子宮外妊娠の手術の時期や時間、入院日数は?体験談あり【産婦人科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/01/30
更新日:2019/04/16
子宮外妊娠の手術の時期や時間、入院日数は?体験談あり【産婦人科医監修】
監修
佐藤雄一先生
佐藤病院院長 産婦人科医

妊娠しても子宮外妊娠となってしまった場合には、手術による治療が必要なことがあります。
どのような手術をするのか、その時期などについて産婦人科ドクターにうかがいました。

子宮外妊娠とはどういうものなの?

体調に変化が出はじめる妊娠初期には、いろいろと不安を感じたりすることもあるでしょう。妊娠判明からごく初期のうちに起こるトラブルのひとつとして、子宮外妊娠があげられます。

子宮外妊娠は受精卵が子宮内以外の場所に着床してしまうことで、医学的には「異所性妊娠(いしょせいにんしん)」といいます。子宮外に着床してしまい受精卵が成長できないため、結果的に妊娠を継続することはできません。
まったく症状がないこともあるので、症状だけで子宮外妊娠と正常な妊娠との判別するのはむずかしいものです。
もっとも心配されるのは、早期に発見できずに卵管内などで受精卵が成長してしまうケース。卵管に着床して成長した場合、卵管が破裂し大量出血して緊急手術になる危険性もあるので、早いうちからの対処が必要です。

子宮外妊娠が起きる確率は?

子宮外妊娠が起きる確率は、妊娠数全体の約1~2%です。
誰にでも起こりえることなので、妊娠の可能性があるときは初期段階の出血やお腹の痛みに注意しましょう。妊娠検査薬で陽性反応が出たら、早めに産婦人科医で超音波検査を受診することをおすすめします。

子宮外妊娠になりやすい人の特徴は?

子宮外妊娠は誰にでも起きる可能性があります。お腹や骨盤内の手術を受けたことがある人、以下のような病気にかかった経験がある人は、子宮外妊娠になるリスクが高まるといわれています。

・クラミジア感染症により卵管炎などを起こしたことがある
・子宮内膜症と診断されたことがある
・腹膜炎を起こしたことががある
・卵巣、卵管などの手術を受けたことがある
・人工妊娠中絶の経験がある
・体外受精による妊娠である
・子宮内避妊具(IUD)を挿入していたことがある
・子宮外妊娠の経験がある
・喫煙の習慣がある

子宮外妊娠に手術は必要なの?

子宮外妊娠になっても、必ず手術するわけではありません。自然に流産するケースもあるので、初期段階では、妊娠によって出るhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの数値を見ながらの経過観察となります。

治療は薬を使うか、手術を行う

妊娠5週目以降に超音波検査で胎嚢が子宮の中に確認できないと、子宮外妊娠が疑われます。初期段階から経過観察した結果、そのまま子宮外妊娠の状態で受精卵が育ってしまうようであれば治療を行います。

治療は薬を使う場合と手術をする場合がありますが、その選択は子宮外妊娠が判明した時期や子宮の外に見えている胎嚢の大きさ、hCGの値などの状況により判断されます。

薬での治療は初期の段階で、MTX(メトトレキサート)という薬を投与します。MTXを使っても効果が見られなかった場合や、胎嚢が育っていて早急に対処するべき場合には、手術による治療に切り替えることもあります。
MTXの治療は欧米では一般的ですが、日本では子宮外妊娠の治療は保険適用外となっています。

手術で治療するケース

子宮外妊娠では、卵管に着床して成長してしまった妊娠組織を取り除くための手術を行います。子宮外妊娠であることが早期にわかれば、手術での治療により大事にいたらずにすむのです。結果的に流産となってしまいますが、手術を経験してもまた妊娠することは可能です。

子宮外妊娠に気づかずに妊娠初期を過ごしてしまうと、卵管に着床した受精卵が成長しつづけ、最悪の場合は卵管破裂を起こしてしまいます。卵管が破裂するとお腹の中に大量に出血し、激痛やショック状態となり大変危険です。この場合は、すぐに緊急手術が必要になります。最近では妊娠検査薬や超音波検査によって早くから妊娠がわかるため、卵管破裂を起こすケースは減ってきています。

子宮外妊娠の手術に関する先輩ママの体験談!

「初診の超音波検診で子宮外妊娠と診断されて、その2日後に腹腔鏡手術で左卵管切除手術をしました。術後は順調だったようで、4日で退院できました」(Mさん)

「妊娠検査薬で陽性反応が出ていたのですが、初診では胎嚢が見えませんでした。まだ早すぎるのかもしれないといわれ様子を見ることになったけど、腹痛が出てだんだん強くなり激痛になってしまって。結局、緊急ですぐに開腹手術を受けて6日間の入院になってしまいました」(T.Mさん)

監修
佐藤雄一先生
佐藤病院院長 産婦人科医
産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。女性の心身の健康を支援する医療を心がけ、予防医療の観点から妊婦さんの食事や栄養の大切さを指導している。

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