離乳食に味付けは必要なの?調味料はいつから使っていいか知りたい!

 専門家監修
公開日:2018/08/01
更新日:2018/08/20
離乳食に味付けは必要なの?調味料はいつから使っていいか知りたい!
監修
上田玲子先生
帝京科学大学教育人間学部教授 栄養学博士

離乳食が進むと、赤ちゃんが味に飽きてしまい、あまり食べてくれなくなることも……。そんな時につい頼りたくなるのが、味に変化をつける調味料。でも、どの調味料をいつ頃から、どのくらい与えていいのか、実はわからないことが多いものです。ちなみに、ある程度離乳食が進み、大人の料理から取り分けることができるようになっても、調味料の使い方には注意が必要。実は、胃や腸だけでなく、腎臓や肝臓の機能なども含めて「内臓機能」が完成し、大人と同じものを食べられるのは、なんと8才頃!ですから乳幼児期は、大人用の味付け前に取り分けたり、白湯などで薄めてから与えなければなりません。今回は、離乳食に使える調味料や使う時のコツ、注意点などを紹介します。

離乳食に調味料を使った味付けは必要なの? 

余分な塩分を体の外に捨てる役割をする腎臓の機能は、生後6ヶ月で大人の半分。多すぎる塩分は赤ちゃんの腎臓に負担をかけてしまいます。なので、赤ちゃんの未熟な内臓機能に負担をかけないよう、生後5~6ヶ月頃は味付けせずに、それ以降もごく薄味が基本です。調味料の使用は最小限に抑え、うまみたっぷりの出汁やスープ、食材そのものの甘みや風味で「おいしさ」を実感させましょう。

離乳食の味付けに調味料はいつから使えるの?

生後5~6ヶ月の離乳食には、味付けはしません。生後7~8ヶ月で砂糖、塩、しょうゆ、みそなどをほんのひとつまみ以内にし、1才を過ぎても大人の食事を2~3倍に薄めて。油脂は生後6ヶ月以降、バター(できれば無塩)、オリーブ油をごく少量からはじめます。

離乳食の味付けに使える調味料は?

離乳食の基本はごく薄味です。月齢によって調味料の使用もできますが、最低限を心がけましょう。また、パンや素麺などに塩分が入っているように、加工食品には既に調味料が使われている場合もあるので注意を!

●上白糖(白砂糖)

赤ちゃんは本能的に甘みを好みます。素材のもつ甘みを生かして、砂糖の使用は最小限に。ほかの食品に含まれていることも多いので注意しましょう。生後6ヶ月頃からごく少量を、様子を見ながら与えてください。

●三温糖

上白糖と同じ精製された砂糖を使っていて、成分は上白糖と同じ。数度加熱しているためカラメル成分ができて色がついています。与えるなら、上白糖同様に、生後6ヶ月頃から様子を見ながら少量ずつ与えましょう。

●食塩

めん類やパンなどの主食をはじめ、意外に多くの食品に使用されています。そのため、なるべく味付けは薄く、塩分を控えるようにしてください。生後7ヶ月頃からごく少量を、様子を見ながら与えられますが、内臓に負担をかけるので、とりすぎに注意しましょう。

●しょうゆ

主食をはじめ多くの食品が塩分を含むので、できるだけ薄味に。生後7ヶ月頃からごく少量を、しょうゆの風味をつけ、塩けは感じない程度、ごく少量にとどめましょう。
薄口しょうゆは、ネーミングからは勘違いされやすいですが、普通のしょうゆよりも塩分が多いので注意。

●酢

成分的には問題ありませんが、赤ちゃんは酸味が苦手。酸味は腐敗につながる味なので、本能的に避けるのです。嫌がらなければ生後6ヶ月頃から◎。

●調理用酒・みりん

風味アップや魚のくさみとりなどに、調理用の日本酒やワイン、みりんを少量使った程度であれば、心配ありません。使用時は加熱してアルコール分を完全に飛ばしましょう。ただし、ワイン煮しや酒蒸しなど、大量にお酒を使った料理は、薄味にしても赤ちゃんには向きません。みりんは生後9ヶ月ごろから少量を、調理用の日本酒やワインは、生後7ヶ月ごろから少量を様子を見ながら。みりんは塩分も含むので、少量を守りましょう。

