急に寝なくなる・寝グズリする…「赤ちゃん睡眠あるある」の原因は……!?【生後4・8・11・18ヶ月、2歳の場合の原因&対処法】

 専門家監修
公開日:2018/06/25
更新日:2019/10/01
急に寝なくなる・寝グズリする…「赤ちゃん睡眠あるある」の原因は……!?【生後4・8・11・18ヶ月、2歳の場合の原因&対処法】
監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント

~赤ちゃんの寝ない泣き止まないを解決!~【連載第11回子どもの睡眠コンサルタント愛波文】

愛波 文先生は、アメリカのIMPI公認、日本人初の子どもの睡眠コンサルタントとして活動中。科学的根拠に基づいた睡眠のためのメソッドは、赤ちゃんの睡眠まわりの悩みをもつママが実行すると、今まで困っていた問題がすっきり改善すると評判です。今回は多くのママたちを悩ませる、いままでよく寝ていたのにある日突然寝なくなる・寝ぐずり・夜泣きが起こることについて。日本ではあまり知られていませんが、これば「睡眠退行」によって起きるものだそう! 具体的にどのような対策をすると、赤ちゃんぐっすり眠ってくれるのか月齢ごとにみていきましょう。

睡眠退行(Sleep Regression)って知ってる?

睡眠退行とは今までよく寝ていた子が、いきなり夜中何度も起きたり、昼寝が短くなったり、寝つきが悪くなったりすることです。1週間で終わる子もいれば1ヶ月続く場合もあります。成長のあかしなので悪いことではないのですが、多くの親はいきなりどうしたんだろう?と悩みます。

睡眠退行は生まれてから最初の2年間で生後4ヶ月・8ヶ月(9ヶ月/10ヶ月の場合もある)・11ヶ月(12ヶ月)・18ヶ月・2歳と頻繁に現れます。子ども一人一人が違うので全ての子が全ての睡眠退行を経験するわけではありません。今回は各睡眠退行の原因と対策をみなさんにお伝えしたいと思います。

生後4ケ月の「急に寝なくなった!」は睡眠環境がカギ

生後4ヶ月の睡眠退行の原因

数々の睡眠退行の中で多くの赤ちゃんが経験するのが生後4ヶ月の睡眠退行。生後3ヶ月ぐらいまではよく眠っていたのに、4,5ヶ月ぐらいで日中もあまり寝ず、夜の寝つきが悪くなり、夜泣きも始まってしまったということは「赤ちゃん睡眠あるある」です。実は私の息子たち二人とも生後4ヶ月の睡眠退行は経験し、次男の時には、私があまりにも疲れていて夜中、添い寝と添い乳を始めました。

生後4ヶ月頃になると赤ちゃんの成長とともに、五感が一気に敏感になり、今まで以上にもっと見えるようになったり聞こえるようになります。そして睡眠サイクルが徐々に確率されてきます。0~3ヶ月ぐらいまでの睡眠はアクティブ睡眠(レム睡眠)といって、常に浅い眠りの状態なため、頻繁に起きたり寝たりを繰り返しています。生後4ヶ月頃になると大人の睡眠サイクルに似てきて、寝入り後、徐々に深い睡眠(ノンレム睡眠)に移行していきます。赤ちゃんの1回の睡眠サイクルが50-60分ほどで、その中で浅い睡眠から深い睡眠に入りまた浅い睡眠に移行していきます。4ヶ月の赤ちゃん は30分以内で深い睡眠に入りますが、45-50分ほどでまた浅い睡眠になりそこで、寝たときと同じ環境や状況でないと、起きて不安になり泣いてしまうことがあります。

生後4ヶ月の睡眠退行の対策

まず最初に睡眠環境を整えてあげるのが大切です。部屋を暗くして、ぐっすりノイズを付け、室温を親が肌寒く感じる20-22℃ぐらいに設定してみましょう。更に、活動時間(起きていられる時間)をよく観察し、疲れすぎないように心がけましょう。赤ちゃんは起きている時間が長すぎると疲れ過ぎてしまい寝つきが悪くなったり、寝てもすぐ起きてしまったり、夜泣きが始まることがあります。浅い睡眠になり、少し目をあけて起きたときに寝ついた時と同じ状況であればそのまま次の睡眠サイクルに入ってくれる確率があがります。 ただ、寝入りしたときと違った環境(授乳しながら完全に寝落ちした後に寝床に置いているなど)だと「寝た時と違う!なんで?!」と不安になり泣いて起きてしまいます。なので、寝かしつけから起きるまで同じ環境を保ってあげることがとても大切です。

