離乳食の調味料について解説!お酒は?進め方やアレルギーについて

 専門家監修
公開日:2019/02/22
離乳食の調味料について解説!お酒は?進め方やアレルギーについて
監修
上田玲子先生
帝京科学大学教育人間学部教授 栄養学博士

基本的に離乳食は薄味で進め、調味料を使うのは最小限にとどめるのが大前提ですが、いつからどんな調味料を使っていいのかは、気になるところ。なかには、調味料を使うことでアレルギーを引き起こすのではないかと心配なママもいるはずです。今回は、調味料を使った離乳食の進め方や、離乳食に使用していいのか判断しにくい調理用のお酒のことなどをまとめて紹介します。先輩ママの体験談にもヒントがいっぱい!ぜひ参考にしてみてください。

離乳食で調味料を使うときの進め方は?

赤ちゃんに離乳食を与える際に、心配になるのは塩分。余分な塩分を体の外に捨てる役割をする腎臓の機能は、生後6ヶ月で大人の半分。多すぎる塩分は赤ちゃんの腎臓に負担をかけてしまいます。
ですから、離乳食初期(生後5~6ヶ月)の味つけはしません。離乳食中期(生後7~8ヶ月)で砂糖、塩、しょうゆ、みそなどをほんのひとつまみ以内にし、1歳を過ぎても大人の食事を2~3倍に薄めるのが◎。また、油脂は離乳食初期後半(生後6ヶ月後半)以降、バター(できれば無塩)をごく少量与えることができます。オリーブ油はバターなどの乳脂肪に慣れたら、こちらもごく少量からはじめることができます

離乳食に調味料はいつから入れていいの?

調味料は、離乳食中期(生後7~8ヶ月)から使用できるものもあります。ただし、ごく薄味が基本!調味料は原則として無添加で良質なものを選び、薄めてごく少量を使いましょう。また、刺激のある調味料はNGです。
調味料の使用は最低限に抑え、うまみたっぷりのだしやスープ、食材そのものの甘みや風味で「おいしさ」を実感させるのがベスト。離乳食初期から与えることができるだしと野菜スープは、時間のある時にまとめて作り置きをしておくと、ママもラク!

離乳食に使える調味料が知りたい!

赤ちゃんの月齢別に使用できる調味料をまとめました。ほかに、アルコールが心配な料理酒などの気をつけたい調味料もあわせてチェックを!

離乳食初期(生後5~6ヶ月)から使える調味料

基本的に調味料は離乳食中期から徐々に与えることができますが、調味料として販売されている「だしパック」と「トマトピューレ」は例外として離乳食初期から与えることができます。成分表示や使い方に注意をして与えましょう。

●だしパック(無添加)
手軽に使えて便利ですが、材料はメーカーや商品によってさまざま。添加物の入っていない良質なものを選ぶようにしましょう。

●トマトピューレ
無添加ならトマトを煮詰めただけなので、野菜と同じ感覚で離乳食初期から与えることができます。ただし、傷みやすいので保存に注意をして、早めに使い切りましょう。

離乳食中期(生後7~8ヶ月)から使える調味料

●食塩

離乳食中期から様子を見ながら与えることができますが、めん類やパンなどの主食をはじめ、意外に多くの食品に塩分が含まれています。そのため、なるべく味つけは薄く、塩分をひかえるようにしましょう。

●醤油

主食をはじめ多くの食品が塩分を含むので、できるだけ薄味に。しょうゆの風味をつけ、塩けは感じない程度に、ごく少量にとどめましょう。

●味噌
考え方の基本は塩と同じ。風味を生かす程度に、ごく少量なら使ってもOK。みそ汁も離乳食後期から、大人のものを4倍に薄めればOK。

●上白糖(白砂糖)
赤ちゃんは本能的に甘みを好みます。素材のもつ甘みを生かして、砂糖の使用は最小限に。ほかの食品に含まれていることも多いので注意。

●メープルシロップ
北米産のさとうかえでの樹液を煮詰めたもので、風味のよさが特徴。ごく少量なら、離乳食初期の後半(生後6ヶ月以降)から与えて大丈夫ですが、糖分のとりすぎに注意をしましょう。

