黄昏泣きはいつからいつまで? 原因と対処法は?【ママの体験談付き】

 専門家監修
公開日:2018/09/11
更新日:2019/03/15
黄昏泣きはいつからいつまで? 原因と対処法は?【ママの体験談付き】
監修
澤田雅子先生
澤田こどもクリニック院長

この記事では「黄昏泣き(たそがれなき)」について解説。赤ちゃんのママたちに困っていることを聞くと、よく挙げられることのひとつでもあります。特に月齢の低い赤ちゃんに多いのですが、ある時期だけ毎日のように夕方になるとグズグズと泣く「黄昏泣き」。どんな原因があり、どう対処したらいいのかなどをまとめました。先輩ママの体験談もぜひ参考にしてくださいね。

黄昏泣きとは?

「黄昏泣き」という言葉を聞いたことはあっても、詳しくはわからないというママも多いようです。まずは、黄昏泣きについて知っておきましょう。

夕方=黄昏時になると泣くから「黄昏泣き」といいます

おなかもいっぱいでおむつもきれいなのに、夕方になると赤ちゃんが泣くことを「黄昏泣き」といいます。黄昏というのは、夕方の日が暮れ始めるころのこと。夕方になって、ちょうどママたちが晩ごはんの支度などで忙しくなる時間帯を見計らったかのように、赤ちゃんがグズグズ…。抱っこをすれば何とか泣き止むことも多いのですが、家事がはかどらずママがイライラするとよけいにグズる、ということも珍しくありません。

黄昏泣きは別名「コリック」とも呼ばれ、諸外国でもよく見られます。家事で忙しくなり始める夕方に、赤ちゃんの黄昏泣きで困るママは日本だけでなく世界中にたくさんいるのですね。

黄昏泣きの原因は?

黄昏泣きがどのようなものかわかったら、今度はその原因が知りたいですね。黄昏泣きはいったい、何が原因なのでしょうか?

諸説ありますが、はっきりはわかっていません

黄昏泣き(コリック)の特徴は、おなかがいっぱいでおむつが汚れていなくても赤ちゃんが泣くことです。グズる程度で抱っこをすれば泣き止む赤ちゃんも多いのですが、中には火がついたように大泣きをして何をしてもダメ、というケースもあります。

黄昏泣きの原因は、いまだにはっきりわかっていません。赤ちゃんが夕方に泣くのは、日中の疲れなどが出たためではないか、と推測されます。少し月齢が高い赤ちゃんでは、夕方暗くなってくると、寂しくなったり怖くなったりして泣くのではないか、とも言われます。

少しの物音で目を覚ますような刺激に敏感なタイプの赤ちゃんは、特に天気の悪い日や昼間外出した日に黄昏泣きがひどい、ということが多いようです。これは、気圧の変化などを感じ取って不快になったり、外出により疲れたり興奮したりしたことが原因ではないか、と考えらます。

黄昏泣きはいつからいつまで続くの?

ママたちにとっては、とても大変な黄昏泣き。いつごろから始まっていつごろおさまるのか、とても気になりますね。

生後3~5ヶ月くらいに多いものの、個人差があります

黄昏泣きは、たいてい生後3ヶ月を過ぎたころから始まり、毎日夕方になると機嫌が悪くなります。個人差があるので一概にいつからいつまで、とは言えませんが、たいていは4~5ヶ月ごろになると自然に治まることが多いようです。ただし、赤ちゃんによってはもっと月齢が高くなってから始まることもあります。

中には、生後1ヶ月くらいから毎日のように黄昏泣きをする赤ちゃんもいますし、反対に黄昏泣きをしてもごく短期間だけ軽くというケースもあれば、黄昏泣きを一切しないまま成長していく赤ちゃんもいます。

黄昏泣きをしたからといって、育て方や接し方がよくないとか、赤ちゃんの気質や体質に問題がある、といったことはありません。逆に、黄昏泣きが軽かったりまったくしなかったりしても、気にする必要はないのです。黄昏泣きは、成長過程の一時期に赤ちゃんによって見られる状態の一つと考えましょう。

黄昏泣きの対処法は?

