【小児科医監修】赤ちゃんの風邪対策、体験談が知りたい! 原因や予防法も

 専門家監修 公開日:2018/11/27
【小児科医監修】赤ちゃんの風邪対策、体験談が知りたい! 原因や予防法も
監修
鈴木 洋先生
鈴木こどもクリニック院長

風邪の原因になるウイルスの多くは、冷たく乾燥した空気を好み、活発に活動します。そのため冬は風邪をひく赤ちゃんが増えるのです。くしゃみ、鼻水、せきなど風邪の症状は軽いことが多く、たいてい数日で治ります。しかし合併症を招くと、長引くことも。風邪を治す薬はないため、きちんとホームケアをして、風邪をできるだけ予防&風邪をひいてしまったら長引かせないようにしましょう。

赤ちゃんの風邪の原因は?

赤ちゃんの風邪=鼻からのどに炎症が起こる、急性の病気

空気の通り道である鼻からのど(上気道)に炎症が起きて、その症状が慢性化しないものを一般的に「風邪」と呼びます。

鼻水や鼻詰まりなど鼻の症状がメインになるものを「鼻風邪」、せきなどのどの症状がメインになるものを「のど風邪」、また夏に流行りやすいものを「夏風邪」、下痢や嘔吐など消化器症状を伴うものを「おなかの風邪」などと呼ぶこともあります。医師によっては「気管支炎」や「肺炎」までを「風邪」と呼ぶ場合もあります。

ただ風邪は治って初めて、「やっぱり風邪だった」と診断がつくもの。初めは「たぶん風邪でしょう」というのが本当のところ。「たぶん風邪だろうな」と思っても、ママが不安なときは一度受診しておいたほうがよいでしょう。

赤ちゃんの風邪の90%以上がウイルスによるものです

 風邪の原因の90%以上はウイルスで、その種類は200種以上あると言われています。赤ちゃんはママから免疫をもらっているので、そのおかげで生後6カ月ぐらいまでは風邪などの病気にかかりにくい傾向があります。しかし保育園に入園するなど生活する範囲が広がって、たくさんの人と接するようになると、ウイルスと出合う機会が増えるので、風邪をひきやすくなります。

 赤ちゃんによっては「保育園に通うようになってから、月に2回も3回も風邪をひくようになった」ということもあるでしょう。でも子供は何度も風邪をひいて、免疫を作っていくもの。くり返し風邪をひくことで、小学校に入学する頃には、風邪にかかる回数は減ってきます。

赤ちゃんの風邪の種類

原因となるウイルスによって、メインの症状が異なります

 赤ちゃんの風邪の症状はさまざまですが、原因になるウイルスによって、症状に特徴があります。たとえば「熱がなかなか下がらない」ときはアデノウイルス、「鼻水がひどい」ときはライノウイルス、「痰がからんだようなせきが続く」ときはRSウイルスによる風邪の可能性が高いでしょう。

たいていは1週間ほどでよくなります

 赤ちゃんの風邪の症状としてよくあるのは、水っぽい鼻水や軽い咳から始まり、熱が出るというパターンです。熱は数日で下がることが多く、鼻水は少しどろっとして黄色くなり、やがてまた水っぽい鼻水になり、治っていきます。赤ちゃんの風邪の場合、熱は2~3日、それ以外の症状は1週間ほどでよくなるでしょう。

赤ちゃんの風邪の症状が長引くときは、合併症の心配が!

不安なときは、昼間の診療時間内に受診しておこう

 熱がなかなか下がらない、咳がひどくなっていく、黄色い鼻水がいつまでも続くなどの場合は、合併症を起こしている可能性があります。

 風邪そのものは軽い病気ですが、「風邪は万病のもと」という言葉があるように、風邪からいろいろな病気に進んだり、合併症を起こしたりすることがあります。「風邪だろう」と思っていても、夜中などに症状が急にひどくなったりすることもあります。

「ふだんより元気がない」「食欲がない」とき、親が不安に感じるときは、日中の診療時間内に一度受診して医師の判断・指示をあおいだほうが安心です。

気をつけたい!赤ちゃんの風邪の主な合併症

 赤ちゃんの風邪が長引いたり、こじれたりして次のような合併症を起こすこともあります。合併症を防ぐためにも、風邪をこじらせないよう適切なホームケアをしてあげましょう。

熱性けいれん

 発熱時に体を硬直させる。命に関わることはなく、数分でおさまるので、落ち着いてから受診しましょう。5分以上けいれんが続く場合は、救急車で病院へ。

気管支炎

 風邪がこじれて、のどの炎症が気管から気管支にまで広がって起こることが多い病気。38~39度の高めの熱、ゴホゴホとたんのからんだような湿った咳が特徴。気管支を拡げる薬の吸入などで治療します。

肺炎

 風邪の症状に引き続いて起こることが多いでしょう。特徴的な症状は、38~39度の高めの熱、ゴホゴホとたんのからんだような湿った咳。呼吸状態が悪い場合は入院治療、細菌が原因の場合は抗菌薬を使います。

髄膜炎

 脳やせき髄の表面をおおう髄膜に炎症が起こったもので、入院して治療します。細菌性とウイルス性があり、細菌性の場合はたちまち元気がなくなり、大泉門のはれ、けいれん、意識障害などを起こします。細菌性髄膜炎の多くは、ヒブや肺炎球菌ワクチンで予防できます。

中耳炎

 風邪などで、のどや鼻の粘膜が弱り、細菌などの病原体がのどと耳をつなぐ耳管を通って発症します。抗菌薬の服用や鼻水の吸引、うみがたまった場合は切開してうみを出すことも。

赤ちゃんの風邪対策 その1 先輩ママの体験談

ふだんから、少しで鼻がズビズビしたら鼻を吸って、風邪予防

6ヶ月のころ、鼻風邪を引いたので、毎日鼻吸い器で鼻水を吸うようにしました。ホームケアでは、汗をかいたら着替えさせる、なるべく水分補給をこまめにすることを心がけました。このときは完治まで2週間ぐらいかかったのですが、鼻吸いはふだんから頻繁にやっています。綿棒だと取りきれないので、少しでも鼻がズビズビし出したらすぐやっています。そのおかげか、その後は風邪をひいていません!(9ヶ月・女の子)

風邪が流行る季節は特に、部屋の換気やうがい・手洗いなどこまやかに予防を心がけます

5カ月のころ、何だか鼻水が出るなあと思っていたら、咳も出るように。ホームケアでは、1日4~5回鼻水の吸引をする、2リットルのペットボトル2本を敷き布団の下に入れ、傾斜をつけて上半身を高くして寝る、寝室に濡れたバスタオルを掛けるなどの対策をしました。

風邪が流行る時期には特に予防を心がけたいと思っています。部屋はときどき換気して空気を入れ替える、天気の良い日は外に出て外気に触れる、適宜お日様に当たる、などです。大人が風邪を引かないようにうがい手洗いは必ずしています。なるべく人混みは避けたいですが、外出から帰ってきたら息子の手を濡れたタオルで拭き、冬場でも水分補給をしっかりしていきたいです。(8ヶ月・男の子)

監修
鈴木 洋先生
鈴木こどもクリニック院長
信州大学医学部卒。東大病院、愛育病院勤務などを経て、90年に鈴木こどもクリニック(東京都墨田区)を開院。地域の子どもたちの頼りになるかかりつけ医として、「ぞうさん先生」のニックネームで親しまれている。

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