●バター
消化・吸収のよい乳脂肪。はじめての油脂として、離乳食初期後半からごく少量ならOK。意外に塩分が多いので、無塩がおすすめです。

●オリーブ油
バターなどの乳脂肪に慣れたらOKです。オリーブ油は加熱に強く、離乳食調理用におすすめです。

●マヨネーズ 
生卵を含むため、1歳までは必ず加熱をしましょう。全卵のマヨネーズは、離乳食中期後半から。ほとんどが油脂で味が濃く、使う場合もごく少量に。

●酢
嫌がらなければ、離乳食初期の後半から与えることができます。成分的には問題ありませんが、赤ちゃんは酸味が苦手。酸味は腐敗に繋がる味なので、本能的に避けるのです。嫌がるなら無理強いはしないほうがいいでしょう。

●トマトケチャップ
味が濃いので、赤ちゃんにはトマトピューレを使うのが無難。もしも使うときは3g(小さじ1/2)を限度に、少量にしましょう。

離乳食後期(生後9~11ヶ月)から使える調味料

●無添加コンソメ
離乳食後期から様子を見ながら与えることができますが、基本的に離乳食で使うのは控えましょう。大人の料理に使ったら、それを取り分けして与えるくらいに。その場合も必ず薄めます。

●みりん
魚のくさみを消す効果もあり、しょうゆとともに煮魚の調理に使うとおいしくできます。使うときは加熱してアルコール分を完全にとばします。塩分も含むので少量を守りましょう。

●こしょう
基本的にすすめられず、赤ちゃんも好みません。離乳食後期以降、こしょうを使った大人の料理からの取り分け程度にしましょう。

●カレー粉
辛みをまったく感じず、ほんのり香りがつく程度の使用なら離乳食後期からOKです。なかには、風味を好み食欲増進になる赤ちゃんもいるようです。

離乳食でお酒は使っていいの?

調理用日本酒や調理用ワインなどのお酒には、風味をよくし、素材をやわらかく、くさみを消す働きがあります。加熱してアルコールをとばせばOKですが、あえて使わなくても。

気をつけたい調味料

身近にあり使いがちな調味料ですが、気をつけなければならないものをまとめました。

●はちみつ
ミネラル類や有益な成分が豊富ですが、ボツリヌス菌が混入していることがあります。与えるのは1歳を過ぎて抵抗力のつく離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月)以降にしましょう。1歳未満は厳禁です。

●黒砂糖
精製していない砂糖でミネラル分が豊富ですが、はちみつ同様、ボツリヌス菌が混入している可能性があります。1歳までは与えないようにしましょう。

●カロリーゼロの甘味料
赤ちゃんが本能的に甘みを好むのはエネルギー源になるから。エネルギー源にならない甘さは、脳の指令が混乱する、といわれます。

●サラダ油・ごま油
赤ちゃんは内臓機能が未熟なので、たまにごく少量を使う程度にして、日常的にはほかの油脂にしましょう。オリーブ油など圧搾法で精製したものを選ぶのが無難です。

●マーガリン
植物性油脂を安定させるための加工の過程で、問題のトランス脂肪酸を多く含みます。赤ちゃんには不向きなので、バターを使用しましょう。

●ウスターソースなど
大人の料理の取り分けに入っている程度にし、離乳食の調理には使わないようにします。与えるときは薄めることも忘れずに。

●カレールー
固形にするために植物性油脂を加工してあります。離乳食にはルーではなく、カレー粉を使用しましょう。

●ナポリタン(トマトソース缶)
大人用で、味が濃くて香辛料を含み、赤ちゃんには不向きです。日常的に使うのはやめましょう。

●ホワイトソース缶
味が濃く、塩分などの添加物が心配。赤ちゃん用ではないので、離乳食完了期頃から少量のみにしましょう。ベビーフードのホワイトソースは、表示内容を確認して量を守って

調味料を使った離乳食でアレルギーが出ないか心配!