生後8ケ月の「急に寝なくなった!」はスケジュールの見直しを

生後8ヶ月の睡眠退行の原因

生後8ヶ月(9または10ヶ月の場合もあります)の睡眠退行のほとんどが脳の発達により起こります。この時期の赤ちゃんはハイハイをしたり、座ったり、立ち上がったり、たまに歩き始める子もいます。更に、言語の吸収が急速に進み、知ってる人やモノをそうでないものと区別ができるようになってきます。

8,9,10ヶ月の赤ちゃんはつかまり立ちなど新しく習得した動作を夜中いきなり練習したり、脳が活発に動きすぎてなかなか休んでくれない状況が続くことがあります。そして、8,9ヶ月ぐらいで夕寝がなくなり日中の睡眠が3回から2回に移行していくため、日中のスケジュールがガタつくことがあります。日中の睡眠に変化がある時期は疲れすぎてしまう可能性が高くなり、その結果いつも以上にぐずることがあります。

生後8ヶ月の睡眠退行の対策

生後5ヵ月、6ヶ月、7ヶ月で睡眠に対して悩んでいたことが8,9,10か月になっても続いている場合は、睡眠退行のせいではなく、睡眠時の添い乳の癖や抱っこ癖がある可能性が考えられます。添い乳の癖や抱っこ癖がある場合、徐々にやめていくことをおすすめします。

また、日中の睡眠が十分にとれていない日は夜少し早めに寝かせたり、夜頻繁に起きてしまった翌日は日中十分な睡眠がとれるように環境を整えたり、スケジュールを調整しましょう。睡眠不足が続くとママもイライラ、子どもも癇癪を起こしたり機嫌が悪くなってしまいますので、上手にスケジュールを調整したり子どもの眠い合図を観察しましょう。

生後11~12ヶ月の「急に寝なくなった!」は昼寝の回数を確認!

生後11~12ヶ月の睡眠退行の原因

この時期の睡眠退行は他の睡眠退行に比べると影響が少ないと言われています。この時期の赤ちゃんは朝寝・昼寝と日中2回寝るのが理想ですが、生後11ヶ月頃になるといきなり昼寝をしなくなったり、朝寝・昼寝各45分ずつしか寝なくなったりすることがあります。多くの親はこのいきなりの変化を1回の昼寝に移行するタイミングだと勘違いして無理やりスケジュールを変更してしまうことがあります。その結果、赤ちゃんは疲れすぎてしまい寝つきが悪くなったり、夜泣きがひどくなったり、癇癪を頻繁に起こすようになってしまいます。

日本の育児書のなかには「1歳は1回の昼寝でよい」という記載があるため、多くの親は1歳を機に昼寝を一回に移行するのでしょう。
1歳の誕生日を迎え、1回の昼寝に移行しても全く問題がない子ももちろんいます。そういった場合は、そのまま続けてください。しかし、私の経験上生後11ヶ月、12ヶ月頃に1回に移行してみた結果、うまくいかず2回に戻したとたん夜泣きがなくなったというケースが多くあります。1回の昼寝に移行する最適な時期は1歳3ヶ月~1歳半の間と言われています。私の長男は1歳5ヶ月、次男は1歳4ヶ月で1回の昼寝に移行しました。

なぜ2回の睡眠があったほうがよいのはに関してはこちらの記事をご参照ください。

生後11~12ヶ月の睡眠退行の対策

朝起床してから2時間半ぐらいで朝寝をさせ、朝寝が1時間半以上にならないようにしましょう。朝寝から起きて3時間半ぐらい活動したらお昼寝をさせましょう。昼寝から起きて就寝までの活動時間が3.5時間から4時間になります。

7時に起きた場合のスケジュールの一例:

7:00 起床
9:15 寝かしつけ開始
9:30-10:30 朝寝
10:30-13:15 活動
13:15 寝かしつけ開始
13:30-15:00 昼寝
15:00-18:00活動
18:00 ねんねルーティン開始
(例:お風呂→お着替え→歯磨き、絵本→ぐっすりノイズ→大好きだよのハグ→消灯)
19:00 就寝
(注意:こちらは一例であり、必ずしもこのスケジュールに合わせる必要はありません)

生後18ヶ月の「急に寝なくなった!」はイヤイヤ期の入口…!?

