赤ちゃんの乾燥肌を改善したい!スキンケアのポイントは?【医師監修】

 専門家監修
公開日:2019/01/18
更新日:2019/03/22
赤ちゃんの乾燥肌を改善したい!スキンケアのポイントは?【医師監修】
監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長

この記事は赤ちゃんの乾燥肌の改善方法についてまとめたものです。出産する前は「赤ちゃんの肌はツルツル」と思っていたけれど、産んでみたら「なんだか違う?」と感じている人も多いかもしれません。赤ちゃんの肌は、実は大人よりもデリケート。カサカサして乾燥した肌になる子も多いのです。乾燥肌になる原因や対処法、おすすめのスキンケア商品などについてお伝えします。

赤ちゃんが乾燥肌になる原因は?

赤ちゃんの肌が乾燥しやすいのは「バリア機能が低い」「皮脂が少なくてカサつきやすい」という、大人の肌とは異なる特徴があるためです。

人間の皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織の3層になっていて、一番外側にある表皮が外からの刺激を防ぎ、水分が外に出ていかないようにする働きをしています。

赤ちゃんは表皮の厚さが大人の半分程度しかないので、大人に比べて外からの刺激を受けやすく、細菌やウイルスなどの有害物質も入り込みやすいのです。

一方、皮膚から分泌される皮脂は肌表面をおおって、有害物質が入ったり水分が出ていったりしないように働いています。赤ちゃんは、生後2ヶ月ごろまではママからもらったホルモンの影響で皮脂の分泌がとても活発ですが、生後3ヶ月以降はホルモンの影響がなくなり、皮脂の分泌が急激に少なくなります。

そのため、赤ちゃんの肌は乾燥してカサカサしやすい状態なのです。

赤ちゃんの乾燥性湿疹とは?原因と症状・治療方法は?【症例写真付&専門医解説】
赤ちゃんの乾燥性湿疹とは?原因と症状・治療方法は?【症例写真付&専門医解説】
赤ちゃんの肌は、もともと、とてもデリケート。さまざまな原因で皮膚が乾燥してくると、少しの刺激でも皮膚が傷つき、湿疹ができやすくなります。赤ちゃんに多い「乾燥性湿疹」の原因や症状を知って、治療とケアの方法を確認しておきましょう。
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赤ちゃんの乾燥肌はこんな症状

大人に比べて乾燥しやすい赤ちゃんの肌。乾燥が進むとこんな様子が見られます。

・肌の表面が粉ふきいものように白く粉をふいたようになっている

・さわるとカサカサ、ザラザラしている

このような肌はバリア機能が弱っているため、ちょっとした刺激でも炎症を起こし、赤くなってかゆみが出ることがあります。

乾燥肌だとアトピー性皮膚炎や乳児湿疹を起こしやすいの?

乾燥肌だからといって、必ずそれ以上の皮膚トラブルが起きるとは限りません。

ただ、乾燥肌はそうではない肌にくらべて、外からの刺激を防御するバリア機能が弱っています。ちょっとした刺激で乳児湿疹に移行したり、かいて傷ついた部位からアレルゲン物質が入り込んでアトピー性皮膚炎を発症したり、といったリスクはあると言えるでしょう。

アトピー性皮膚炎の耳切れ耳のつけ根がただれたり切れたりするのは、アトピー性皮膚炎の特徴である「耳切れ」。患部はガサガサして荒れています。

赤ちゃんの乾燥肌 病院に行く目安は?

赤ちゃんの肌が乾燥している場合は、「清潔にして保湿」するケアを行うのが基本です。このケアを続けても赤くなったり、かゆみが出たり、湿疹ができたりした場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

ママたちが心配するアトピー性皮膚炎は、よくなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。乾燥肌=アトピー性皮膚炎ではありません。アトピー性皮膚炎かどうかは、医師が肌の状態を2ヶ月以上観察してから診断します。

皮膚科を受診したときには、これまでの肌の状態やトラブルが起きた部位、かゆみがあったかどうか、アレルギー性の病気を持つ家族がいるかどうかなどの確認があります。きちんと答えられるようにメモをしていくと、診察がスムーズに進むでしょう。

乾燥肌の治療として、病院では保湿剤が処方されることが多いでしょう。医師の指示に従い、きちんと使って保湿ケアしましょう。

ビーソフテン保湿剤として処方されるローション(ビーソフテンローション)

