樹木希林さんの手紙から見つけた「子育てのヒント」になる言葉たち

コラム
公開日:2019/04/30
樹木希林さんの手紙から見つけた「子育てのヒント」になる言葉たち

2018年に惜しまれつつ世を去られた女優・樹木希林さん。『万引き家族』や『日々是好日』、『東京タワー、オカンとボクと、時々、オトン~』など、多くの出演作を知らない人はいないのではないでしょうか。没後、知的でユーモアにあふれた生前の語録をまとめた書籍が多数発売され、どれも改めて人々を感動させています。それはきっと樹木さんの人柄や生き様が感じ取れるからなのでしょう。樹木さんが書いた手紙にも、「樹木さんらしさ」が溢れていると注目を浴びています。育児中のママにあてて送られた手紙でないのに、なぜか育児で疲れていたり悩んでいる時に勇気がもらえる応援歌のような言葉が並んでいるから不思議です。

誰に対しても自分の言葉で伝えるからこそ生まれる絆

樹木さんは生前とても筆まめだったそうです。仕事のマネージメント業務もマネージャーをおかずに自身で行い、時には直筆FAXを送ることも珍しくなかったとか。直筆の手紙は仕事相手に限らず、一般の人々にも数多く書かれていたようです。地域の講演会の依頼をきっかけに生まれた交流や、撮影ロケ地へのお礼状など、手紙の送り先は多岐に渡ります。
そんな樹木さんと一般の人との手紙の交流が、NHKの番組『クローズアップ現代+』、『知るしん』で特集されて大変話題になりました。それらの手紙をめぐる取材秘話を番組スタッフがまとめた本から、今回はいくつか直筆文の画像とともにご紹介します。
手紙はどれも育児中のママにあてて書かれたものではありません。けれどなぜか、子供との関わり方が正しいのか悩んでいるママ、わが子の個性や発育発達に戸惑いのあるママ、子育てや親としての自分に自信が持てないママ……など、心に迷いを抱えなら頑張っているママたちに響く素敵な言葉ばかり!

介護職を目指す若者にあてた手紙

忙しい朝に子供が自分で着替えをしたがったり、まだ上手に使えないスプーンで食べたがったり……と、じっくり待ってあげたほうがいいとはわかってはいても待てずにイライラ!そんなことありませんか?毎日の育児、どうしても効率や時間を優先せざるを得ないこともありますよね。
この手紙は老人ホームの介護をしている男性に送られたメッセージですが、育児で先まわりして手を出してしまいたくなったときに思い出したら、少しだけ「子どもの自分でやりたい気持ち」に寄り添えるかもしれませんね。

してあげる
んじゃなく自力でやれるように しむける……
待つ時間が足りないか……それでも何とか……

(一部抜粋)

地域でいじめ撲滅運動に取り組む若者にあてた手紙

いじめをなくす活動に取り組む男性が樹木さんに「いじめをテーマに、子どもたちへのメッセージを書いてほしい」とお願いしたときの手紙がこちら。樹木さんから「人間がいる限り、いじめや差別は無くならないのよ。それでもコツコツやっていれば、良い方向に向かうんじゃない。だから頑張りなさい」という言葉とともに手紙を手渡されたそうです。
「追伸」にあるメッセージが、短いながらもたいへん考えさせられるものになっています。
みんな違っているからこそ面白い……、赤ちゃんの個性や特性を今までよりもっと前向きにとらえられるひと言だと思いませんか?

追伸 じゃあさ 皆で
同じ形の
ロボット人間にーーー
ーーーそれじゃつまりませんネェ

(一部抜粋)

教師を目指す若者にあてた手紙

他にも、教師になりたいという夢を持って成人式に参加した女性に送られた手紙には、以下のような一節が記されていました。現在、教師1年目で日々奮闘しているこの女性。
「寄り添い共に育つことって、模範解答がないじゃないですか。だからこそ、これを完全に達成できる時は、来ないかもしれない。でも、自分ができる最善の方法をとって行きたいなと思っています。常に、あり続けたいと思うことが、いちばん大事かなと思っています」
と、樹木さんからの手紙を胸に、理想の教師像に向けて試行錯誤を続けているそうです。

生徒も同じ、それぞれの性質によく耳を
かたむけて聞いて その子が一番輝く場所を
共に探す、教育って教えるだけでなく
寄り添い 共に育つことかもしれない

(一部抜粋)

いかがでしたか。どれも、自分の子どもや自分自身の心に引っかかっていることにピタリとはまる樹木希林さんの手紙のなかの言葉たち。亡くなられてもなお、私たちに「学び」と感動を与えてくれます。

出典 :樹木希林さんからの手紙※情報は掲載時のものです

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