2歳児のしつけと叱り方のポイント・コツ・注意点が知りたい

 専門家監修 公開日:2018/07/02
2歳児のしつけと叱り方のポイント・コツ・注意点が知りたい
監修
成田奈緒子先生
小児科医・発達脳科学者

2歳近くになると、そろそろ気になる「しつけ」のこと。2歳は言葉や「自分で!」とやりたがることが増え、いろいろなことをどんどん吸収していく時期。同時に、自己主張が激しくなり、イヤイヤ期を迎える子も。しつけの中で叱る場面も出てきて、どう接すればいいか悩むママやパパも多いと思います。そこで、今回は2歳児のしつけのポイント、コツなどをご紹介します。

2歳児の子どもの特徴を教えて

五頭身体型になり、運動能力もアップ

自分でどんどん歩く2歳児は、見た目のうえでも赤ちゃん卒業です。乳歯は20本全部生えそろいましたが、まだ大人と同じ食事はできません。胃のサイズは大人の6分の1程度。一度にたくさん食べられないので、3食のほかにも間食を1~2回入れて、食事を補うようにしましょう。消化機能も未熟で、大人と同じ味つけではなく、薄味を心がけた幼児食を食べさせましょう。子どもが欲しがるものばかり食べさせていないで、肉も魚も野菜も果物もバランスよく食べさせましょう。やわらかいものばかりではかむ力が育たないので、かんで食べる歯ごたえのあるものを献立に取り入れることがおすすめです。
2歳の時期は、おむつはずしにも最適です。膀胱の機能は整い始め、「おしっこが出る」という言葉も理解でき、自分でトイレに行くこともできます。タイミングを見はからってトイレトレーニングを始めましょう。トイレトレーニングは継続的に子どもをトイレに誘うことが大事。大人の根気強さが成功のポイントになるので、親子でがんばりましょう。

運動能力は高まってくるが、コントロールできない

歩く・走るという動作もマスターし、公園に行けば、すべり台でも、ブランコでも、砂場でもほとんどの遊具で自由に遊べるようになります。手指も発達し、積み木を高く積んだり、スプーンで器用に食べたり、洋服の着替えもママに手伝ってもらいながら徐々にできるようになります。
しかし、運動能力の向上は「目が離せない」ということとイコールでもあります。アクセルはきくけれどブレーキの弱い車のようなもので、パーッと走り出したり、四六時中ちょろちょろ動いたり、ママはへとへとかも。でも、アクセル強く踏まれるからこそ、ブレーキをしっかり踏む力が育つのです。危険なことはくり返し説明してやめさせながら、この時期を乗り越えて。

自立と甘えの両方の顔を持ちます

「第一次反抗期」、いわゆる「イヤイヤ期」真っ最中。かんしゃくや自己主張にウンザリすることも多いでしょう。「自分で」やりたい気持ちが強いからチャレンジしてみるものの、思う通りにはできなくて、さんざんダダをこねます。ママが「じゃあ自分でどうぞ」とまかせると、今度は「ママやって」と甘えてきます。2歳のころは自立と甘えを振り子のように行き来しながら、自分なりの方法を探している時期なのかもしれません。

知的な発達も進み、言葉の理解とともに物事の本質を理解する力も芽生えます。たとえば物は、「大きい・小さい」「軽い・重い」などの基準で分類できることを体験的に知るのもこの時期。ママは食事のときなどに「大きいイチゴだね」など言葉を添えて理解の応援を。

両足でジャンプする、片足で立つ、鉄棒にぶら下がるなどの動作ができるようになります。リズムに合わせて踊るのも上手です。

2歳児はとにかく表情が豊か。うれしいときには大笑い、くやしいときには全身で怒ります。ジェットコースターのような感情が生まれるのも、脳が発達してきた証です。

視力は0.5くらいになり、遠くと近くの見分けがつくようになります。階段を下りるときも目で距離をはかってから足を踏み出すなど、高度な動きを見せるようになります。

2歳児にしつけって必要なの?

私たちの社会には、有形無形のさまざまなルールがあります。多くの人たちが快適に、平和に、安心して暮らしていくための、法律や規則やマナーや配慮です。それらを親から子に伝えていくことを「しつけ」と呼びます。
2歳児へのしつけの基本は、子どもに「生活習慣の自立」「人と上手にかかわれる」「社会のルールを教える」こと。この3つが定着すれば、子どもは社会に出たときに「生きやすい」と感じるはずです。

2歳児をしつけるときのコツやポイントは?