生後18ヶ月の睡眠退行の原因

生後18ヶ月の睡眠退行は子どもの自立心に関係してきます。18ヶ月はもう赤ちゃんではなく自分の意志をきちんと持った幼児です。嫌な事はイヤだ!と主張し、自分の思う通りにならないと癇癪を起こします。

18ヶ月頃に4つの犬歯が生えてきたり、奥歯が生えてくる子もいます。歯茎の痛みが睡眠へ影響することがあります。また、分離不安(ママ・パパなどの赤ちゃんが愛着や信頼を持っている大人が、自分から離れ去ってしまうことに赤ちゃんが不安を感じること)は生後7-8ヶ月頃から始まり、 10-18ヶ月ぐらいがピークになります。18ヶ月でもまだ続いているため、ママ(保育者)がいないと昼寝をしなかったり、夜中起きてママ(保育者)がいなかったら不安になり泣くこともあります。そして、自立心が芽生える時期でもあるため、様々なことを自分でやりたがります。例えば、自分で靴を履こうとするけどうまく履けなくてイライラしたり、ママが手伝おうとするとそれも嫌がったりすることがあります。

18ヶ月の睡眠退行では身振り素振りで自分の意志を伝え、反抗をしてきます。寝たくない!と昼寝で癇癪をおこしたり、夜中にママ(保育者)と一緒じゃないと寝ない!と反抗してきます。そし て、十分な睡眠がとれていない分、日中の機嫌も悪くなる可能性があります。

生後18ヶ月の睡眠退行の対策

生後18ヶ月の子が昼寝を拒否していると昼寝自体をなくしてしまう親がいます。一般的に子どもは3歳から4歳の間まで昼寝が必要と言われていますので、18ヶ月の時点で昼寝をなくしてしまうのは避けましょう。

18ヶ月の睡眠退行の時期は昼寝ができたら「できたよシール表」に好きなシールを貼って、数日間続けられたらご褒美(絵本の読み聞かせのときの冊数をいつもよりも多くしてあげる、など)をあげてもよいでしょう。また、毎日一貫性を持って同じねんねルーティンを行いましょう。好きなブランケットやぬいぐるみを与えることで夜中起きても安心して寝てくれる子もいます。

昼寝をしなかった場合、疲れすぎてしまわないようにゆっくりする時間を作り、夜の就寝時刻をはやめましょう。

2歳の「急に寝なくなった!」は脳の成長の証でもあるけれど…

2歳の睡眠退行の原因

2歳では活動時間も長くなり1日1回の昼寝に移行しているかと思います。多くの親は体力もついてきて、活動時間が長くなったから遅めに寝かしても大丈夫と思ってしまうことがありますが、これは間違え。就寝時刻は7時~8時の間が理想です。2歳になると、昼寝をしたくない!と抵抗してきたり、就寝時に「あと1冊だけ本読んで!」「水が欲しい!」と多くの要望を伝えてくることがあります。脳の成長で急に暗いのが怖い、おばけが怖いと言ってくる子もいます。

2歳の睡眠退行の対策

この年齢では一貫性を持って対応をすることが大切になってきます。昼寝をしないからさせなくていいと思わず、昼寝をしない場合は昼過ぎに絵本読みや暗い部屋で一緒にごろんごろんしてゆっくりタイムを作ってあげましょう。親と子どもとの境界線をきちんと作ることも大切です。就寝前の絵本は3冊と決めたら、3冊だけにする。水は自分で飲めるように寝床の隣にストロー付きマグを置いておく、時計を使って「長い針がここにきたらもうねんねの時間だよ」とルールと決めてあげるのもよいでしょう。暗いのが怖いと言ってくる子に関しては何が怖いのかを理解してあげましょう。そして、おやすみライト(床に設置するナイトライト)を使用するのもよいでしょう。暗くても大丈夫だよという絵本を読んであげるのもお勧めです。

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写真:愛波 文先生と息子さんたち

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近著 :ママと赤ちゃんのぐっすり本※情報は掲載時のものです

監修
愛波 文さん
子どもの睡眠コンサルタント
「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)著者。 子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IPHI日本代表。Sleeping Smart®代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IPHI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談を行い、日本人向けに睡眠を専門とするSleeping Smart®子育てサロンを運営。IPHIと提携し、オンラインで妊婦と乳幼児の睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。
 

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