わが子を「育てにくい」と感じたら・・・。児童精神科医・佐々木正美先生からのメッセージ

 専門家監修
公開日:2018/07/06
更新日:2018/07/09
わが子を「育てにくい」と感じたら・・・。児童精神科医・佐々木正美先生からのメッセージ
監修
佐々木正美
児童精神科医

NHK『おはよう日本』で放送された「子育てに悩む親たちへ 佐々木正美さんからのメッセージ」では、児童精神科医・佐々木正美先生のことばに救われたというお母さんが登場。子どもへの向き合い方を変えるきっかけとなったことばとエピソードが紹介され、深い反響を呼んでいます。そのメッセージは、とある一冊に記されていました。

”小さいころに手をかけさせてくれる子が本当はとてもいい子なんです。”

”手のかからない子がいい子だなんで

そんなのは大きなまちがいですよ。

人生のどこかで、

親は子どもにたっぷり手をかける必要があるんです。

小さいころに手をかけさせてくれる子が

本当はとてもいい子なんです。”

〜『「育てにくい子」と感じたときに読む本』まえがきより

全国からの相談にこたえる形で編まれたこの本。児童精神科医のアドバイスを受けようと、編集部にはじつに多くの悩みが寄せられました。

「幼稚園が怖くて行けなくなってしまった」「毎日繰り返される兄弟げんかがイヤ!」「うちの子は指しゃぶいりがひどいのです」……。

一つ一つの悩みにていねいにこたえる佐々木先生は、プライベートでは3人の男の子のお父さん。時折、ご自身の育児エピソードを交えながら回答しますが、まわりを取り囲む編集スタッフもまた、子育て奮闘中のママでした。相談者の悩みに”あるある”と共感の声をあげながら、時間をかけてていねいに一冊は編まれていったのです。

ママ編集者たちのリアルコメントつき!佐々木正美先生の名言3選 

 3人のママ編集者たちは、佐々木先生のどんなにメッセージに励まされていたのでしょうか。長年の取材ノートをもとに、彼女たちの子育てを振り返ってもらいました。

「苦もなく子育てをしているように見える人は子どもの話をよく聞いているものです」

 長男は、小さなころから、感受性が強くて、よく泣き、癇癪を起こし、やや手がかかる子だと思っていました。佐々木先生にお会いできたのは、長男が小学校高学年のころでしたが先生のお話を聞いて、わたしは息子の話をよく聞いていたかしら? とはっとしました。 さらに、佐々木先生は「今日のごはんは何がいい?」「おやつは何がいい?」と聞いてあげてください。ぜいたくさせろというのではないし、親に希望をかなえてもらうことが大事なのです。と。その日からなるべく、子どもたちに聞くようにしました。たったそれだけのことですが、そこから、とても子どもたちが落ち着いてきたように思います。
 また、「子どもをよく見て、親にしかできない、その子にしかないかわいらしさをみつけてください」という言葉も大好きです。これらの言葉は、子育てはもちろんですがそのほかの人間関係の基本にもあてはまる言葉、私の宝物です。 S.K(現在18才・16才の2児の母)

「いっしょにいる時間が短くても、その時間に心が満たされていれば子どもは明日もがんばれるものです」

 息子がイヤイヤまっさかりの2才のころ、私と似たような状況のワーキングママさんの相談へのアドバイスがこのことばでした。当時は、着替えも食事も入浴も、ひとりでは何もできなかった息子。なのに自己主張だけは一人前。帰宅から寝かしつけまでは時間との戦いで、「早く、早く」「ダメ、ダメ」を連発する私に、息子は「じぶんでー!」「やだー!」と応戦したものでした。
 佐々木先生の「ワガママを言うのはママが大好きだから」「明日の朝になればまたママと離れなくてはいけないから、ワガママを言って寝る時間をあとまわしにしたいのでしょう」という言葉に、ハッとしました。小1の現在まで、先生のアドバイスから、その時々の悩みに有効なエッセンスをいただいています。Y.M.(現在7才の1児の母) 

 

「手のかかる子には、思う存分手をかけてください。」

 ひとことで言うなら、「……マジで?」。それが佐々木先生の最初の取材の印象でした。「甘やかさない」「ちゃんとしつけよう」と思っていた私の育児とは、真逆でしたから。
 当時小1の長男は、めちゃめちゃ手のかかる忘れ物大魔王。落ち着きがなく、常にボンヤリ星と交信しているナゾの少年。私は当然イライラガミガミ。「下に乳飲み子もいるんだから、小学生はしっかりして!」と心から願っていました。が、佐々木先生は 「年齢にかかわらず、手のかかる子にいちばんに手をかけるんですよ。手をかけたぶん、早く自立します」と簡単におっしゃる。先生、それ、めちゃめちゃ大変なんですけど~。と、イバラの道を歩むこと十数年。先生のお言葉を確実に実践……はムリだったけれど、いつしか息子は憧れの大学に無事進学し、一人暮らしをし、目下就職活動中。ゆっくりとですが確かに自立しています。M.J(現在21才・19才・15才の3児の母) 

佐々木先生のことばがほんとうに効いた! という、ママ編集者の証言はいかがでしたか。

『「育てにくい子」と感じたときに読む本』は、本棚に置いておくだけでなぜだか安心できる、おだやかなやさしさに満ちた、ママ、パパのためのバイブル。子育てにとまどったとき、ちょっとつまずいたときに、手に取ってみてください。

出典 :「育てにくい子」と感じたときに読む本※情報は掲載時のものです

監修
佐々木正美
児童精神科医
1935年群馬県前橋市生まれ。児童精神科医。『子どもへのまなざし』(福音館書店)、『「育てにくい子」と感じたときに読む本』『ママの心がふわりと軽くなる子育てサプリ』『佐々木正美先生の子育てお悩み相談室』(以上主婦の友社)など、著書多数。2017年6月28日永眠。

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