妊婦の膀胱炎? 病院に行く? 薬は? 症状は?【産婦人科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/09/22
更新日:2019/10/01
妊婦の膀胱炎? 病院に行く? 薬は? 症状は?【産婦人科医監修】
監修
佐野麻利子先生
産科婦人科舘出張佐藤病院/フィーカレディースクリニック院長

お腹が大きくなって頻尿になったという妊婦さんは多いもの。でも頻尿以外に排尿痛などがある場合は、膀胱炎の可能性も。膀胱炎について産婦人科のドクターに聞いてきました。

膀胱炎とは

一般的な膀胱炎は、細菌が膀胱に侵入して炎症を引き起こす、「細菌性膀胱炎」です。
おもな症状は

・排尿時に痛みを感じる
・今までよりおしっこの回数が増えた(頻尿)
・残尿感がある
・尿が白くにごっている

です。

妊婦の膀胱炎の症状を教えて

上記の妊娠していないときと症状は同じです。

・排尿時に痛みを感じる
・おしっこの回数が今までより増えた(頻尿)
・残尿感がある(さっきトイレに行ったのに、また行きたい)
・尿が白くにごっている

妊婦の膀胱炎の治し方は?治療法

排尿時に痛みがある、おしっこの回数が多くて困るなどの症状がある場合は、早めにかかりつけの産婦人科へ。治療法は妊婦さんでも問題のない抗生剤を処方する場合もあります。1週間~3ヶ月で治ることが多いです。まだ通院予定だったのに「症状がなくなったからもう治った」と自己判断してしまうことがあります。病院を受診せずに、自己判断で受診をやめると、本当は完全に治っていないことも。必ず「治ったかどうか」はきちんと病院で確認しましょう。

膀胱炎が悪化すると、細菌が尿管から腎臓に進み、腎盂炎を引き起こすこともあります。妊娠すると、普段よりも腎臓にかかる負担が大きくなります。妊娠中に腎臓の機能が低下すると、高血圧になって妊娠高血圧症候群を合併したり、胎盤の機能が悪くなったりすることがあり、赤ちゃんの発育に影響が及ぶこともあります。

膀胱炎を放っておくとどうなる?

頻尿や排尿時の痛み、残尿感、尿が白くにごっているなどの症状があっても病院へ行かず、症状を放っておくとどうなるのでしょう。発熱したり、腰痛を発症したり、さらには感染が広がり、腎盂腎炎(じんうじんえん)などほかの病気を誘発しすることもあるので、注意が必要です。
上記のような症状がある方は、放っておかず、かかりつけの産婦人科で検査を受けましょう。

妊婦の膀胱炎の原因とは

健康な妊婦さんでも妊娠中は抵抗力が落ちやすく、ホルモンの作用で尿道を締める筋肉がゆるみやすくなっています。そのため、細菌が膀胱に入り込んで膀胱炎を起こしやすくなります。また、大きくなった子宮によって膀胱が圧迫されることで、頻尿になりがちです。

ほかには、

・おしっこのあとの拭き方が間違っている(正しくは、前から後ろに向かって拭拭く)
・おりものが多く、ナプキンを当てている
・脱水

も細菌が膀胱に入り込みやすくなるため、膀胱炎の原因になります。

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なりやすい人は繰り返しなることもある?

繰り返し膀胱炎になる方もいます。
多いのは、「症状がないからもう治った」と、まだ通院中なのに通院をやめてしまった場合です。完治したと自己判断しても本当は完全に治っていなくて、再度膀胱炎になることもあります。再発を繰り返さないために、「確実に治しておくこと」が大切です。必ず膀胱炎が完治していることを確認しましょう。

毎回完治しているのに、膀胱炎を繰り返す人もいます。膀胱炎を再発する場合、細菌による感染ではないこともあります。最近ではなく、膀胱に結石があったり、膀胱の機能異常などが原因で膀胱炎になっている場合もあります。
膀胱炎を短期間に繰り返す場合は必ずかかりつけ医に相談し、泌尿器科の専門医に受診して膀胱炎の背景にほかの病気がないか診察してもらいましょう。

妊婦の膀胱炎の予防法とは

・なにより、トイレを我慢しないこと
・水分摂取を1日2リットル以上摂る
・正しい拭き方をする
・おりものが多いときは、ナプキンをこまめに変える

妊娠後期になってお腹が大きくなると、トイレのあとに拭くのもつらいものです。おなかに負担をかけない姿勢で、前から後ろに向かって拭きましょう。
もし拭き残しが気になるようであれば、トイレットペーパーで拭いたあとに、拭き残しがないように赤ちゃん用のおしりふきシートで便をしっかりと拭いている妊婦さんもいるようです。いずれにしろ膀胱の中に細菌が入りこまないように、気を付けましょう。

取材・文/木村美穂

出典 :はじめてママ&パパの妊娠・出産※情報は掲載時のものです

監修
佐野麻利子先生
産科婦人科舘出張佐藤病院/フィーカレディースクリニック院長
東京・日本橋にある、働く女性の健康を支援する「フィーカ レディースクリニック」。大きなオフィスビルの中にあり、とてもきれいで居心地のいいクリニックです。群馬県にある佐藤病院グループのレディースクリニックで、助産師相談もあります。佐野院長は日本産婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医。

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