妊娠中鼻血が止まらないのときの対処法&出やすい時期は?【産婦人科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/04/08
更新日:2019/04/16
妊娠中鼻血が止まらないのときの対処法&出やすい時期は?【産婦人科医監修】
監修
寺師恵子先生
けい子レディースクリニック表参道 院長

妊娠前はめったに鼻血を出したことがなかったのに、「妊娠してから出やすくなった」という声を聞くことがあります。妊娠すると、どうして鼻血が出やすくなるのでしょうか? 鼻血が出たときの対処法、予防策などを産婦人科医の寺師恵子先生に聞きました。

一般的に、鼻血はなぜ出るの?

鼻血が最も出やすい部分は、鼻の穴の入り口から1~2cmぐらいの左右の鼻の穴の内側の粘膜。この部分をキーゼルバッハ部位と呼び、血管がたくさんあり粘膜も薄いため、ここが傷つくと出血しやすいのです。

子供のころはよく鼻血を出したという人も、大人になってからはほとんど経験していないという人は多いと思います。鼻血は、鼻血が出やすい場所を無意識にいじりすぎることが原因であることが多いため、大人になると鼻血を出すことが少なくなるのです。また、人によって粘膜の強さが違うので、元々鼻血が出やすい人もいれば、出にくい人もいます。

妊婦に鼻血が出やすくなる理由を知りたい

鼻血は誰にでもある生理的な現象で、鼻血が出やすい人、そうでもない人がいます。ただ、妊娠すると、ホルモンバランスの変化や免疫力の低下、血液量の増加によって、鼻血が出やすくなることがあります。

ホルモンバランスの変化

妊娠するとホルモンバランスが変化することで、鼻の粘膜への血流量が増加し、粘膜が腫れて柔らかくなります。少しの刺激でも出血しやすくなるので、鼻をかんだ拍子に傷ついて鼻血が出ることも。ちなみに、妊娠中は鼻血に限らず、歯茎から出血しやすくなるのも同じ理由です。

血液量の増加

妊娠中は胎児に栄養を送ろうと、ママの血液量が増加します。妊娠中期・後期になるにつれて、赤ちゃんはどんどん成長するので必要とする血液量が増えていきます。一方で、血液の量に比べて血液を固める作用がある血小板が少ないため、鼻の粘膜が傷ついたときにすぐにふさがらず、鼻血が出やすくなるのです。

妊婦の鼻血が出やすい時期が知りたい

鼻血が出やすい人とそうでない人がいるため、一概には言えませんが、赤ちゃんが大きくなって血液量が増える妊娠中期・後期のほうが出血しやすくなるでしょう。ただ、鼻血が出やすい人は、妊娠期間を通じて気をつけてください。

妊婦の鼻血が止まらないときの対処法が知りたい

鼻血が出たときの対処法は、一般的なことと変わりはありませんが、妊娠によって粘膜が敏感になっているので余計な刺激は避けましょう。

鼻血の止め方

1. 血が鼻やのどの奥に流れないように、うつむき加減にする。

2. ティッシュで鼻血を受け止めながら、親指と人差し指で左右から鼻をつまむ。

3. 5分ほど圧迫して、出血が止まるのを待つ。

鼻血が出たら、止めるために上を向きがちですが、上を向くと血が鼻やのどの奥に流れ込んでしまうのでやめましょう。ティッシュを詰めるのも、妊娠中は粘膜が過敏になっているため、乱暴に詰めると鼻の中の粘膜を傷つけてしまうことも。気をつけましょう。

妊娠中の鼻血の予防策が知りたい

鼻を勢いよくかんだり、鼻の中を掃除するときに乱暴にしないようにしましょう。

妊娠中に鼻血で出たときに、病院へ行くべき?

ほとんどの場合、病院に行く必要はありません。でも、あまりに頻繁に鼻血が出る、なかなか鼻血が止まらない、出血量が多いなどの場合は、妊娠の影響ではなく違う病気の可能性も。鼻血を引き起こす病気としては、高血圧症や動脈硬化症、白血病などがあります。念のため、かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。

妊娠中の鼻血は、胎児にも影響するのかが知りたい

高血圧症や動脈硬化症などの病気が原因でない限り、妊娠中の鼻血が胎児に影響することはほとんどありません。鼻血は、誰にでも起こる生理的な現象だからです。ただ、鼻血の回数や出血量が多い場合は、貧血になる可能性もあります。貧血がひどくなると治療が必要となることもあるので、気になるときは産婦人科医に相談しましょう。

構成・取材・文/白木紀子

出典 :はじめてママ&パパの妊娠・出産※情報は掲載時のものです

監修
寺師恵子先生
けい子レディースクリニック表参道 院長
東海大学医学部医学科卒業後、国立国際医療センター産婦人科勤務、日野市加来産婦人科医院副院長を経て、03年、表参道に現クリニックを開院。

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