【小児科医監修】赤ちゃんの鼻血の止め方と予防法が知りたい!

 専門家監修
公開日:2019/04/15
【小児科医監修】赤ちゃんの鼻血の止め方と予防法が知りたい!
監修
鈴木 洋先生
鈴木こどもクリニック院長

子どもはしょっちゅう鼻血を出すものです。でも赤ちゃんが鼻血を出すことはめったにないので、要注意! 止血法を試しても鼻血がなかなか止まらないときは、小児科を受診しましょう。

赤ちゃんが鼻血を出す原因は?

全身の病気がかくれている可能性も

鼻の粘膜はとてもデリケートなので、子どもはちょっとしたことで鼻血を出します。たとえばかぜをひいて鼻を強くかんだとき、鼻をほじったとき、クセで鼻をこすったとき、またアレルギー性鼻炎でムズムズする鼻をさわっていて出血することもあります。

お友だちと遊んでいて興奮したり、暖房しすぎた部屋など暑い場所にい続けたりした場合も、鼻の粘膜にある細い血管が拡張して、鼻血が出やすくなるでしょう。これらの鼻血は、とくに心配のないもので、しばらく様子を見ると止まる場合がほとんどです。

しかし子どもと違って、2歳ぐらいまでの赤ちゃんはめったに鼻血を出しません。赤ちゃんが鼻血を出した場合は、鼻の粘膜が傷ついて出血しているのか、全身の病気の症状の一つとして鼻血を出しているのかを見分ける必要があります。

すぐ止まる鼻血であれば、心配ありません

鼻の粘膜が傷ついて出る出血は子どもの場合の鼻血と同じに考えてよいので、あまり心配する必要はありません。心配なのは、全身の病気の症状として鼻血が出ている場合です。

その鼻血が心配ないものなのか、それともきちんとした治療が必要な大きな病気の症状の1つなのかを見分けるポイントになるのが、「その鼻血がすぐに止まるかどうか」です。次のような止血法を試してみて、10分程度で止まるようなら、まず心配ないでしょう。

赤ちゃんの鼻血の止め方

 赤ちゃんが鼻血を出したら、まず次の止血法を試してみましょう。

<赤ちゃんの鼻血の止め方>

●鼻血が出ているほうの鼻の穴に、脱脂綿やティッシュなどを入れて、鼻の外側(小鼻)を指で押さえましょう。綿球など小さすぎるものを押し込むと取り出しにくくなるので、避けたほうが安心です。

●鼻血が止まるまで、小鼻を指で軽くおさえ、そのまま静かに過ごさせましょう。

●仰向けに寝かせた状態では、鼻血が止まりにくいこともあります。枕やクッションなどを背中に当てる、お母さんが抱っこをするなど、できるだけ上半身を立てた姿勢をとらせましょう。

●冷たいタオルをあてて鼻を冷やすと、血管がキュッとしまって止まりやすいでしょう。

止血して10分程度で止まるかどうかがポイント

 脱脂綿などを鼻の穴につめて、少し静かにしていて鼻血が止まるようだったら、鼻の粘膜が傷ついて出血しただけの出血だと思われます。心配ありませんが、鼻血が止まったあとも急ぎの用事でない場合は外出を控えるなど、室内でできるだけ静かに過ごすようにしましょう。

止血法を10分以上続けても出血量が減っていかないような場合は、一時的な刺激や傷による鼻血ではなく、全身の病気が原因になっている可能性が考えられます。

赤ちゃんの鼻血で見つかる病気

 鼻血が出る赤ちゃんの病気はいくつかあります。代表的なのは、血が止まりにくい次の2つの病気です。

白血病

 白血病は血液のがんで、小児期に起こるがんの中で最も多いものです。貧血、出血が止まりにくい、感染しやすい、肝臓や脾臓が腫れる、発熱などが主な症状。治療は薬を使う化学療法が行われます。難しい局面もある病気ですが、適切な治療によって80%以上の確率で治癒に向かいます。

血友病

 血液を固める血液凝固因子が欠乏しているため、いちど出血すると血が止まりにくい病気です。青あざができやすい、鼻血が出やすいなどの症状が見られます。血液凝固因子を点滴で補充するなどの治療が行われます。

このような出血が止まらない病気は、貧血やリンパ腺の腫れなど、鼻血ではなく他の症状が現れることで見つかるケースが多いでしょう。といっても、鼻血が止まらないことがきっかけで、全身の病気が見つかる可能性もゼロではありません。「鼻血が止まりにくい」「しょっちゅう鼻血を出している」と感じたら、小児科を受診しておくと安心でしょう。

赤ちゃんの鼻血の予防法

暑すぎない? 興奮させていない?

赤ちゃんは暑すぎる環境に長時間いることで鼻血を出すことがあります。暑い日なのに冷房を使っていない、あるいは冬に暖房をつけっぱなしの部屋にずっといる、洋服を着せすぎている、ふとんや毛布をかけすぎているなど、暖めすぎて赤ちゃんがのぼせてしまうような環境になっていませんか? もう一度、赤ちゃんの環境をチェックしましょう。

遊びのスケジュールはゆとりを持って

また、赤ちゃんは疲れたり、興奮状態が続いたりすることで鼻血を出すこともあります。赤ちゃんとの外出は楽しいものですが、遊園地やショッピングモールなどはカラフルな色や人の声や音楽など、赤ちゃんの五感を刺激するものがいっぱい! いくらベビーカーに乗せているとはいえ、一日じゅう連れ歩くと赤ちゃんも疲れてしまうので気をつけましょう。

赤ちゃんづれの旅行では、赤ちゃんの体調を第一に考えて。スケジュールはゆったりとくみ、赤ちゃんの体に負担をかけないようにしましょう。

監修
鈴木 洋先生
鈴木こどもクリニック院長
信州大学医学部卒。東大病院、愛育病院勤務などを経て、90年に鈴木こどもクリニック(東京都墨田区)を開院。地域の子どもたちの頼りになるかかりつけ医として、「ぞうさん先生」のニックネームで親しまれている。

あなたにおすすめ

注目コラム