赤ちゃんの寝ぐずりはいつまで続く?原因&対処法【専門家監修】

 専門家監修
公開日:2019/03/30
更新日:2019/04/16
赤ちゃんの寝ぐずりはいつまで続く?原因&対処法【専門家監修】
監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント

寝かしつけるたびに赤ちゃんがぐずって困る…。寝不足続きで精神的に疲れているママにとって赤ちゃんの寝ぐずりはとっても辛いもの。ところが赤ちゃんも理由なく泣いているわけではありません。寝ぐずりには月齢別に理由があり、その原因を解消してあげると連日続いた寝ぐずりがうそのようになくなることもあるんです! 今回は乳幼児睡眠コンサルタントの愛波文先生が、赤ちゃんの寝ぐずりの原因と対処法を詳しく教えてくれました。

赤ちゃんの寝ぐずりとは?

赤ちゃんが寝かしつけ時にぐずり続けてなかなか眠ってくれない寝ぐずり。抱っこをしたり、子守歌を歌ってみたり、背中をトントンとたたいてみたり・・・、ようやく眠りについてそっとベッドに置くと背中スイッチが入ってギャーと泣いて起きてしまい、また最初から繰り返し。こんな日が連日続けばママもぐったりしてしまいますよね。
今回お話を聞いた 乳幼児睡眠コンサルタント・愛波文先生も寝ぐずりする我が子に苦戦した経験の持ち主。「長男の時は寝かしつけがうまくいかず、2~3時間抱っこし続けたことも…。お願いだから早く寝てと涙を流した日々は忘れられません(愛波文先生)」。

寝ぐずりと夜泣きとの違いは?

夜泣きとは寝ていた赤ちゃんが、夜中になって突然大声で泣き出すこと。原因不明なことが多く、主に生後6ケ月~1歳半くらいに見られる症状です。一方寝ぐずりは眠りに入る前に上手に眠れずにぐずぐずと泣いてしまうこと。赤ちゃんは眠さを感じていても大人のように上手に眠りにつくことができません。眠いのに眠れない…そんな状況が寝ぐずりにつながってしまうのです。

「夜泣き」についてはこちらの記事をチェック!

赤ちゃんの寝ぐずりの原因は?

昼寝が足りない

「昼寝をたくさんしてしまうと夜寝ないから日中は起こしておこう、と思っているママがいますがこれは間違い。アメリカには『睡眠は睡眠を生む』という言葉があるほどで、よく昼寝をした日は夜も安定して寝てくれます。昼寝が足りていないと、かえって寝ぐずりがひどくなりますよ(愛波文先生)」。
寝ぐずりに限らず、ほとんどの睡眠トラブルは赤ちゃんの疲れすぎによるもの。赤ちゃんには月齢別に活動時間(起き続けていられる時間)があり、それを超えてしまうと上手に眠ることができなくなってしまいます。
「赤ちゃんのうちは昼寝をたっぷりしても、夜ぐっすりと眠れるので大丈夫。赤ちゃんを疲れさせる前に寝かせてあげましょう(愛波文先生)」。

刺激が多い1日だった

ママと一緒におでかけをしたり、特別な来客があったり、赤ちゃんにとって刺激がたくさんあった日は、夜の寝ぐずりにつながる場合もあります。
「そうはいっても赤ちゃんにとって刺激が悪いわけではありません。寝ぐずりが起こっても、今日は刺激が多かったから脳が興奮して眠れないんだな~とママが分かっているだけでも気持ちが楽になりますよ(愛波文先生)」

睡眠の土台が整っていない

「赤ちゃんが質のいい睡眠をとるためには、睡眠時の環境やママと赤ちゃんとのコミュニケーション、生活リズムといった『睡眠の土台』を整えることが不可欠。これらを整えるだけで、睡眠トラブルの7割は改善します(愛波文先生)」。
部屋のライトが明るすぎたり、温度や湿度が高すぎたり(低すぎたり)するだけでも赤ちゃんは眠れません。中にはまったく音がしない環境に不安を抱いて泣いてしまう子もいます。また、ママの心が満たされていなかったり、赤ちゃんと1対1の時間が十分にとれていない場合も赤ちゃんを不安にさせる原因に。毎日寝ぐずりをするようであれば、まずは睡眠の土台を整えていきましょう。

「睡眠の土台」についてはこちらの記事をチェック!

赤ちゃんの寝ぐずりはいつからいつまで続くの?

赤ちゃんがなかなか寝てくれない日々が続くと、ママも寝不足になり、心身ともに余裕がなくなってきますよね。「一体こんな日々がいつまで続くのか…」「お願いだから寝てほしい」と途方に暮れる気持ち、とってもよく分かります。しかし、愛波先生に聞いてみると
「睡眠の土台や活動時間をチェックして原因を一つずつ取り除いてあげれば、寝ぐずりはなくなりますよ」とのこと! 実際、愛波先生のメゾットにしたがったところ、毎晩のように続いていた寝ぐずりが次の日に治ったというママもたくさんいるそうです。
ではどのように対処すればいいのか、具体策を月齢別にご紹介します!

月齢別の赤ちゃんの寝ぐずりの理由とおすすめの対処法が知りたい!

