新生児期の赤ちゃんが夜なかなか寝ない原因・対策法【専門家監修】

 専門家監修
公開日:2019/04/02
更新日:2019/04/16
新生児期の赤ちゃんが夜なかなか寝ない原因・対策法【専門家監修】
監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント

生まれたばかりの赤ちゃんが全然寝てくれない、夜中に限って起きてしまう…。とくに新生児期の赤ちゃんはまとまった睡眠をとることができず、2~3時間寝ては起きての繰り返し。その上夜間に寝てくれない日々が続くとママの方が参ってしまいます。でも赤ちゃんはなぜ夜寝てくれないの? その原因と対策を、乳幼児睡眠コンサルタント・愛波文先生に聞きました。

新生児期の赤ちゃんが夜寝ない原因ってなに?

「生まれた赤ちゃんが夜になってもなかなか寝てくれないのは実はよくあること。でもこの時期はママも日々の育児や睡眠不足で疲れきってしまい、イライラしたり、深く悩んでしまうママが多いんです」と愛波先生。ではなぜ赤ちゃんは大人のように夜上手に眠ることができないんでしょうか? 

昼と夜の区別がついていない

「生後1~2ケ月の赤ちゃんはまだ体内時計が整っていないので、”今日は19時に寝かせよう”と思ってもなかなか難しい時期です。23時になってもまだ起きてるの?なんて周りに言われることもあるかもしれませんが、新生児ではよくあることなので心配する必要はありません。成長とともに昼と夜の区別がついてくれば、昼間ぐっすり寝て夜起きてしまうということは徐々になくなってきますよ(愛波文先生)」

昼寝が足りない

「もう一つの原因は、赤ちゃんが日中疲れすぎてしまっていること。新生児期の赤ちゃんは1日14~17時間くらい睡眠時間をとりますが、まとまって寝ることができないので小まめにお昼寝をさせてあげることが大切です。ちなみに生後0~1ケ月の赤ちゃんが起き続けていられる時間はたった40分ほど。“え?たったの40分!?”と驚かれるママが多いんですが、赤ちゃんは意外に起きていられる時間が短いんです。それなのに昼間起こしていた方が夜寝てくれるかも…と2~3時間起こしてしまうと、赤ちゃんは疲れすぎてしまってかえって睡眠を妨げる結果に。赤ちゃんを起こしすぎるのは避けて下さいね(愛波文先生)」

新生児期の赤ちゃんを夜寝かせるコツを教えて!

まだ生活リズムが整っていないから仕方ない…と思いつつも、家事もあるし、自分の時間も欲しいし、やっぱり夜は時間を掛けずにすんなりと寝てほしいもの。愛波先生によれば、日中の過ごし方が夜の睡眠の質につながるのだそう! 上手に寝かしつけるコツを抑えておけば、夜の寝かしつけが今より楽になるかもしれません。

赤ちゃんを日中40分以上起こさない

「赤ちゃんにはそれぞれ活動時間(起き続けていられる時間)の目安があります。日中それ以上起こしておかないようにして上手にお昼寝をとらせてあげるのがカギ。例えば生後0~1ケ月ならを活動時間の目安は約40分なので、起きて授乳とオムツ替えをしたらもう眠いくらいなので寝床においてみましょう。寝かせ方は布団やベッドに置いてあげるだけでOK。活動時間をオーバーしていなければ抱っこや授乳をしなくても機嫌よく眠りに入ってくれます(愛波文先生)」

月齢別活動時間の目安

生後0~1ケ月…約40分
生後1~2ヶ月…約40~1時間
生後2~3ヶ月…約1時間~1時間20分

※活動時間(起き続けていられる時間)=1回の睡眠の長さ。上記は赤ちゃんが起きていられる最長の時間で、例えば赤ちゃんが20分寝た場合は活動時間は20分と考えて下さい。

毎日朝日を浴びる

「朝起きたらまず、朝日を窓越しに浴び、窓を開けて新鮮な空気を入れてあげてください。これを毎日繰り返していくと、体内時計が調整され、赤ちゃんもだんだん起きる時間だと認識できるようになります。生後数週間で外出ができるようになったら、毎日外に出かける習慣をつくってあげるのもリフレッシュになり、質のいい睡眠につながりますよ(愛波文先生)」

昼寝は明るい部屋で

「昼と夜の区別がまだついていない新生児の場合は、昼寝は明るく生活音のある部屋でさせてあげてください。反対に夜は暗い部屋で。夜中のオムツ替えや授乳時に真っ暗で見えない場合は、 足下を照らす程度の暖色系のナイトライトを使うのがおすすめです。赤ちゃんの体内時計が整うのはだいたい生後3~4ヶ月ごろ。昼と夜が分かるようになってきたら昼寝も暗い部屋でさせてあげた方がいい睡眠をとることができます(愛波文先生)」

新生児期の赤ちゃんの寝かしつけに効果的な対策は?

音楽よりもホワイトノイズを流す

「ホワイトノイズとはテレビやラジオなどのシャーッという砂嵐音のこと。おなかの中で聞いていたママの血流音に似ているので、新生児期の赤ちゃんに安心感を与えてくれます。これ、生後間もない赤ちゃんにはとっても効果があるので、CDやスマートフォンのアプリ、ホワイトのノイズの機械などを使ってぜひ試してみてください! (愛波文先生)」

ホワイトノイズのアプリについてはこちらの記事をチェック!