●みそ

風味を生かす程度に、ごく少量なら使っても◎。みそ汁も生後9ヶ月頃から、大人のものを4倍に薄めればOKです。
だし入りみそも、普通のみそと同様の月齢から与えることができます。だし入りみそは、昆布やかつお節、いりこなどのうまみ成分、うまみ調味料などが入っています。内容はメーカーによって様々なので、表示を確かめて良質なもの選びましょう。

●オリーブ油・しそ油

バターなどの乳脂肪に慣れたらOK。オリーブ油は加熱に強く、離乳食にオススメ。しそ油は加熱せず、生で使います。必ず期限内に使い切りましょう。
一方、サラダ油やごま油は、赤ちゃんには使わないのが無難。オリーブ油など圧搾法で精製したものを選びましょう。

●バター

消化・吸収のよい乳脂肪。はじめての油脂として生後6ヶ月からOK。ただし、ごく少量にしましょう。意外に塩分が多いので、無塩がオススメです。
マーガリンは、植物性油脂を安定させるための加工の過程で、問題のトランス脂肪酸を多く含みます。離乳食には使わないようにしましょう。

●トマトケチャップ・トマトピューレ

トマトケチャップは塩分が含まれているので、離乳食ではトマトピューレの方がおすすめ。トマトケチャップを使う場合はごく少量に。3g(小さじ1/2)を限度に、生後7月以降から◎。トマトピューレは、無添加なら野菜と同じ感覚で生後5~6ヶ月からOKです。ただ、痛みやすいので早めに使い切りましょう。

●マヨネーズ

生卵を含むため、1才までは必ず加熱を。全卵のマヨネーズは生後8ヶ月頃から与えることができますが、ほとんどが油脂で味が濃く、使う場合もごく少量にしましょう。

●だしパック(無添加)

生後5~6ヶ月頃から◎。手軽に使えて便利ですが、材料は、メーカーや商品によってさまざま。添加物の入っていない良質なものを選びましょう。

●無添加コンソメ

生後9ヶ月頃から様子を見ながら少量ずつ与えることはできますが、なるべく離乳食に使うのはひかえましょう。大人の料理に使ったら、取り分けして与えるくらいに。その場合も、必ず薄めましょう。

●めんつゆ

生後7ヶ月頃から様子を見つつ、極めて少量を。しかし、添加物が心配なので使う場合は良質なものを選び、さらに大人の2~4倍に薄めましょう。また、無添加のものはカビないように注意を。

●メープルシロップ

北米産のさとうかえでの樹液を煮詰めたもので、風味のよさが特徴。砂糖と同様、生後6ヶ月以降から与えてOKですが、糖分のとりすぎに注意をしましょう。ボツリヌス菌が心配なはちみつは、1歳未満は厳禁です。

離乳食の味付けのコツが知りたい!

離乳食では調味料をほとんど使わないから、「だし」と「野菜スープ」はうまみの強い味方!不器用ママでも簡単に作れるので是非チャレンジしてみて!赤ちゃん好みの食材や市販のベビーフードで味付けしても◎。

うまみを補う、和風出汁と野菜スープをマスターする

●和風だし

かつお節に湯を注ぐ「即席かつおだし」が楽に作れてオススメ。耐熱容器にかつお節1パック(5g)を入れ、湯1カップを注いで5~10分おき、あとは茶こしでこせば完成。また、だしパックを使ってもかまいませんが、無塩・無添加のものを選ぶのがポイント!作っただしは、製氷皿で小さいキューブ状に冷凍すると、煮込みうどんやおじやにパッと加えることができるので便利です。

●野菜スープ

電子レンジでチンするだけで、スープも具もおいしく食べられます。にんじんは薄い輪切りにし、玉ねぎは1cm角、かぼちゃは皮をむいて2cm角に切り、ブロッコリーは小房に分けます。耐熱容器に水2カップ(分量外)とともに入れ、ラップをかけて電子レンジ(500w)で8~10分加熱。ラップをしたまま15分蒸らしたら、味付けにも万能な野菜スープのできあがりです!具はフリーザーバッグに入れてつぶし、スープは製氷皿に入れて冷凍をしておくと便利です。

調味料なし・赤ちゃん好みの食材で味付けをする

●きな粉

生後5~6ヶ月以降から与えることのできる食材。大豆をいって粉末状にしたもので、消化吸収にすぐれます。甘みを足したい時に◎。ただし、そのまま食べると気管に吸い込む恐れがあるので、必ずおかゆや野菜などに混ぜ、しめらせてから与えます。

