突発性発疹で嘔吐することはある? 吐いたときの対処法と先輩ママの体験談【小児科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/02/17
更新日:2019/03/22
突発性発疹で嘔吐することはある? 吐いたときの対処法と先輩ママの体験談【小児科医監修】
監修
渋谷紀子先生
総合母子保健センター愛育クリニック

この記事では、突発性発疹と嘔吐との関連について解説しています。突発性発疹の典型的な症状といえば、突然の高熱と発疹。しかしまれに突発性発疹の最中に、嘔吐してしまう赤ちゃんもいます。突発性発疹のときに「赤ちゃんが吐いた!」というママの体験談も紹介します。

突発性発疹とはどんな病気?

突発性発疹の主な症状は、突然の高熱と、熱が下がったところで出る発疹です。乳幼児期にかかりやすく、特に多いのは6ヶ月~1才くらいの時期です。

原因になるのは、ヒトヘルペスウイルス6型と7型の2種類のウイルス。流行しやすい季節はなく、1年中かかる可能性があります。

ウイルスによる感染症なので、抗生物質などの薬は使わず、赤ちゃん自身の免疫力で自然に治るのを見守ります。熱が高くつらそうな場合は、解熱剤が処方されることもあります。

突発性発疹による発熱の特徴

突発性発疹は突然、38度を超える熱が出ることで、発症に気づくことが多い病気です。熱は高くなりやすく、40度以上になることもめずらしくありません。

急激に熱が上がるときに、熱性けいれんを起こす赤ちゃんもいるので、様子をよく観察しましょう。発熱は3~4日間続きます。

突発性発疹による発疹の特徴

発疹が出るのは、熱が下がった日かその翌日。まず、おなかや背中などを中心に、赤いポツポツが出始めます。

発疹は次第に濃くなり、全身に広がっていきます。この発疹にかゆみや痛みはないので、特別なケアの必要はありません。発疹は2~3日後には薄くなり、3~4日後には自然に消えてしまいます。

下痢などその他の症状

突発性発疹の発症時に、もっとも目立つ症状は高熱ですが、それだけでなく下痢や食欲の低下、鼻水などを伴うこともあります。

熱と下痢が同時に起こると心配になりますが、突発性発疹に伴う下痢が重症化することはまれです。突発性発疹が治るとともに、下痢もおさまっていくので、家庭では水分補給と安静を心がけて様子を見守りましょう。

突発性発疹のときに嘔吐する原因は?

突発性発疹のウイルスによって、嘔吐の症状が出ることは基本的にはありません。

ただし、赤ちゃんの胃はとっくりを立てたような形状で、入り口の締まりがゆるやかです。内容物が逆流しやすい構造のため、飲みすぎや食べ過ぎ、げっぷしたはずみなど、ちょっとしたことで吐くことがあります。

ですから、突発性発疹のときも病気とは関係のない理由で吐くことはあるでしょう。また、発熱時など体調がすぐれないときは、胃腸の働きも悪くなりがちです。その結果、食べたり飲んだりしたものをもどしてしまう赤ちゃんもいます。

胃の形赤ちゃんの胃は吐きやすい形をしている

突発性発疹のときに嘔吐した場合の対処法

吐いたときは、赤ちゃん自身もびっくりしているはず。さらに吐きけを誘発しないように、ママは落ち着いて対処しましょう。

口の周囲を清潔に

嘔吐物は肌への刺激になるので、まずは口のまわりを清潔にします。ぬるま湯でしぼったやわらかいタオルやガーゼなどで、汚れをやさしく落としましょう。

横になっているときに吐いた場合は、耳の中に吐いたものが入っていないかどうかもチェックしてください。

衣服を着替える

嘔吐物のにおいが、さらに吐きけを招くことがあります。衣類が汚れた場合は、なるべく早く着替えさせましょう。布団やシーツが汚れた場合も取り換えます。

病院へ行く目安

嘔吐が一度きりで、その後はケロッとしているなら心配ないことがほとんど。嘔吐したから、という理由で、病院へ行く必要はないでしょう。

一方、くり返し嘔吐して、赤ちゃんがぐったりしているなら、突発性発疹ではない別の病気も考えられます。早めに病院を受診しましょう。

突発性発疹のときに嘔吐した場合の水分補給&食事

水分補給のポイント

突発性発疹のときは、熱で汗をかいたり呼吸が荒くなったりするため、体から水分が奪われやすくなっています。そんなときに吐くと、さらに水分が失われる可能性があります。ですから、赤ちゃんの様子が落ち着いたら、まず水分補給を行いましょう。