新生児は抱っこで寝かしつけもOK!

「抱っこ癖がつくからあまり抱っこをしないほうがいいかも…と思っているママもいるかもしれませんが、新生児期は昼寝を長くさせるのに有効的なので、ぐずっていたり、なかなか寝てくれない時はどんどん抱っこしてあげてください。方法は両手が空く抱っこ紐や布製ラップが便利ですよ(愛波文先生)」

ねんねルーティーンをつくる

「夜寝る前に、例えばお風呂に入れて、着替えをし、授乳をして、消灯する、というような感じで、毎日同じ流れをつくってあげると赤ちゃんは安心します。内容はそれぞれの家庭に沿ったものでOK。大切なのは毎日一貫性をもって同じことを繰り返すということです。ねんねルーティーンをつくると赤ちゃんも寝るための準備ができるので、寝かしつけがスムーズになり、ゆくゆくはセルフねんねへとつながっていきます(愛波文先生)」

赤ちゃんがなかなか寝ない! イライラしたときは…

生まれてきてくれた赤ちゃんを前に感動したのもつかの間、寝てくれない赤ちゃんと一緒に過ごすのはママにとっては大きな負担になります。寝不足になっても大丈夫!と心では思っていても、日々の積み重ねでだんだんイライラしたり、落ち込んだり…。ところが、先輩ママたちに聞くとこれは“ママあるある”とのこと。 新生児期は、育児にも慣れず、生活リズムにも慣れず、寝不足が続いていっぱいいっぱいになりがちな時期なんです。だから「子育てが辛いと思ってしまう…」「赤ちゃんがかわいいと思えない自分が嫌い」なんて自分を責めないで。誰もが通る道なんなんです!

脳をリラックスさせるには睡眠が効果的

「私も長男が生まれた時はそうでした。イライラして夫にあたったり、“お願いだから寝て!”と言葉の理解できない赤ちゃんに訴えたりしたことも。女性は男性に比べて寝不足になるとイライラしたり、攻撃的になるものです。とくに日本人女性は世界的にも睡眠負債を抱えているといわれているんですよ。育児によって常にママの頭はフル回転。それに睡眠不足が重なって、脳が疲れてしまうんですよね。疲れた脳をリセットするにはとにかく寝るのが一番。余裕がなくなっているなと自分で感じた時は、家族や周囲の人に協力してもらって睡眠をとってください。たっぷりと時間がとれないという人は、10分でいいので仮眠をとるのがおすすめ。仮眠をとるだけでも脳がリフレッシュします(愛波文先生)」

先輩ママの体験談を知りたい!赤ちゃんが寝ない時どうしてた?

●長女が生まれてちょうど1ヶ月たったころが、1番限界でした。夜も2~3時間おきに目を覚ますので授乳をして、寝かしつけようとすると目がパッチリ。連日のように夜中赤ちゃんにつきあって起きているのが本当に大変でした。生後3ヶ月を過ぎた頃から徐々にまとまって寝てくれるようになったので、よかったです。(Oさん)

●上の子が生後2ケ月のころ、夜になると決まってギャンギャン泣かれて、原因が分からずこっちが泣きたいよ~!と思ってました。夫も全然手伝ってくれなかったので、ますますイライラは募るばかりで、しょっちゅうケンカ……。赤ちゃんをかわいいと思えない自分がいました。今考えると、あれは寝不足が原因で産後うつになりかけてたんだと思います。今は子どもは2歳になりましたが、日に日に成長していくので毎日が楽しいです。夜泣きもなく、夜はしっかり寝てくれるようになりました。(Fさん)

●うちは本当に寝ない子でした。昼も寝ないし夜も寝ない。それにつきあっている私もまったく休めませんでした。あらゆる寝かしつけ方法を試しましたが効果はなく、抱っこをしながら泣き止まない娘をあやす日々……。でもあるとき突然、よく寝るようになったんです。本当に突然でした。今悩んでる方も大丈夫! いつか必ず落ち着くときがくると思います!!(Tさん)

●1人目を産んで、産院を退院した最初の1ヶ月がいちばん精神的に不安定でした。授乳をすると寝てくれるもののすぐに起きてしまって、母乳が本当に出ているのか…などと必要以上に不安になったり。夫にも“性格が変わった”とか言われて余計にイライラ。ホルモンバランスの乱れや産後になって突然変わった生活リズムに体も心もついていけてなかったんだと思います。子供のお世話で精いっぱいで赤ちゃんの写真もろくに撮らず、今では本当に後悔。2人目が生まれたときは、これくらいの時期はこんな感じ、というのが分かっていたので気持ち的に余裕がありました(Kさん)

●生後0~2ケ月くらいの時に、ホワイトノイズが本当に効果がありました。泣き止まないときに流して、そのまま寝てくれたこともあります。もちろん泣き止まない時もあったのですが、試してみる価値はあると思います!!(Sさん)

取材・文/齋藤久美子

近著 :ママと赤ちゃんのぐっすり本※情報は掲載時のものです

監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント
「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)著者。 子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IPHI日本代表。Sleeping Smart®代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IPHI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談を行い、日本人向けに睡眠を専門とするSleeping Smart®子育てサロンを運営。IPHIと提携し、オンラインで妊婦と乳幼児の睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。
 

ホームページFacebookLINE@

あなたにおすすめ

注目コラム