帝王切開って痛いの?費用や保険、麻酔について知りたい!

コラム 公開日:2018/10/12
帝王切開って痛いの?費用や保険、麻酔について知りたい!

妊娠中にこれといった問題がなくても、お産本番では予期せぬトラブルが起こることも。ここでは、知っているようで知らない「帝王切開」の流れなどを紹介します。いざというときのために、知識を備えておきましょう!

帝王切開とは?どんな出産方法なの?

自然なお産の場合、赤ちゃんは陣痛の波にのってママの子宮口から膣を通り、外界に出てきます。ところが、何かの理由で赤ちゃんが出てこられない場合は、ママのおなかを切開し、赤ちゃんをとり出す手術を行います。この手術が帝王切開です。

帝王切開をする理由は?何故するの?

帝王切開は、赤ちゃんを安全に生み出すための1つの出産方法で、現在の日本では全出産の約20%が帝王切開による出産です。

帝王切開には、妊娠中に帝王切開することが決まり、計画的に行う「予定帝王切開」と、お産の途中で切り替わる「緊急帝王切開」があります。

昔は、開腹手術で赤ちゃんをとり出さないと赤ちゃんが生まれることができない、ママの命が助からない、といった経腟分娩がむずかしいとされるケースだけに帝王切開が選択されていました。しかし、現代は、超音波検査などによって子宮の中の様子やおなかの赤ちゃんの状態がよくわかるようになったため、逆子や多胎など、経腟分娩も可能だが帝王切開にしたほうがより安心というケースも事前に帝王切開を選択することがふえています。

予定帝王切開

妊娠中に手術予定日を決めて行う開腹手術のこと。妊娠37週に入ってからが理想的ですが、妊娠高血圧症候群など、ママに合併症がある場合は、赤ちゃんの発達ぐあいを確認したうえで早めることも。

陣痛が起こる前が望ましいので、原則的に予定日より早い時期で、病院のスタッフなどの態勢を考慮して決めます。

緊急帝王切開

お産の進行中に何らかのトラブルが発生して、一刻も早く赤ちゃんをとり出す必要がある場合に行われる開腹手術のこと。スタッフや手術の設備が不十分な場合は、万全の態勢で手術を行える病院に救急車で搬送することもあります。

予定帝王切開になるケース

子宮の手術をしたことがある

前回の出産時に帝王切開だった人や、子宮筋腫などで子宮の手術を受けたことがある人などは、子宮の傷あと部分が薄くなり、陣痛により子宮破裂が起こることがあります。

児頭骨盤不均衡

赤ちゃんの頭が大きくて骨盤を通り抜けられない場合。

前置胎盤

胎盤が子宮をふさぐ位置にあるため、赤ちゃんが出てくることができない場合。

逆子

最後にいちばん大きな頭が産道を通るため、出てきにくくなります。また、へその緒が圧迫されて赤ちゃんに酸素や栄養が送られなくなる心配があるため、帝王切開を選択することがほとんど。

多胎

双子や三つ子の場合、お産が長引きやすいため、2番目以降の赤ちゃんの状態が悪くなりやすくなる心配があります。そのため、予定日より少し早い時期に帝王切開になることがほとんどです。妊娠経過、施設の方針などによっては、経腟分娩にトライすることも。

子宮筋腫

筋腫がある場所や大きさによっては、産道を赤ちゃんが通りにくくなることがあるため、帝王切開に。

子宮奇形

子宮奇形とは、先天的に子宮の形に異常があること。子宮奇形は女性の5%に見られるとされ、珍しいことではありません。子宮の形によっては帝王切開が必要となる場合があります。

ママ、赤ちゃんのいずれかに病気がある

ママや赤ちゃんに重大な病気がある場合は、体にかかる負担を減らすために、あらかじめ帝王切開での出産を選択することがあります。

緊急帝王切開になるケース

常位胎盤早期剝離

本来なら赤ちゃんが生まれたあとにはがれる胎盤が、なんらかの原因で赤ちゃんがおなかの中にいるうちにはがれてしまうこと。母子ともに危険な状態になるため、一刻も早い処置が必要とななります。

胎児機能不全

赤ちゃんの心拍がいちじるしく低下するなど、赤ちゃんの命が危険になる状態のこと。一刻を争うため、緊急帝王切開になります。

軟産道強靭

子宮口がなかなか開かず、吸引分娩や鉗子分娩のできない状況では、帝王切開が選択されることも。

回旋異常

赤ちゃんの回旋がうまくいかず、外界に出てこれないとき。

分娩遷延・分娩停止

お産が長引いたり、停止したりして、ママや赤ちゃんに危険があるとき。

前期破水による子宮内感染

前期破水だけなら問題ありませんが、子宮内に細菌が入った場合、赤ちゃんに感染症のリスクがあるため、帝王切開に切りかえて、すぐに赤ちゃんをとり出します。

帝王切開はどんな流れで行われるの?手術の内容は?

