【産婦人科医監修】妊娠中ってどうしてイライラするの? 対処法を教えて

 専門家監修
公開日:2018/12/26
【産婦人科医監修】妊娠中ってどうしてイライラするの? 対処法を教えて
監修
竹内正人先生

どんどん変化していく自分の体、おなかの中の赤ちゃんの様子、出産への不安など、妊娠中はいろいろなことが心配になって、ついつい旦那さんにイライラをぶつけてしまうこともあるのではないでしょうか。そこで、産婦人科医の竹内正人先生に、妊娠中のイライラの原因、対処法について教えてもらいました。

妊婦さんたちにアンケートをとりました

妊娠中にイライラしたのは、いつごろでしたか?

妊娠中にイライラする理由は?

妊娠中にイライラしやすいのは、妊娠によってホルモンバランスが大きく変化することが原因とされています。女性は妊娠すると、妊娠を維持し、おなかの中の赤ちゃんを育てるために女性ホルモンの分泌が活性化します。そのためにホルモンバランスが変化してしまうことで、イライラや情緒不安定につながりやすくなるのです。
また、妊娠経過によって体が変化していくにつれて、不安に感じることも移り変わっていきます。特に初産は何事も初めての経験なので、不安は大きくなりがちです。

妊娠初期のイライラの原因

●つわりによるストレス

●流産することへの心配

妊娠中期のイライラの原因

●変化する体に伴うマイナートラブル

●妊娠による生活スタイルの変化によるストレス(禁煙、禁酒など)

妊娠後期のイライラの原因

●大きくなってきたおなかによる身体的負担

●お産に対する不安

●産後の育児や将来設計への不安

先輩ママたちにアンケートをとりました

イライラの原因はどんなことでしたか?

妊娠中に旦那にイライラしてしまう理由は?

妊娠すると、体調や生活リズムなどが変化することや、働いている人は働き方も変わってきます。とにかくイライラしやすくなってしまい、それを旦那さんにぶつけてしまう妊婦さんが多いようです。
生まれてくる赤ちゃんを心待ちにする気持ちは、妊婦さんも旦那さんも共通ですが、赤ちゃんをおなかで中で育てて出産するのは妊婦さん1人のもの。体に変化が生じないない男性は女性の妊娠による様々な変化を実感することが難しく、夫婦間で温度差を感じやすいといわれています。

【イライラの原因1 家事や育児を手伝ってくれない】

妊娠初期は、おなかもまだ目立たないので、旦那さんが気づかいすることができないケースが多いようです。つわりも映画やドラマのように吐いたりするなら、つらさも伝わるのですが、だるくなったり、眠くなったりすることもつわりの症状であることがわからず、「なまけている」と心ない言葉をかける人も。

妊婦さんとしては、旦那さんには何も言わなくても思いやりをもって、家事や育児を手伝ってほしいことと思いますが、自分の体調、してほしいことをできるだけ具体的に伝えるようにしましょう。

【イライラの原因2 自分勝手】

夫婦2人きりのときは、お互いにやりたいことができていても、おなかに赤ちゃんができると、女性は思うように体を動かすことができず、行動が限定されます。それなのに、旦那さんだけが変わらずに自分のやりたいことや趣味に没頭しているケースがあります。妊娠中は夫婦で寄り添うときだということを忘れないで。

【イライラの原因3 思いやりやデリカシーがない】

「つわりでこんなにつらいのに、旦那さんは飲み会でまだ帰ってこない…」。妊婦さんがイラつくのは、こんなとき。仕事のつき合いでしかたないこともあると思いますが、早く帰れるときは帰ってあげてください。

また、大きなおなかで家事をするのは大変です。料理や掃除が多少手抜きになるのはしかたないこと。ここで文句を言うと、旦那さんの株が一気に下がります。

【イライラの原因4 過保護】

妊娠したことで、必要以上に過保護になってしまう旦那さんもいます。妊婦さんは思いやりが欲しいと思いながらも、あまりに大げさに扱われると、それはそれでうっとうしくてイライラすることも。ただイライラしているだけでは、旦那さんは何に対してイライラしているのかが分かりません。夫婦で話し合うことが大事です。

先輩ママたちにアンケートをとりました

妊娠中、旦那さんにイライラしたのはどんなことでしたか?

