手足口病のときのお風呂はいつから?注意点は?【小児科医監修】

 専門家監修
公開日:2019/01/24
更新日:2019/07/20
手足口病のときのお風呂はいつから?注意点は?【小児科医監修】
監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院院長

この記事は、手足口病にかかったときのお風呂についてまとめたものです。小さな子供がかかるのは珍しくない手足口病。ブツブツができている間のお風呂はどうすればいいのか気になりますね。手足口病とお風呂についてまとめました。

手足口病とは

患者の9割は乳幼児

ちょっとユニークな名前ですが、その名の通り、手、足、口に発疹ができる病気です。熱は出ないか、出ても38度くらいであまり高くなることはありません。ウイルス性の感染症で、原因ウイルスが何種類かあるため、複数回かかかることもあります。

かかりやすいのは生後6カ月~4、5歳まで。患者の9割は乳幼児です。子供のうちにかかることの多い病気なので、たいていの大人はこの病気の抗体を持っています。大人でかかる人はあまりいません。

従来のパターンからはずれるタイプもある

手足口病はヘルパンギーナや咽頭結膜熱(プール熱)と合わせて夏風邪と称されることがあり、夏に多い病気です。ただ、最近は季節に関係なく流行する場合もあって、夏の病気とは言い切れなくなってきました。

また、従来、熱は出ないか出てもさほど高くなりませんでしたが、近年流行するウイルスのタイプは39度台の高熱が出ることがあります。そのほか、体幹や四肢に大きめの水疱ができる、回復して数週間後に爪が抜け落ちるなど、これまでとは違う症状が見られるものもあります。

口の中の発疹はしみて痛む

手足口病では、手足や口の中、舌などに、周囲が赤くて真ん中が白い、米粒大の水疱ができます。手足の水疱は、痛みやかゆみを感じないことが多いようです。

ただし、口の中の水疱は違います。口内にできた水疱は破れてただれ、強い痛みを伴う潰瘍になります。そのため、つばを飲み込むのもつらくなることがあります。不機嫌になったり食欲が落ちたりするのは、主にこの口の中の発疹のためだと考えられます。

水疱ふちが赤い米粒大の水疱が、手のひら、足の裏、指、口の中などにできます。水疱は1週間ほどで自然に消えていきます。

口の中の水疱口の中の水疱はつぶれて潰瘍になり、痛むので食べるのを嫌がることがあります。

水分補給を心がけて過ごす

口の中の水疱は潰瘍になり、しみて痛みますが、1週間ほどで治ります。痛みで食欲がなくなることも多いのですが、食事ができないのはせいぜい1~2日です。いやがって食べないなら無理強いする必要はありません。口当たりのよいプリンやゼリー、冷たいアイスクリーム、栄養のあるなめらかなスープなどを与えましょう。

食事は無理にとらせなくてもいいのですが、水分補給には気をくばりましょう。痛くて何も口に入れないからと水分補給を怠ると、脱水症を起こす心配があります。少しずつでもいいのでこまめに、何度も水分をとらせます。赤ちゃんなら母乳やミルク、卒乳しているなら白湯、麦茶、子供用のイオン飲料、経口補水液など、飲めるものを。ただし、大人用のイオン飲料やスポーツドリンクを薄めて飲ませるのは、体内の電解質のバランスを壊すことになるので避けてください。

水分補給食べられなくても水分はしっかり補給しましょう。

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手足口病のとき、お風呂はいつから入れる?

手足口病の症状は比較的軽いことが多く、特にお風呂を禁止する病気ではありません。多少熱があったとしても、機嫌や元気が普段とあまり変わらないなら、家庭のお風呂なら入ってもいいでしょう。

ただしお風呂は体力を消耗するので、熱い湯温や長風呂は避けます。症状が出ている間は浴槽に入らず、シャワーでサッと汗を流すのにとどめておきましょう。

普段と様子が違う、全身状態が悪い、機嫌が悪い、「なんとなくおかしい」と感じたときは無理をしないこと。熱の有無や発疹の様子にとらわれすぎると判断を誤ることがあります。日ごろ子供の様子を見ている人の「おかしい」という勘はあなどれません。

甘えいつもよりぐずる、甘える、機嫌が悪い、などの様子があったらお風呂は避けて。

手足口病のお風呂で感染を広げないための入浴の順番は?

手足口病のウイルスは、くしゃみやせきで飛び散ったり、便から排泄されたりします。発疹の水疱の中にはウイルスがいるため、水疱にふれて感染することもあります。ですから、水疱が出ている間は一番最後に入浴しましょう。手足口病の免疫のない人には感染する可能性がありますから、注意が必要です。

ただし、この病気は症状が消えたあとも長い間、便からウイルスが排出されます。お風呂の順番にこだわっても、感染してしまう可能性はあります。

手足口病でお風呂に入るときの注意点

水疱はこすらない

タオルでゴシゴシと水疱をこするのはやめましょう。皮膚への負担になりますし、つぶれた水疱からウイルスが散って、他の人にうつすこともあります。

石鹸は使っても問題ない

肌の汚れを落とすのに、石鹸を使うのは問題ありません。よく泡立てた石鹸で、タオルではなく手のひらを使って体を洗いましょう。石鹸の成分が肌に残らないよう、すすぎはしっかりと。

タオルは専用に

症状が消えても便からウイルスが排出されるため、過度な感染予防はあまり意味がありません。ただ、直接皮膚に接したタオルをきょうだい間で共有するようなことはやめたほうがいいでしょう。

入浴時間は短めに

症状が軽くても、病気であることには変わりありません。長風呂をせず、短めに切り上げましょう。寒い季節でなければ、湯ぶねに入らずにシャワーだけで済ませたほうがいいですね。

写真出典/はじめてママ&パパの0~6才病気とホームケア、ベビモ2018-19年冬春号

出典 :はじめてママ&パパの 0~6才 病気とホームケア※情報は掲載時のものです

出典 :Baby-mo2018-2019年冬春号※情報は掲載時のものです

監修
渡辺とよ子先生
わたなべ医院院長
札幌医科大学医学部卒業後、国立小児病院新生児科(NICU)や東京都立墨東病院周産期センター新生児科部長、同病院副院長をへて2014年より現職に。多くの乳幼児をみてきた渡辺先生ならではの、的確で親切な助言が好評。これまで『母乳育児 ミルク育児の不安がなくなる本』(主婦の友社)など監修に携わった育児本多数。

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