婦人科医監修】 

 専門家監修
公開日:2019/06/20
更新日:2019/06/25
帝王切開の麻酔について解説!痛みはどうなの?麻酔の種類や副作用とは【産婦人科医監修】 
監修
小川隆吉先生
小川クリニック院長

帝王切開には、妊娠中にあらかじめ手術日を決めて行う予定帝王切開と、経腟分娩の予定であったのに急遽、手術に切り替える緊急帝王切開があります。それぞれについて、産婦人科医の小川隆吉先生にお聞きしました。

帝王切開の麻酔の必要性について

帝王切開は開腹手術なので、受けるときには麻酔が必要です。帝王切開の際の麻酔は、おなかの中の赤ちゃんにも影響を与えるので、赤ちゃんになるべく薬が届かないように、また届いたとしても、なるべく影響が少なくすむように配慮されています。

帝王切開の麻酔には2種類あります

帝王切開の麻酔は、局所麻酔と全身麻酔の2種類。局所麻酔は、背中にある神経の束である脊髄の近くに麻酔薬を投与し、胸から足先までの痛みの感覚を麻痺させます。意識ははっきりしていて、赤ちゃんが取り出されるときの感覚がわかり、赤ちゃんが生まれてきたときの泣き声も聞こえます。全身麻酔は点滴で麻酔薬を投入したり、肺から吸い込む麻酔薬を用いたりします。手術の間、ママはずっと眠っています。

帝王切開の麻酔の痛みの感じ方の変化

手術前

局所麻酔の場合は、脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔があります。脊髄くも膜下麻酔は、腰から注射針を刺して脊髄くも膜下腔に麻酔薬を投入します。硬膜外麻酔は、腰の硬膜外腔に注射針ではなくカテーテルを入れて麻酔薬を投入します。

全身麻酔の場合は、点滴で麻酔薬を投与したり、吸引マスクを口にあてて麻酔薬を吸い込ませます。どちらも痛みを感じることはありません。

手術中

局所麻酔の場合は、胸から足先にかけて痛みを感じなくなります。しかし、触られたり、引っ張られたりする感覚は残っています。そのため、麻酔がかかっていても赤ちゃんを取り出す感覚はわかります。

全身麻酔の場合は、手術中は寝ているため、感覚はありません。

手術後

局所麻酔の場合、手術が終わって2~3時間くらいで麻酔が切れてきて、少しずつ足を動かせるようになります。同時におなかと傷の痛みも出てきます。全身麻酔の場合、局所麻酔よりも少し長くかかりますが、手術室で覚醒します。

帝王切開の麻酔における副作用について

局所麻酔は、母体の血液中に吸収される麻酔薬の量はわずかですが、全身麻酔では血液中の薬の量が多くなるため、胎盤を通って赤ちゃんにも届きます。生まれたばかりの赤ちゃんが少し眠そうだったり、呼吸が弱くなったりすることがあるのはこのためです。一時的なことなので、薬が体から消えてなくなれば元気になります。

帝王切開の麻酔にかかる費用にはどんな項目が含まれる?

経腟分娩は健康保険が適用されませんが、帝王切開による出産は健康保険が一部適用されます(手術、投薬、処置、検査、入院関連の費用など)。入院中の食事代や差額ベッド代、分娩介助料などは自己負担になります。帝王切開は経腟分娩より入院日数が長くなるので、費用については出産する施設であらかじめ確認しておいたほうが安心です。費用は手術や麻酔など明細が詳しく書かれているものではなく、「出産費用総額」として請求されます。

構成・取材・文/白木紀子
校正/主婦の友社

出典 :いちばんよくわかる妊娠・出産※情報は掲載時のものです

監修
小川隆吉先生
小川クリニック院長
日本医科大学卒。都立築地産院産婦人科医長として勤務する傍ら、日本医科大学産婦人科講師を兼任。1995年小川クリニックを開設。医学博士、日本産婦人科学会専門医、母体保護法指定医。妊婦さんの疑問や悩みに真摯に応えてくれる、気さくで頼りになるドクターです。

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