ヒルドイド保湿剤として処方されるクリーム(ヒルドイドソフト)

赤ちゃんの乾燥肌への対処法 

乾燥肌はトラブルが起こりやすいので、何よりもスキンケアが大切。その基本は「清潔にして保湿」をすることです。

お風呂ではやさしく汚れを落としてあげましょう

赤ちゃんは新陳代謝が活発で肌が汚れやすいため、1日1回は入浴して体をきれいにします。体を洗うときには、ゴシゴシこするのはNG。肌に負担になる刺激を与えないように石けんをよく泡立て、手でやさしく洗ってあげましょう。石けん成分をしっかり洗い流して肌に残らないようにすることも心がけて。

浴槽のお湯の温度は、38~40度ぐらいのぬるめに設定を。入浴後に体をふくときも、「ゴシゴシ」は厳禁です。やさしくふんわり包むようにふいてあげてください。

赤ちゃんのおふろ(イメージ)

入浴後は素早く保湿ケア

体を洗ったあとはすぐに乾燥が始まるため、5~10分以内に保湿をしましょう。保湿剤は1円玉ぐらいの量を手のひらに出し、大人の手のひら2枚分の範囲に、のせるようにして広げていきます。まずは塗りたい範囲に等間隔に置き、まんべんなくのばしましょう。

1円玉1円玉ぐらいの量の保湿剤を

手のひら2枚大人の手のひら2枚分の範囲に塗る(写真は3ヶ月の赤ちゃん)

保湿剤の塗り方塗りたい部分に等間隔に保湿剤を置いて塗りのばす

環境にも心配りを。加湿器での目安は湿度50%程度

乾燥肌の赤ちゃんには、肌着や衣服も刺激が少ない、肌触りのやわらかい天然素材のものを選びましょう。

赤ちゃんの肌着は、肌に縫い目が当たらないように、縫い目が外側になっています。直接衣服を着せると、衣服の縫い目が肌に当たって刺激になるので、必ず肌着を着せてから衣服を着せるようにします。

赤ちゃんがいつも過ごす部屋も、乾燥しないように気をつけてあげましょう。特に冬は乾燥しやすいので、加湿器があれば加湿器を使って。ない場合は、室内に濡れタオルを1枚干しておくだけでも効果があります。湿気が多すぎるとカビの原因になるので、湿度50%を目安に。

部屋の加湿法加湿器の代わりに濡れタオルを干しても効果があります

赤ちゃんの乾燥肌におすすめのケア用品は?

肌を保湿するためのスキンケア用品としては、ローション、クリーム、オイルなどがあります。ローションは水けが多く水分を補うもの、クリームは水分と油分が半分ぐらいずつのもの、オイルは油分です。夏はベタベタせずにサラッとしたローション、カサカサが激しい場合や乾燥しやすい冬にはクリームやオイルなどと使い分けるのがおすすめです。

【ローション】水分を補って保湿

もっとも水分が多く、軽いタイプの保湿剤です。夏などベタベタするのがイヤなときや、頭皮などにはローションが適しています。

【クリーム】水分を補い、油分で乾燥を防ぐ

ローションよりも油分が多く、水分も補ってくれます。冬のカサカサ肌のケアにおすすめ。

【オイル】油の膜で乾燥を防ぐ

油分が皮膚に膜を作って、体の中の水分が外に出ていかないように守ってくれます。乾燥しやすい冬や、オムツにおおわれて蒸れやすい部分に。水分を補うローションと重ね塗りすると、さらに保湿効果が高まります。

【ワセリン】高い保湿効果で肌をガード

ローションやクリーム、オイルよりも保湿効果が高く、肌をガードする力があります。傷があるところにも使えます。

一部写真出典/「はじめてママ&パパの0~6才病気とホームケア」「赤ちゃんが必ずかかる病気&ケア」

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出典 :はじめてママ&パパの 0~6才 病気とホームケア※情報は掲載時のものです

出典 :赤ちゃんが必ずかかる病気&ケア※情報は掲載時のものです

監修
馬場直子先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長
滋賀医科大学卒業。横浜市立大学皮膚科などを経て、1994年神奈川県立こども医療センター皮膚科医長、2002年より現職。日本皮膚科学会、日本小児皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会会員。的確な診察とわかりやすい説明で、ママたちに信頼されています。

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