発熱時は水分を少しずつ、何回も、与えるのが基本です。1回に飲ませる量は、ごく少量でもかまいません。赤ちゃんが飲みたがらない場合は、スプーンで少しずつ口に含ませるといいでしょう。

食事のポイント

赤ちゃんの食欲がない場合は、無理に食べさせる必要はありません。水分さえしっかりとれていれば、2日間程度、食べなくても大丈夫です。

食欲がもどってきたようなら、おかゆややわらかく煮たうどんなど、消化のよい炭水化物から離乳食を再開します。離乳食の形状は1段階前に戻し、柑橘系の果物やタンパク質、油の多いものはさけましょう。

突発性発疹で嘔吐を経験! 先輩ママの体験談

授乳のしすぎ!? マーライオンのように吐きました

9ヶ月のとき、朝7時に起きたら娘の体が熱いことに気づきました。熱を測ると38度6分。前日まで元気いっぱいだったのに、とびっくりしました。

熱のわりには娘は元気で、普段と同じように遊んでいました。ただし、食欲はなく、離乳食もまったく食べてくれません。

そこで、水分補給もかねて30分に1回の頻度で授乳。娘もゴクゴク飲んでくれたので、飲みたいんだ、と思っていました。

ところが、15時になり、座っていた娘の肩が上下にビクビクっと動いたと思ったら、一気に嘔吐。シンガポールにあるマーライオン像のような吐き方でした。

娘もびっくりしたらしく大泣き。でも、嘔吐物を片づけて着替えさせたら、スッキリしたのか泣き止み、また遊び始めました。吐いたのはこのとき1回きりでした。

その時点で熱は40度2分になっていたので、夕方に小児科へ。ドクターからは「現段階で熱の原因はわからないから、水分補給しながら様子を見て」と言われました。

吐いたのは母乳の飲ませすぎが原因だと思ったので、その後は娘が飲みたがったら授乳。3時間に1回くらいの頻度で授乳していたように思います。

熱は発熱から3日目の朝には平熱に。その日の夕方、顔以外の全身に発疹が出てきたことで、突発性発疹とわかりました。

(1才1カ月・女の子)

37度台に下がったときに夕食をパクパク。その後、熱が上がり嘔吐

突発性発疹で嘔吐したのは、1才3ヶ月のとき。夕方、体が熱いのに気がつき熱を測ったら、38度4分で、鼻水の症状もありました。

でも、夜になると熱は37度台後半に。夕食にカレーを出したところ、いつもどおり食べたので、少しよくなってきたかな、と思いました。

ところがその1時間後、食べたカレーをほぼそのまま大量にもどしました。熱が38度台にまた上がってきていたので、体がつらかったのかもしれません。

翌日、病院へ行くと「風邪かもしれないけど、はっきりわからないから様子を観察してください」とのこと。解熱剤と鼻水の薬が処方されました。

それから2日間、熱は37度台後半から38度台をいったりきたり。熱は最も高いときで、38度7分あり、食欲もなく、グッタリしんどそうな様子でした。

発疹が出たことで突発性発疹だとわかったのが、発症から4日目。熱が37度に下がったとほぼ同時に背中に赤い発疹が出て、それがおなかや顔、太ももへと広がっていきました。

ちなみに、熱が下がってから息子はより不機嫌に。3日ほど経って、発疹が消えた頃にやっと機嫌もよくなりました。

また、鼻水の薬はすべて飲ませましたが、解熱剤は結局使いませんでした。

(1才7カ月・男の子)

 直前まで元気だったのに…夕方に突然、吐いて発熱

11ヶ月のとき、夕方におやつを食べていたら、突然、お昼に食べたうどんをもどしました。それまで元気だったのに、吐いた後はグッタリしてつらそうな様子に。熱を測ると38度前後で、その後も嘔吐が数回続きました。

翌朝には嘔吐は止まりましたが、相変わらずぐったりしていて、熱も38度台前半。小児科を受診したところ「嘔吐は止まっているし、下痢の症状がないので胃腸炎ではない。熱以外の症状がないので、おそらく突発性発疹でしょう」とのことでした。

受診した日はまだつらそうでしたが、翌日には熱は37度台に下がり元気に。4日目には平熱になりました。発疹はほとんど目立ちませんでした。

(1才11カ月・女の子)

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監修
渋谷紀子先生
総合母子保健センター愛育クリニック
東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、山王病院、NTT東日本関東病院などの勤務を経て、現職。専門は小児アレルギー。私生活では四女の母でもある、やさしくパワフルなドクターです。

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