【医師監修】とびひってうつるの? 感染対策と注意点【症例写真あり】

 専門家監修
公開日:2019/04/05
【医師監修】とびひってうつるの? 感染対策と注意点【症例写真あり】
監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長

この記事はとびひの感染対策などをまとめたものです。「とびひ=うつる病気」ということは知っていても、どうしてできるのか、実際にかかったときにどうすればいいのかはよくわからない、というママも多いかもしれません。実は、赤ちゃんや子供のとびひの多くは、あたたかくなると起きやすくなります。とびひの感染対策を知って、トラブルから守ってあげましょう。

とびひとは? 原因は皮膚などにいる細菌です

「とびひ」は正式名称を「伝染性膿痂疹」(でんせんせいのうかしん)といい、細菌が皮膚に感染することで起こります。1~2個の状態から、火が広まるようにあっという間に全身にできるため、とびひといわれるようになりました。

とびひは、あせもや虫さされ、アトピー性皮膚炎などをかきこわしたところに細菌が入り込み、それを手でひっかいたりすることで広がります。原因は黄色ブドウ球菌と、A群溶血性連鎖球菌という細菌。このうち、子供がかかりやすいのは黄色ブドウ球菌が原因のものです。

黄色ブドウ球菌は、鼻の中やのど、皮膚、便などに存在する細菌で、だれもが持っています。この菌が原因のとびひは、あせもや虫さされが多い夏になると起こりやすくなります。

首回りや背中にできたあせも。かきこわすと細菌が入ってとびひに。

かきこわして水ぶくれがつぶれ、広がったとびひ。


ちなみに、とびひのもうひとつの原因菌であるA群溶血性連鎖球菌も、のどや皮膚にみられる細菌です。この細菌に感染すると咽頭炎を起こすことが多いのですが、皮膚に感染するととびひになります。乳幼児だけでなく大人がかかることもあり、夏に限らず1年中見られます。ただし、黄色ブドウ球菌が原因のとびひに比べると、割合は多くありません。

とびひは感染しやすい?

黄色ブドウ球菌が原因となるとびひでは、感染したところに水ぶくれができます。この中には液が入っていて、黄色ブドウ球菌が含まれています。かゆみが強く、やわらかくてすぐにつぶれるため、かきこわすと細菌を含んだ液が手につき、その手でほかの部位を触ると、そこにもまた水ぶくれができてしまいます。

このように、とびひは感染がひろがりやすい皮膚の病気です。ひとつふたつの水ぶくれから、あっという間に全身に水疱が広がることがあります。また、菌のついた手でほかの人の荒れた肌にふれれば、人にうつすこともあります。

水ぶくれや膿疱を見つけたら、すぐにガーゼや包帯などでおおい、できるだけかきこわさないようにして受診しましょう。ガーゼや包帯がない場合は清潔なタオルなどでもかまいません。感染が広がるのを防ぐことが大切です。

水ぶくれができている状態。つぶれると中の液体に含まれる細菌が手につき、次々に広がります。

とびひになったら通園・通学は?

とびひは、「学校保健安全法」という法律で、学校感染症の第三種=学校において流行を広げる可能性のある感染症のうちの「その他の感染症」に定められています。

その他の感染症は、学校で流行が起こったときに、「校長が学校医に意見を求め、第三種の感染症として扱うことができる」もの。とびひは「通常、出席停止は必要ないと考えられる感染症」に分類されています。

とびひの数が少ないうちに受診して、水ぶくれをきちんとガーゼなどでおおっていれば、登園や通学はできるでしょう。ただし、水を介すると感染が広がるため、プールに入ることはできません。

水ぶくれが全身に広がっていたり、発熱などの全身症状が出ていたりする場合は、登園や通学自体を控えましょう。

出典 :はじめてママ&パパの 0~6才 病気とホームケア※情報は掲載時のものです

監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長
滋賀医科大学卒業。横浜市立大学皮膚科などを経て、1994年神奈川県立こども医療センター皮膚科医長、2002年より現職。日本皮膚科学会、日本小児皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会会員。的確な診察とわかりやすい説明で、ママたちに信頼されています。

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