赤ちゃんの逆さまつげはいつ治る?体験談と対処法を伝授【医師監修】

 専門家監修
公開日:2018/10/02
更新日:2018/11/05
赤ちゃんの逆さまつげはいつ治る?体験談と対処法を伝授【医師監修】

逆さまつげは赤ちゃんによく見られる症状の1つ。特に下まつげが眼球に触れている赤ちゃんをよく見かけます。赤ちゃんのまつげは細くやわらかいため深刻なトラブルになることは少ないのですが、赤ちゃんがひんぱんに目をこすっているようであれば注意が必要。目が充血したり、目やにが増えてきたら、眼科を受診したほうがよいでしょう。また、赤ちゃんの逆さまつげは自然に治ることが多いようですが、何歳くらいになれば治るのでしょうか。ここでは、赤ちゃんに多い逆さまつげの症状や原因、併発しやすい目の病気や治療法などについてもご紹介します。

赤ちゃんの逆さまつげとは、どんな症状?

本来、上まつげは上側に向かって生え、下まつげは下に向かって生えるものですが、それぞれが逆の方向、つまり黒目のほうに向かって生えている状態を「逆さまつげ」と呼んでいます。目をほこりやゴミから守るためのまつげが、逆に黒目や白目に当たってしまう状態です。

この「逆さまつげ」という呼び名は俗称で、医学的には睫毛内反症睫毛乱生症の2つがあります。原因については下でご説明しますが、まつげ全体が眼球に向かっている「睫毛内反症」に対し、正常なまつげの中で一部のまつげだけが内側に向かって生えている状態のことを「睫毛乱生症」と呼んでいます。

逆さまつげが眼球に触れると、赤ちゃんのまばたきの回数が増えたり、涙や目やにが出たり、角膜に傷がついて充血するなどの症状が現れることも。赤ちゃんが目をこすることが多いようであれば、逆さまつげが眼球に触れてかゆみやチクチクとした違和感があるからかもしれません。

まれに睫毛内反症で傷が深くなると、角膜に潰瘍を生じることもあり、ひどくなると視力の低下につながるケースもあります。一方、睫毛乱生症であれば症状は軽く、視力が低下することはあまりありません。赤ちゃんの様子を注意深く観察し、目やにや充血がひどければ眼科で目薬を処方してもらったり、眼球に当たっているまつげを医師が数本抜くことでよくなることもあります。ただし、ママが抜いたり切ったりしてはいけませんよ。

赤ちゃんのまつげは細くやわらかいので、実は角膜に大きなトラブルが起こるケースは少なめ。まつげが眼球を刺激することによる症状(かゆみや炎症、充血、目やになど)が見られなければさほど心配する必要はありませんので、様子をみてもよいでしょう。

赤ちゃんの逆さまつげの原因って?

赤ちゃんに多く見られる逆さまつげは、一体何が原因で起こるのでしょうか。睫毛内反症と睫毛乱生症に分けてご説明します。

睫毛内反症の原因とは?

まぶたが内側に巻き込まれているせいで、まつげが内向きに生えて眼球に触れてしまう症状です。先天的なケースも多く、乳幼児にはめずらしいことではありません。赤ちゃんのまぶたは大人よりもぷっくりしており、特に下まぶたが盛り上がって内側に巻き込まれることが多いようです。

睫毛乱生症の原因とは?

まつげの毛根周辺で起きた炎症などにより、まつげの生える向きにバラつきができ、まつげの一部が角膜にさわって刺激していまいます。この場合は、角膜にふれている数本を根気強く眼科で抜いてもらったり、成長してビューラーなどを使えるようになれば、まつげの向きを変えることでトラブルを避けることができます。

逆さまつげが原因で赤ちゃんが眼の病気になる可能性は?

逆さまつげによる眼のかゆみや違和感が原因で、赤ちゃんが目をこすりすぎてしまうと、目を構成するさまざまな部分に炎症を起こしたり、感染を起こして目の病気につながることも。具体的には、以下のような病気になったり、悪化させる可能性が考えられます。

角膜炎

黒目の表面を覆う透明の膜を角膜といいます。その角膜が、ウイルスや細菌感染、外傷などにより炎症を起こす病気を「角膜炎」と言います。逆さまつげが角膜にふれて傷がついたり、赤ちゃんが手でこすって角膜を傷つけてしまうと、角膜炎につながることも。視力低下を起こすこともある病気なので、注意が必要です。

結膜炎

結膜とは、白目とまぶたの裏側を覆っている半透明な膜のこと。その結膜が炎症を起こす病気が「結膜炎」です。原因は細菌感染、ウイルス感染、アレルギーなど。治療には抗アレルギー剤や抗生物質の点眼剤を用います。ウイルス性の結膜炎は感染しやすいので、赤ちゃんがかかった場合はママやパパも注意してくださいね。
症状としては、まぶたの腫れ、白目の充血や目やに、かゆみや目がゴロゴロするなどの不快感のほか、喉の痛みや発熱を伴うこともあります。
逆さまつげが眼球に触れたり、手で目をこすることで悪化しやすい病気です。

赤ちゃんの逆さまつげはいつ治る?自然に治るの?

一般的に、先天的な睫毛内反症は、赤ちゃんの成長とともに自然治癒することが多いものです。個人差はありますが、1歳前後までには改善することがほとんど。そのため症状がひどくない場合は、角膜を守る点眼薬(ヒアルロン酸を配合したものが主)で対症療法を行いながら様子を見ます。

赤ちゃんの逆さまつげは手術をする必要があるの?

成長しても変化が見られなかったり、逆さまつげが原因で目のトラブルを繰り返すようであれば、まつげの向きを変える手術を行うことも。手術には、糸をまぶたの中に縫いこむ「埋没法」、皮膚と皮下組織を切除する「切開法」があります。

治療の方針は、まつげの生え方やまぶたの状態、年齢など考慮して決定します。手術をする場合、小学校高学年~中学生くらいになれば局所麻酔で行えることもありますが、赤ちゃんには全身麻酔が必要で、かなり負担も大きめ。そこで、できるだけ成長を待ってから手術を行うことにはなりますが、目の状態が深刻ですぐにでも手術が必要、ということもあります。治療の方針と時期については、担当医の説明をよく聞くようにしましょう。

逆さまつげについての体験談を教えて!

「娘が生後3~4ヶ月になったころ、右目の下まつげが目に入っていて、とても気になりました。特に本人は不快に感じていないようで、目をこすったりすることもなかったのですが、目が傷つかないか心配で。近所の眼科に行ってみたところ、『しばらくすると自然に治るわよ~』という先生の言葉でひと安心。今では逆さまつげ自体がすっかり治ってしまいました」(1歳3ヶ月女の子のママ)

「生まれたときはほとんどまつげが見当たらなかったのですが、生後2ヶ月くらいにはまつげがふさふさと生えてきました。それと同時に、下まつげが常に3~4本目の中に入っているのが気になるように。目やにも出始めていたので、眼科を受診しました。目やには逆さまつげのせいではなかったようですが、目薬をいただいてひと段落。逆さまつげも、まつげが伸びてきたせいか、ほとんど気にならなくなりました」(生後6ヶ月男の子のママ)

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監修
髙野 明枝先生
高野病院 眼科
日本眼科学会認定眼科専門医。東京女子医大眼科学教室を経て2003年より髙野病院にて眼科診療を行っている。3児の母。
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