重複子宮とは?妊娠は可能?手術は必要?【産婦人科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/09/21
更新日:2019/10/01
重複子宮とは?妊娠は可能?手術は必要?【産婦人科医監修】
監修
佐野麻利子先生
産科婦人科舘出張佐藤病院/フィーカレディースクリニック院長

「重複子宮」という言葉を聞いたことがありますか?子宮の形はみんなが同じではありません。重複子宮について産婦人科の先生に教えてもらいました。

重複子宮とは?

先天的な子宮の奇形のひとつで、子宮が2つあるものを「重複子宮」といいます。

子宮内部が狭いため流産や早産になりやすく、赤ちゃんの向きや発育に影響することもあるので、安静と経過観察が重要です。出血やおなかの張りがあったらすぐ受診してください。

子宮 正常正常な子宮
出典:「はじめてママ&パパの妊娠・出産」

正常な子宮とは?

「重複子宮」は先天的な子宮の奇形のひとつと説明しましたが、では、”正常”な子宮とはどんなものなのでしょうか。
正常に発生した子宮・正常子宮は、左右の「ミュラー管」(中腎傍管のこと・下記「子宮奇形とは?」のパートを参照)が発育したあと融合します。その後、融合したあとの中隔は吸収され、1つの内腔になって、左右2つの卵管、1つの頸管が開口。子宮の発生の仕組みについては、いまだに完全には明らかではありません。

子宮奇形とは?

子宮奇形は、ミュラー管からの子宮の発生に異常をきたしたものを指します。ミュラー管とは、中腎傍管のことです。胎生(発生)期早期に、男性にもみられる構造で、女性は子宮と膣上部、卵管に分かれます。ちなみに、男性は精巣から分泌されるMISという物質の働きによってミュラー管は退縮。

子宮奇形の程度や形態はさまざまあります。分類方法もいくつかあります。もっとも使われている、アメリカ生殖医学会による分類では、双角子宮も完全型と部分型の2種類に分けられています。子宮奇形は双角子宮や重複子宮のほか、ミュラー管の発育不全による低形成・欠損(膣欠損や卵管欠損など)や単角子宮、中隔の吸収不全による中隔子宮や弓状子宮なども。双角子宮と重複子宮は、左右のミュラー管の融合不全によるものです。

重複子宮になる原因は?確率は?

「重複双角」とドクターに言われたら、「病気なの?」「何か身体に悪いことをしてしまったのか」と自分を責めてしまう方もいるかもしれません。けれど、重複子宮は受精卵からの発生段階での異常で、先天的なものです。自分を責めることはありません。

重複子宮でも妊娠は可能?

重複子宮でも妊娠は可能です。子宮の変形具合がひどい場合は、受精卵が着床しにくいため、不妊の原因になる場合もあるといわれています。

重複子宮は手術の必要がある?

重複子宮だけなら手術の必要はないでしょう。手術が必要かどうかは、重複子宮の状態にもよりますので主治医に相談しましょう。

重複子宮は赤ちゃんに影響ある?

おなかの赤ちゃんが頭を上に向けたほうがおさまりがよいなどの理由で、逆子になることがあります。また、重複子宮の場合、発育不全や流産・早産の確立は高めです。出血やおなかの張りがあったらすぐに病院へ。

取材・文/木村美穂

出典 :はじめてママ&パパの妊娠・出産※情報は掲載時のものです

監修
佐野麻利子先生
産科婦人科舘出張佐藤病院/フィーカレディースクリニック院長
東京・日本橋にある、働く女性の健康を支援する「フィーカ レディースクリニック」。大きなオフィスビルの中にあり、とてもきれいで居心地のいいクリニックです。群馬県にある佐藤病院グループのレディースクリニックで、助産師相談もあります。佐野院長は日本産婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医。

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