手術の流れなどは、事前に説明がありますが、緊張しないためにも、入院から退院までの一連の流れを知っておくと安心です。

予定帝王切開の場合、一般的には前日に入院して検査を受け、夕食後は絶食となります。当日は手術前に赤ちゃんの状態をチェック、点滴など必要な処置をします。手術が始まってからは、平均5分で生まれます。

帝王切開による出産でも、トラブルがなければ生後すぐに赤ちゃんとふれあえる病院も増えています。赤ちゃんが出たら、胎盤などをとり出す処置をしたあと、子宮や腹壁を縫合して手術は終了。手術開始から終了まで、トータルで1時間ほどです。

産後は子宮収縮剤や抗生物質、痛み止めなどの投与を受け、安静に過ごします。ただし、手術後は下肢の血流が悪くなり、血管が詰まりやすくなるため、予防のために安静期間は足にマッサージ器をつけ、翌日くらいから少しずつ歩行練習を始めます。母体の回復具合を見て、手術の翌日から水分やおかゆをとり始め、赤ちゃんのお世話をスタート。経過に問題がなければ、手術後1週間ほどで退院となります。

予定帝王切開の流れ

1 手術日を決める

陣痛が起こる前が望ましいので、原則的にには予定日より早い時期で、病院のスタッフなどの態勢を考慮して決める。

2 入院

入院時期は病院や母体の状態によって異なる。前日までに入院し、検査や説明を受けて手術に備えるケースが多い。

3 医師からの説明と同意

母子の状態と、なぜ手術が必要かの説明を医師から受け、承諾書に本人と家族がサインする。

4 麻酔の説明

産婦人科医や麻酔科の専門医から、手術前の麻酔についての説明を受ける。

5 点滴説明

手術中にトラブルが起こり、輸血や投薬が必要になった場合に備えて、手術前から血管を確保するため、点滴をする。

6 麻酔をかける

手術室を移動し、麻酔を開始。麻酔を刺す部位に局所麻酔をしてから、麻酔の針を刺して麻酔薬を投与する。

7 手術スタート

麻酔が効いていることを確認してから、手術開始。子宮は最小限だけ切開し、赤ちゃんは経腟分娩同様に、頭からとり出される。

8 赤ちゃん誕生

ママの意識はあるので、生まれてすぐの赤ちゃんの顔を見たり、声を聞くことができる。

帝王切開って痛みを伴うの?

予定帝王切開では、ほとんど陣痛に苦しむことはありません。帝王切開は開腹手術なので、通常、下半身の痛みだけをとり除く腰椎麻酔で行われます。腰椎麻酔は産婦さんの意識もはっきりしていて、赤ちゃんの産声を聞き、顔を見ることもできます。ただし、一刻を争う緊急帝王切開の場合は、全身麻酔で行われることもあります。

手術後はおなかの傷の痛みがあり、すぐに動いたり食事をとることはできません。体にかかる負担は経腟分娩よりも大きく、入院期間が通常より2~3日長くなります。

麻酔の効果は術後3時間ほどで弱まり、傷の痛みと子宮の収縮する傷みがあります。つらければ、痛み止めを処方してもらいましょう。翌日になると、起き上がれるようになります。起き上がる動作が最初は大変ですが、2~3日目には痛みが軽減し、ラクになってきます。

帝王切開後って傷口が残ってしまうの?

帝王切開の際に横に切る場合は、恥骨の少し上に切り、傷あとが目立たないというメリットがあります。一方、縦に切ると手術する視野が広くとれ、安全性が高くなるため、緊張帝王切開の場合は縦に切ることが多くなります。おなかを縦、横、どちらに切る場合でも、子宮は横を切るのが原則です。

逆子で、胎児の推定体重が1000g程度以下で出産しなければならない場合、帝王切開でも頭が引っかかりやすいので縦に切ります。ほか、横に切ろうとして子宮筋腫があった場合や、前置胎盤や子宮筋腫が原因で胎児が横位の場合も。子宮を縦に切るときは、原則的に腹壁も縦に切ります。

傷の残りかたには体質が関係しているため、ケロイド状になる人もいます。また、傷の表面に何かあたると傷が厚くなるので、ショーツのヘリがあたる場所だけケロイド状になることも。傷口を刺激しないようにするために、傷全体をおおうようにガーゼハンカチなどをあて、深めのショーツをはくとよいでしょう。

帝王切開後の2人目出産に関する、注意するべきポイントが知りたい

2人目も帝王切開での出産になるかどうかは、前の出産で帝王切開になった原因によります。子宮の奇形や骨盤が狭いなど、母体側に原因があった場合は、次の出産でも帝王切開になる可能性が高いでしょう。一方、逆子や胎児の状態がよくないなど、赤ちゃん側の理由で帝王切開になった場合は、次の出産で赤ちゃんの状態や妊娠経過に問題がなければ、経腟分娩にトライすることもごくまれですがあります。ただし、子宮破裂のリスクもあるため今ではほとんど行われません。

また、切開したあとの傷の回復を考えると、次の妊娠まで1年ぐらいはあけることが望ましいと考えられます。妊娠を望まない時期には、確実に避妊することを忘れないようにしましょう。

帝王切開にかかる保険と費用について知りたい

帝王切開による出産は健康保険の適応となるため、保険適応外となる経腟分娩より安くすむこともあるようです。ただし、入院日数が多くなったり、赤ちゃんの入院費や分娩介助料など費用が自費扱いになることもあり、施設によって異なるため一概には言えません。出産する施設で確認しましょう。

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出典 :はじめてママ&パパの妊娠・出産※情報は掲載時のものです

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