新生児~生後3ヶ月の寝ぐずり

活動時間(赤ちゃんが起き続けていられる時間)の目安
生後0~1ヶ月:最長約40分
生後1~2ケ月:約40分~1時間
生後2~3か月:約1時間~1時間20分

「赤ちゃんが起き続けていられる時間はママたちが思っているよりも短いんです。この活動時間を超えて起き続けてしまうと赤ちゃんが疲れてすぎてしまい、寝ぐずりの原因に。活動時間を超えないように昼寝を上手にはさんでいくと寝ぐずりがなくなっていきます。
また、この時期の赤ちゃんによくみられるのが『黄昏泣き』。夕方ごろに毎日決まってぐずり出す場合は黄昏泣きかもしれません。赤ちゃんが激しく泣き続けるときは、スキン to スキンで抱っこをするのがおすすめです。ママも赤ちゃんも上半身だけでもいいので裸になってぴったりと抱っこしてあげる。肌と肌が触れ合うことで赤ちゃんは安心して落ち着いていきます。この時、お尻の部分をトントントンと一定リズムで叩いてあげてもいいでしょう。私の次男も夕方からのぐずりがひどかったんですが、この方法は効果絶大でした! (愛波文先生)」

生後4~5か月の寝ぐずり

活動時間(赤ちゃんが起き続けていられる時間)の目安
生後4~5ヶ月:約1時間20分~1時間30分

「睡眠サイクルが確立される生後4ヶ月頃になると、約半数の赤ちゃんが夜通し寝られるようになってきます。しかし、その成長過程で起こるのが睡眠退行。目や耳などの五感が一気に敏感になるこの時期は、夜中に何度も起きる、昼寝が短くなる、寝つきが悪くなるなどの睡眠トラブルが発生しやすくなります。睡眠の土台と活動時間をさらに意識するとともに、ねんねルーティーンをつくってあげるといいでしょう(愛波文先生)」

ねんねルーティーンとは?

夜、赤ちゃんが寝る前の流れをつくってあげること。「例えばお風呂に入り、パジャマに着替え、歯を磨き、絵本を読んで、電気を消す、というように寝るまでの流れを決めて毎日繰り返すことで、赤ちゃんは自然と寝る準備を整えることができます。ルーティーンの内容は各家庭に合わせたものでOK。毎日一貫性を持って続けると、寝かしつけがスムーズになりますよ!(愛波文先生)」 

生後6~8ヶ月の寝ぐずり

活動時間(赤ちゃんが起き続けていられる時間)の目安
生後6~8ヶ月:約2時間~2時間30分

「ずりばいやハイハイが始まり活動が活発になるこの頃から、夜8時間以上寝てくれるようになる子も出てきます。中には脳が活発に動き、夜中にいきなりつかまり立ちの練習をし出して寝てくれないといった状況が続く子も。睡眠に変化が出てくるこの時期(生後8か月前後)にも睡眠退行があり、今までよく寝ていた子が突然寝つきが悪くなったり、夜泣きをしたりすることがあります。上手に眠ることができずいつも以上にぐずることがあるので、昼寝があまりできなかった時は夜早めに寝かせたり、夜起きてしまったときは翌日十分な睡眠がとれるように環境を整えるなど、赤ちゃんの睡眠スケジュールを調整してあげましょう。
ほかにも睡眠時の添い乳や抱っこ癖が寝ぐずりにつながっている可能性も考えられるので、その場合は夜の睡眠時からやめていくことをおすすめします。(愛波文先生)」

添い乳を断ち切る方法についてはこちらの記事をチェック!

【寝ぐずりがひどくて泣き止まないとき】おすすめ対処法を教えて!

スキン to スキンが最も効果あり!

「上記でも説明しましたが、ママと赤ちゃんが裸になって肌と肌をぴったりとくっつける、これは効果てきめんです。もちろん抱っこ紐や赤ちゃん用の布製ラップを使ってもOK。ママの体温を肌で感じると赤ちゃんの不安が取り除かれて安心して眠りについてくれますよ。
寝ぐずりがひどい日々が続いてママが精神的につらいと感じてしまったときは、ママの呼吸が浅くなっている可能性があるので赤ちゃんを一度ベッドに置いてゆっくりと深呼吸してみてください。ママの呼吸を赤ちゃんも敏感に感じ取り、余計に激しく泣いてしまっていることもあります(愛波文先生)」

部屋が暑すぎる、明るすぎるなど…睡眠環境を見直す

「寝室の温度が高かったり、部屋のライトが明るすぎたり、睡眠環境が整っていない場合も激しく泣くことがあります。室温は20~22度と大人が肌寒いと感じるくらいが適温。暑すぎる場合は、衣服の調整や窓を開けて涼しい空気を入れることですっと泣き止むこともあります。ライトは照明の常夜灯は明るすぎるので足下を照らすタイプのライトがおすすめ。音のない環境を嫌がる赤ちゃんもいるので、その場合はホワイトノイズ(テレビやラジオで流れる砂嵐の音)を流してみて下さい(愛波文先生)」

取材・文/齋藤久美子

近著 :ママと赤ちゃんのぐっすり本※情報は掲載時のものです

監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント
「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)著者。 子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IPHI日本代表。Sleeping Smart®代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IPHI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談を行い、日本人向けに睡眠を専門とするSleeping Smart®子育てサロンを運営。IPHIと提携し、オンラインで妊婦と乳幼児の睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。
 

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