●家事を手伝ってくれないのでイライラ。
●外食に行くときも、私はヘルシーなものにしたいのに、旦那さんは揚げ物ばっかり食べたがるのがいやでした。
●私はつわりで体調が悪いのに、旦那さんは飲み会に行って遅くまで飲んでいた。
●切迫流産で安静指示が出ている、ということがよくわからなかったようで、「今日も暇だったら、〇〇しておいて」と言われてイライラしました。
●外出するときに、妊娠前と同じような感覚でいろいろなところに連れ回そうとするのでイライラしました。
●つわりのせいで眠たくて寝ていると、「また、寝ているの?」と言われてイラッとしました。
●立ち会い出産の予定で、私は予定日にちゃんと産めるようにたくさん歩いて準備していたのに、旦那さんが「インフルエンザに感染したかも」。思わず「立ち会う気があるんか!」とキレました。
●旦那さんの帰宅時間が遅くなるとイライラしました。私も働いていたので、しかたのないことだとわかっているのにイライラ!
●「私の気持ちをわかってない」と思い込んでしまい、旦那さんの食事を作るのがいやでした。●旦那さんのヘアーワックスのにおいにイライラ。
●名前を決めるときに、意見が合わずイライラ。
●旦那さんにイライラするというより、すべてにおいてやる気が起きず、だるかったです。
●イライラというより、あまり物事を深く考えられなくて、旦那さんに当たっていました。
●旦那さんの言動に対してイライラしたことはなかったですが、おっとりとした性格にイラつきました。
●飲み会から帰ってきたときの酒臭いにおいが本当にいやでした。

妊娠中のイライラの対処法が知りたい!

ただイライラをぶつけるのではなく、旦那さんが理解しやすいように伝え方を工夫したり、一緒に妊娠・出産について学んだりしていくことで妊婦さんはイライラが軽減し、旦那さんは妊婦さんへの理解が深まっていきます。夫婦で力を合わせて、出産までの280日を過ごしましょう。

「ホルモンバランスのせい」と割り切る

妊娠中のイライラは仕方のないこととして割り切りましょう。そして、深呼吸をしたり、その場を少し離れたり、好きな音楽を聞いたりするなど、気分転換できる方法を探しましょう。

妊娠・出産について夫婦で学ぶ

ホルモンの変化はもちろん、妊娠中の体の変化、日常生活の過ごし方、栄養のとり方など、妊娠・出産に役立つ知識を夫婦で学びましょう。旦那さんに妊婦健診についてきてもらったり、自治体や病産院主催の両親学級に2人で参加するといいでしょう。出産の流れ、産後の赤ちゃんのお世話についても夫婦で把握しておくと安心です。

旦那さんへの伝え方・頼み方を工夫する

妊娠中の体のつらさや不安は、男性には理解しがたいものがあります。妊婦さんは旦那さんに察してもらおうとするのではなく、何が大変で何がつらいのかを具体的に伝えるようにしましょう。例えば、妊娠初期なら「つわりで〇〇のにおいを吐きそうになるのがつらい」、妊娠中期なら「おなかが張って動きにくい」、妊娠後期なら「手足がむくんでつらい」など、妊娠経過によってつらさや不安は変化していくことも伝えておけば、旦那さんも妊婦さんに寄り添い、気遣うことができるようになるはず。

旦那さんは妊婦さんをサポートしよう

旦那さんは妊婦さんが何に困っていて、不安に感じているのかを理解し、できることをサポートしましょう。例えば、つわりの時期は旦那さんの食事は自分で作ったり、外食するようにして、妊婦さんの家事の負担を減らしてあげるといいでしょう。妊婦さんが疲れていると感じたら、肩をもんだり、腕をマッサージしてあげても。買い物は週末にまとめ買いする、重い荷物は旦那さんが率先して持つなど、思いやりと気遣いを忘れずに接するようにすると、妊婦さんのイライラも軽減されていきます。

先輩ママたちにアンケートをとりました

旦那さんへのイライラ、どうやって解消しましたか?

●旦那さんに当たってしまいましたが、ちゃんと受け止めてくれてました(笑)。
●散歩するとすっきりしました。
●愛犬と遊んで癒されていました。
●メールで怒りをぶつけて、寝室を別にして、顔を合わせないようにしました。
●「イライラするのは、赤ちゃんによくない」と自分に言い聞かせて気をまぎらわせていました。
●安静にしていなければいけないので、母に話を聞いてもらうくらいしかできなかったです。
●我慢できないときはキレてました。
●スターバックスなどで、おいしいカフェインレスコーヒーを買って飲みました。
●気づいてほしいこと、やってほしいことは、すぐに口にするようにしていました。会話の中に「実は〇〇なんだ」と自分の置かれている状況をさらっと入れてアピールしました。
●友達や家族に話を聞いてもらい、自分の行きたいところに行ったり、おいしいものを食べたりして気分転換していました。
●イライラしたときは買い物してストレス解消!
●甘いものを食べるとすっきりしました。
●車の中で思いっきり歌ったり、お菓子を食べたり、おなかの赤ちゃんに話かけていました。

※本記事中の画像はイメージです。

構成・取材・文/白木紀子

出典 :はじめてママ&パパの妊娠・出産※情報は掲載時のものです

監修
竹内正人先生
⽇本医科⼤学⼤学院修了。⽶国ロマリンダ⼤学留学を経て、葛飾⾚⼗字産院などに勤務。
よりやさしい「⽣まれる・⽣きる」をサポートするため、国や地域、医療の枠をこえて活動する⾏動派産科医。

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