摂取した食品を、体が異物として攻撃するために、かゆみなどの症状が出るのが食物アレルギーです。乳幼児期の3大アレルゲンは、「卵」「牛乳・乳製品」「小麦」。さらに、表示が義務づけられている特定原材料7品目が、これらに加えて「そば」「ピーナッツ」「えび」「かに」になります。
赤ちゃんにはじめて調味料を与える場合は、原材料を確認することが大切です。上記の材料が原材料に使用されている場合は、様子を見ながら与えるほうがいいでしょう。ただし、製造工程でアレルゲン性はなくなっているものもあります。
下記の調味料は、選び方に注意をしましょう。

●醤油

醤油の原材料には大豆が使用されています。製造工程でアレルゲン性はおさえられいますが、大豆アレルギーの人や、またその可能性がある人は様子を見ながら与えて。

●味噌

味噌の原材料には大豆が使用されています。

●マヨネーズ

マヨネーズの原材料には卵が使用されています。アレルギーの場合は、卵不使用のマヨネーズ風調味料で代替しても。

●バター

バターの原材料には牛乳・乳製品が使用されています。

●ウスターソースなど

ソース類の原材料には小麦が使用されている場合があります。小麦アレルギーの場合は、表示をよく確認しましょう。

※赤ちゃんにアレルギー症状が見られた場合、使用を中止しましょう。また、使用の可否については医師に相談しましょう。

出典:明治の食育「知って!食物アレルギー」
https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/food-allergy/recipe/caution/

離乳食の調味料に関する先輩ママの体験談が聞きたい

先輩ママの体験談にはリアルな意見も!ぜひ参考にしてみて。

「離乳食初期・中期は赤ちゃん用の和風だしやホワイトソースを使っていました。1歳になった今では、香辛料以外は少量ずつ与えるようにしています」(1歳男の子のママ)

「ベビーフードの種類にもよるかもしれませんが、表示されている量の通りに作っても、味が濃いと感じることもあります。使うときは表示量より少なめにして、極力薄味で与えています」(生後8ヶ月男の子のママ)

「だしパックを購入する時は、原材料に塩分が含まれていないかを確認しています」(1歳2ヶ月女の子のママ)

「濃い味に慣れてしまうと塩分摂取が気になるので、1歳になった今でも味つけはだし汁が基本!あとは、バター、青のり、きなこなどで風味づけをして、なるべく食材そのままの味を食べさせるようにしています」(1歳男の子のママ)

「生後9ヶ月頃から、味噌やオリーブオイル、醤油、マヨネーズを少量使っていました。調味料を使用するだけで、ぐんと食べられるものが増えました!」(生後10ヶ月男の子のママ)

「区が開催する離乳食を教えてもらう会で、醤油は1滴からと教わりました。それから醤油さしを購入して、必要に応じて調整しながら与えています」(1歳4ヶ月男の子のママ)

「風味づけで醤油を使用する際は、減塩醤油を使っていました」(1歳男の子のママ)

「市販の離乳食用味付け粉末は便利!月齢別に分量がわかりやすく記入されているので、ママが疲れている時は、時短で料理を作ることができて助かりました」(生後11ヶ月女の子のママ)

「もしもアレルギーがあったら心配なので、はじめてあげる調味料は必ず朝にあげていました。」(1歳5ヶ月男の子のママ)

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出典 :いつからOK? 離乳食 食べていいもの悪いもの※情報は掲載時のものです

出典 :はじめてママ&パパの離乳食※情報は掲載時のものです

監修
上田玲子先生
帝京科学大学教育人間学部教授 栄養学博士
栄養学博士・管理栄養士。小児栄養学の第一人者として活躍するかたわら、トランスコウプ総合研究所取締役として栄養コーチングの手法を開発。日本栄養改善学会評議員や日本小児栄養研究会運営委員なども務める。『はじめてママ&パパの離乳食』『離乳食大全科』(主婦の友社)など監修書多数。

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