●トマトジュース

無塩のトマトジュースやは、1歳以降から離乳食に使えます。ジュースは1本分を製氷皿で少量ずつ冷凍して、使う分だけ取り出すと便利。

●チーズ

たんぱく質が多く、脂質と塩分が少ないカテージチーズは、生後7ヶ月頃から使える、離乳食にオススメの食材。なめらかな裏ごしタイプが使いやすく、ほのかな酸味とコクで、手軽にうまみがアップします!ただし、長期保存ができないので、使うときは大人の料理にも取り入れて早く使い切りましょう。
プロセスチーズは脂肪分や塩分が多いので取り過ぎに注意。生後9ヶ月以降から食べられますが、おかゆやスープ、シチューの味付けがわりに少量加える程度にしましょう。

●クリームコーン

たいていは薄皮などが入っているため、はじめは裏ごしを。その後も薄皮やブツブツが気になる場合は裏ごしするとなめらかでのどごしがよくなります。牛乳でとけば即コーンスープに。パンがゆや米がゆに加えてもおいしく、ヨーグルトにまぜても。風味がよいので調味料がわりに重宝します。生後7ヶ月頃から様子を見ながら少量ずつ与えましょう。

●牛乳(調理用)

裏ごし野菜を牛乳でのばしたポタージュやミルク煮などの牛乳メニューは、生後7ヶ月頃から◎。飲料用としてなら、1歳以降にしましょう。

●豆乳(調理用)

無糖で大豆だけをを使った無調整タイプなら生後5~6ヶ月からOK。まろやかなコクがあり、生後5~6ヶ月では牛乳のかわりとして、スープや煮物などの調理に利用を。調整豆乳もありますが、砂糖や油脂を含むので、赤ちゃんには不向きです。

●青のり

大きな味の変化はつきにくいですが、特有の香りがあり、ミネラルが豊富。彩りもきれいなので、おかゆやスープなど、いつもの離乳食にトッピングするだけで見栄えもアップ。与える前には、指先で細かく砕いたり、湿らせてからあげるのが◎。トロトロにすれば生後6ヶ月頃からOKです。

●バナナ

バナナはすりつぶすとドロリとした強い粘りがでます。甘みがあるので、苦手な青菜や葉野菜などとあえると、食べやすくなります。生後5~6ヶ月頃から。

●ヨーグルト

なめらかな舌ざわりとやわらかな酸味が特徴のプレーンヨーグルトは、生後7ヶ月以降からOK。肉や魚のパサつきもカバーしてくれます。

市販のベビーフードで味付けをする

●ホワイトソース

ミルク風味で赤ちゃん好みのベビーフード「ホワイトソース」は、とろみ具合も絶妙。魚や野菜とまぜて、「クリームあえ」「グラタン風」が簡単につくれます。

離乳食の味付けの注意点は?

調味料は原則として無添加で良質なものを選び、薄めてごく少量を使いましょう。もちろん、わさびやからし、カレールー等の刺激がある調味料はNGです。カレールーは固形にするために植物性油脂を加工しています。
なかでも注意しなければならない調味料は、はちみつと黒砂糖。これらは、ボツリヌス菌による食中毒の危険性があるので、1才未満の子には与えないようにしましょう。
また、食物アレルギーの可能性がある赤ちゃんは、調味料の原材料も要確認。マヨネーズは卵。みそ、しょうゆ、きなこ等は大豆でできています。調味料の原材料チェックはつい忘れがちなので、気をつけて!

出典 :いつからOK? 離乳食 食べていいもの悪いもの※情報は掲載時のものです

出典 :はじめてママ&パパの離乳食※情報は掲載時のものです

出典 :野菜嫌いがなくなる! 超カンタン! 離乳食※情報は掲載時のものです

監修
上田玲子先生
帝京科学大学教育人間学部教授 栄養学博士
栄養学博士・管理栄養士。小児栄養学の第一人者として活躍するかたわら、トランスコウプ総合研究所取締役として栄養コーチングの手法を開発。日本栄養改善学会評議員や日本小児栄養研究会運営委員なども務める。『はじめてママ&パパの離乳食』『離乳食大全科』(主婦の友社)など監修書多数。

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