黄昏泣きが始まっても、残念ながら「これをすれば絶対泣き止む!」という特効薬的な方法がないのがつらいところです。赤ちゃんは不安や寂しさを感じて泣いていると考えられるので、まずは以下のような、気持ちが落ち着いたり安らいだりできるような方法をいくつか試してみるといいでしょう。

体が丸まるような姿勢で抱っこする

月齢の低い赤ちゃんの場合は、おくるみなどでくるみ、体が丸まるような姿勢にして抱っこしてあげましょう。これは、ママのおなかの中にいたときの状態に近い姿勢なので、赤ちゃんが安心するようです。

普通の抱っこでも、ママの胸と赤ちゃんの胸がしっかり密着するようにしてあげると、赤ちゃんは落ち着くはずです。

赤ちゃんが落ち着く音や好きな曲を聞かせる

これもおもに月齢の低い赤ちゃんに効果的な方法ですが、ママのおなかの中で聞いていた音に近い音を聞かせてあげます。

たとえば掃除機の音は、ママの心音に近いと言われています。また、お風呂のお湯をかきまわす時の水音は、おなかの中で聞いた羊水の音に似ているようです。何が赤ちゃんの気に入るかわからないので、あれこれ試してみるといいでしょう。

気分転換のため外に出てみる

家の中であれこれ試しても赤ちゃんが泣き止まないときは、思い切って外へ出てみましょう。抱っこやベビーカーで近所をちょっとひとまわりしてみます。気軽に外へ出ることが難しいようなら、ベランダや庭先へ出るだけでもいいでしょう。

外気に触れると赤ちゃんも気分転換ができますし、外へ出ると周囲の様子に気がまぎれて、泣き止むことが多いものです。ただし、暑い時期は虫刺され対策を、寒い時期は防寒対策を忘れないように気をつけましょう。

うちの子の黄昏泣き体験

黄昏泣きに困っているママたちはみな、試行錯誤しながら「うちの子に効く方法」を見つけているようです。黄昏泣きをした赤ちゃんのママたちに、
①黄昏泣きのあった時期
②その時の状況
③どんな対応策が効果的だったか
を教えてもらいました。ぜひ参考にしてくださいね。

泣き始めたらスリングで抱っこ(1ヶ月女の子)

①最近始まりました。
②ほぼ毎日、夕方4~5時ごろになると泣き始めます。忙しい時間帯に泣かれると、焦りますね。
③スリングで抱っこすると、包まれている感じで落ち着くのか静かになります。私も両手があくので、その間にできる家事だけしています。

オルゴールで泣き止ませ(3ヶ月男の子)

①2ケ月ごろから始まり、現在でもよくあります。
②夕食や入浴の準備をしていると、必ずといっていいほどグズグズが始まるのでため息が出ます。
③最近、効き目があるとわかったのがオルゴール。YouTube でいろいろな曲をかけておくと静かにしていてくれます。

ドライヤーの音が効果抜群(4ヶ月女の子)

①2ヶ月から今も続いています。
②夕方5時過ぎくらいからグズグズし始め、おんぶをしてももがくようにして泣きます。
③ママ友のアドバイスでドライヤーの音を聞かせてみたら、これがバッチリ! 忙しいときはおんぶしてキッチンでドライヤーをかけっぱなしのまま家事をしています。

泣いたら外へ出て気分転換(10ヶ月男の子)

①3~5ヶ月ごろ。
②夕方になると、ぐずり出して泣いていました。
③泣きだしてしばらくしても泣き止まなければ、外にでてウロウロ。ベランダでもいいので外に出さえすれば、気分が変わるのか静かになりました。

機嫌を直すには、とにかく相手をすること(1歳男の子)

①7~8ヶ月ごろ、たまにありました。
②夕方になると不機嫌になり、べったりくっついてきました。私が家事をしているとだんだん泣き方が激しくなりました。
③かまってほしいのだなと思い、泣き出したら家事はすべてやめて相手をしてあげると機嫌が直りました。

赤ちゃんと目線を合わせて家事をしました(1歳1ヶ月男の子)

①8~10ヶ月ごろ、ときどきありました。
②夕食のしたくを始めたとたん、抱っこをせがんで足元から離れず困りました。
③目線を同じ高さにして、お互いの顔が見えるとよかったようです。だから私も床に座って椅子の上にまな板を置き、野菜を切ったりしていました。

親がしておくべきことは?

