乳児の首の湿疹が臭い時の対策は?薬は必要?体験談紹介【医師監修】

 専門家監修
公開日:2019/05/22
乳児の首の湿疹が臭い時の対策は?薬は必要?体験談紹介【医師監修】
監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長

この記事では、赤ちゃんの首にできた湿疹についてまとめました。赤ちゃんの首のあたりがなんとなく臭い……。そんな経験をしたことはないでしょうか。赤ちゃんの首はしわがいくつもできているため、どうしても肌トラブルが起きやすい箇所です。首が赤くなっていたり、ジュクジュクしていたり、臭う原因や対処法をまとめました。

乳児の首にできた湿疹とは

実は、赤ちゃんの首に顔を近づけてみると、ほとんどの赤ちゃんが臭うといっていいでしょう。

赤ちゃんの首が臭いのは、顔と肩の間に首が埋もれていたり、しわができていて、汚れがたまるためです。そのままにしておくと雑菌が繁殖して臭いのもとになります。それだけでなく、汚れが刺激になって皮膚が炎症を起こし、赤くなる、ブツブツができる、ジュクジュクするなどのトラブルになることも少なくありません。ジュクジュクしている場合は、臭いも強くなります。

こうした肌トラブルの正体は、乳児湿疹やあせもです。乳児湿疹は、赤ちゃんにできる湿疹の総称。生後2~3ヶ月ごろまでの皮脂の分泌量が盛んなことでできる「脂漏性湿疹」や「新生児ニキビ」、生後3ヶ月以降には皮脂量が少なくなり、乾燥して起きるものが一般的ですが、首の赤みやブツブツ、ジュクジュクも、乳児湿疹の一種と考えてかまいません。

あせも首から胸にかけてびっしりとできたあせも。しわの中は特に悪化しやすくなっています。

かゆい首に痛々しい傷が。かゆくてひっかいてしまいました。

乳児の首にできた湿疹の原因は?

赤ちゃんの首にたまる汚れには、いくつか種類があります。乳児湿疹の場合は授乳や食事、よだれなどによる汚れ、あせもの場合はズバリ、汗が原因となります。

母乳・ミルクや離乳食

大人は飲んだり、食べたりするときにこぼすことはほとんどありませんが、赤ちゃんはまだうまく飲み込むことができません。そのため、口からこぼれた母乳やミルク、離乳食などが口の周りにつくのはもちろん、首に流れてしわの間に入り込んでしまうのです。こぼしたときにすぐに拭きとってあげても、成分が残っていることもあります。

赤ちゃんの皮膚は大人の半分ほどの厚みしかなく、皮膚の一番外側にある角層も薄いため、外からの刺激に弱い(皮膚のバリア機能が未熟)という特徴があります。飲み物や食べ物の汚れが首のしわに入り込むと、刺激となってその部分のバリア機能が低下し、炎症を起こしてしまいます。

口からあふれたミルクが首に流れてしまうことも。

離乳食をこぼしたものが首につくことも、刺激になります。

よだれ

赤ちゃんは、離乳食が始まる5~6ヶ月ごろになると唾液の量が増えます。しかし、飲み込むことがうまくできないため、よだれとなって外に流れ出てしまいます。

ねんねのときによだれが出ることも多いものです。布団に寝ているとき以外に、ベビーカーでお出かけしたときや抱っこで寝かしつけているときなどにも、よだれが出ることがあります。

こうした場合も母乳やミルク、離乳食と同様、首のしわに入り込んで刺激となり、炎症が起こります。

大好きな食べ物を前にすると、よだれがダラダラになることも多いもの。

赤ちゃんは汗っかきです。それは、体は大人よりも小さいのに、皮膚にある汗の出る穴・汗腺の数が大人と同じため。

汗をたくさんかくと皮膚がふやけて、汗腺がふさがれてしまいます。すると、汗が皮膚の内側にたまり、尿酸やアンモニアなどの汗に含まれる成分が刺激となって、あせもができます。

首から背中にかけてできたあせも。

乳児の首にできた湿疹 先輩ママの体験談

首のしわの中が赤くブツブツに

大きめでムチムチしているわが子。首にしわができて汚れがたまるので、お風呂で開いて洗うようにしていました。生後4ヶ月ごろの入浴時、その部分が赤くなり、ブツブツもできていることを発見。上の子が乳児湿疹でほほがジュクジュクになった経験から、日ごろから保湿剤を使っていたのですが、2~3日してもよくならなかったため、小児科を受診しました。

弱めのステロイド剤に保湿剤を配合した薬を処方してもらい、1日2回使用したところ、3日ぐらいで良くなりました。その後は、朝起きて着替えるときに首をふいたり、入浴時にも特に汚れが残らないよう気をつけていたら、湿疹は出なくなりました。(9ヶ月の男の子のママ)

症状がひどいためステロイド剤で治療

生後1~2ヶ月ごろ、首のしわを中心にして全体的に赤くなりました。様子を見ていましたが、ちょっとジュクジュクもしてきたため、2週間後ぐらいに皮膚科を受診。ローションタイプのスキンケア剤と、「ひどいときだけ使って」とステロイド剤が処方されました。

「涙やよだれ、母乳などがつくのもよくないので、ふくように」というアドバイスもあり、それ以後は朝起きたときや授乳のときなどに顔や首をふくようにしました。しばらくはよくなってステロイドをやめるとまたぶり返し……を繰り返していましたが、指示どおりに使っていたらひどくなることはなく、生後4ヶ月ごろに落ち着きました。(1歳の男の子のママ)

監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長
滋賀医科大学卒業。横浜市立大学皮膚科などを経て、1994年神奈川県立こども医療センター皮膚科医長、2002年より現職。日本皮膚科学会、日本小児皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会会員。的確な診察とわかりやすい説明で、ママたちに信頼されています。

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