黄昏泣きの特効薬はなくても、親がある程度の心がけや準備をしておくことで、黄昏泣きの程度を軽くしたり回数を減らしたりすることはできます。

生活リズムはできるだけ規則正しく

生後4ヶ月ごろになると昼間起きている時間が長くなり、夜まとまって眠るようになります。そのころになったら、できるだけ早寝早起きの規則正しい生活リズムを整えるよう心がけましょう。

そのためにはまず、朝起きる時間を一定にすることがポイントです。朝は7時、遅くても8時までには起きる習慣をつけたいですね。起床時間になったら赤ちゃんに声をかけて部屋のカーテンをあけ、外の空気を吸ったり朝の光を浴びたりして1日を始めましょう。

そのほか、離乳食タイムやお風呂もできるだけ毎日決まった時間帯にして規則正しい生活リズムを整えます。生活リズムが整ってくると、赤ちゃんは理由もなく不機嫌になることは減ってくるでしょう。

できることは、日中に済ませておきましょう

黄昏泣きは、夕方から夜にかけての一番あわただしい時間帯に起こります。あれこれすべきことは多いのに、赤ちゃんがグズるとママのペースで物事を進めることができず、どうしてもイライラしてしまいますね。

そんなときは、夕方にしていた家事はできるだけ日中に済ませてしまうことが得策です。お風呂を洗って入浴の準備をしておく、晩ごはんの下ごしらえをしておくなど、夕方以降にしていた家事は、赤ちゃんがご機嫌よく遊んでいたりお昼寝をしていたりする間に済ませてしまいましょう。そして夕方以降は、晩ごはんの仕上げなど、できるだけ最低限の家事だけすればいいようにしておくといいですね。

親自身の心のケア方法は?

毎日のように、夕方になると赤ちゃんが黄昏泣き。ワンオペ育児だと家事ははかどらないし、だれにも代わってもらえないしで、ママのほうも泣きたくなったり落ち込んだりしてしまうでしょう。そうならないために、ママの心のケア方法を考えてみましょう。

まずは、深呼吸をして落ち着きましょう

赤ちゃんは、ママの気持ちを驚くほどよく感じとります。ママがイライラすると、赤ちゃんもそれを敏感に感じ取って落ち着かなくなり、よけいに泣くという悪循環になりがちです。

赤ちゃんが泣き出して焦ったり、家事ができずにイライラしたとき、まずは何回かゆっくり深呼吸をしてみましょう。それによってママの気持ちも少し落ち着くはずです。そうしたら次に、「どうしたの?暗くなってきて寂しくなったの?」などと、おだやかなトーンで赤ちゃんに話しかけてみます。ママがおだやかだと、赤ちゃんの泣き方もおさまってくることが多いものです。

「一時期のことだから」と、いい意味であきらめることも大切

赤ちゃんがぐずりだしたとき、家事など「〇〇しなくちゃ」と思うと焦りやイライラはどんどんつのってしまいます。そんなときは思い切って「赤ちゃんの相手だけすればいい」と思ってみてほしいのです。

黄昏泣きの期間や頻度には個人差がありますが、いずれにしても一時期のことです。その間は、「家事も育児もきちんと」などと気負わずに、赤ちゃんがぐずったら「ほかのことはしない!」と決めてしまえば気持ちも楽になるはずです。

前述したように、日中にできることはすませておき、黄昏泣きが始まったら外に出るなどすればママの気分転換にもなりますね。

また、ママが赤ちゃんの対応に集中するためには、パパの理解も大切です。黄昏泣きがいかに大変かを話し、家事の手伝いや赤ちゃんの相手をしてもらえるといいですね。そうして、自分を追い込まないように工夫しながら、黄昏泣きの時期を乗り切ってくださいね。

一部画像出典:『はじめてママ&パパの育児とホームケア』(主婦の友社 刊)

文/村田 弥生

監修
澤田雅子先生
澤田こどもクリニック院長
1991年東京大学医学部小児科入局。国立小児病院新生児科、愛育病院小児科、東大病院小児科アレルギー外来などを経て、2003年に澤田こどもクリニックを開業。明るく親しみやすい人柄と、わかりやすい説明が評判のママ先生です。

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