しつけは、親から一方的な命令や押しつけではいけません。洋裁で使う「しつけ糸」はいつか抜くために、ゆるく縫うもの。しつけも同じで、子どもが自分で判断し、行動できるようになるための準備に過ぎないのです。

1 生活習慣の自立

私たちは朝起きて夜眠るまでの間に、さまざまなことをしています。顔を洗い、食事をし、歯をみがき、着替え、室内を整え、食事の準備をし、洗濯をし……。数え上げるときりがありません。これを一つ一つ学んでいくのが幼児期です。なかでも、「起床・就寝」「食事」「着がえ」「排泄」といった身辺自立にかかわるしつけは、3歳くらいまでにひととおり教えていくことが大切です。

2 人とじょうずにかかわれる

人はだれしも、ひとりでは生きていけません。支え合い、理解し合い、豊かな時間を過ごせたとき、私たちは「幸せ」を感じるからです。人間関係の最初のステップは、親子のかかわりです。赤ちゃん時代からこの関係を大切に育てながら、少しずつ子どもにかかわる人間関係を広げ、サポートしましょう。相手の気持ちをわかろうとしつつ、ときには主張し、ときには引き下がり、折り合いをつけながら関係を築くことの大切さを伝えていくことも「しつけ」の一つです。

3 社会のルールを守れる

社会にはさまざまなルールがあります。「人を殺してはいけない」などの法律に定められたものから、「あいさつをしよう」「順番を守ろう」をいった公共のマナーまで。大人にはあたりまえに思えても、幼い子供にはなかなか理解できないものもあります。年齢に合わせて1つずつ数えていき、最終的にどんな場面でも適切な判断ができるようになるのは思春期以降です。

2歳児のしつけで叱る、叩くのは大丈夫?

「しつけのためには、叱らなくてはいけない」と思い込んでいる人は案外多いと感じます。でも、叱ることがしつけではありません。叱ってでもしつけたいことはあると思いますが、「こんなときに叱る」という指針のようなものは必要です。
そのひとつが「命にかかわる危険なことをしたとき」です。もし、我が子がパーッと道路に飛び出したとしたら、全身で止めてどなりつけてもいいと思います。「危ない! 死んじゃうんだよ!」と。でも、ショッピングモールの通路で走り出したら? しかるよりダッシュで追いかけて、「何が見たかったの? そうなんだ。でも、手をつないで歩いて見に行こうね」と話しましょう。ここで「危ない!」と叫んでしまうと、道路に飛び出してしまう危険との区別がつかなくなってしまうのです。そして、むやみやたらに叱ってしまうと、どうして叱られているのかが子どもに伝わりにくくなります。
子どもをどなりつけて叱っていると、子どもはその口調に慣れていきます。もっともっと大きな声を出さないと従わなくなり、今度は叩く、次は蹴ると、虐待ゾーンに入ってしまう可能性もあります。叱るという行為は、即効性があるだけに注意が必要なのです。

2歳児をしつけるときの注意点は?

2歳児は、なんでも「自分で!」やりたがるのに、実力が伴わないので、腹が立ってかんしゃくを起こしたりします。でも、ここがしつけの第一歩! やりたい気持ちを応援していきましょう。
まずは、環境を整えます。例えば、着替えや身支度を自分でしたがるとき。靴のかかとにはループをつけて引っ張りやすくし、左右がわかる目印をつけます。手洗いを自分でしたがるときは、洗面所には踏み台を置き、タオルやハンドソープは子どもの手が届く位置に移動します。このとき大事なのは、手助けは目立たないようにすること。着替えのときには後ろに回り、そっとズボンを引き上げましょう。そうやって小さな「できた」が積み重なると、自分への信頼感が育ちます。

子どもは言葉で学ぶよりも、見て覚えることのほうが圧倒的に多いものです。子どもにしてほしいこと、覚えてほしいことは、ママやパパがお手本となってやっている姿を何度でも見せるのがいちばんです。
最初はなかなか思う通りにはできないので、かんしゃくを起こすこともあります。したらそんなときは抱っこして落ち着かせながら、「〇〇したかったんだよね。くやしかったよね」と気持ちに寄り添ってあげたいものです。そして、「大丈夫! できるようになるよ」と応援してあげてください。

知的な発達が目覚ましいこの時期は、走る電車、大きなバス、空を飛ぶ鳥などに目が釘付けになることも。時間がないときなど、「早くしなさい」と急かしたり、「いい加減にしなさい」と怒りたくなることもあるかもしれません。でも、子どもの気がすむまでつきあってあげる時間が、知的興味を育てます。

先輩ママたちが2歳児のしつけをどうしていたのか知りたい!

●イヤイヤばかりでイライラしたけれど、そんなときは少し距離を置いて冷静になるようにしました。
●危ないことをしないように、何度も言い聞かせました。
●気に入らないとすぐに手が出てしまう子だったので、手が出そうになったらすぐに手をつかんでやめさせました。
●自分でやらせてあげる事と手伝いの境界に悩みましたが、やりたいことはできるだけやらせてみました。
●「ダメ!」と言っているのに、危ないことを繰り返すときは、違うことに気が向くように促しました。
●手を繋ぎたがらず、走ってどこかに行ってしまったり、好きなところにしか行きたくないと駄々をこねました。そんなときは、「おやつを食べよう」など声をかけて気を引いたり、それでもダメなら「まだ遊びたかったね」などと肯定しながら、捕まえて担いで移動しました。
●嫌なときに物を投げるようになったので、投げる前に取り上げたり、ダメということを言い聞かせました。
●お友だちを叩くようになってしまった。できるだけ叩く前に、叩いてはいけないことを教えて、叩いてしまったときはどうやって謝るかを繰り返し教えていきました。

出典 :はじめてママ&パパのしつけと育脳※情報は掲載時のものです

監修
成田奈緒子先生
小児科医・発達脳科学者
文教大学教育学部特別支援教育専修教授。文部科学省「リズム遊びで早起き元気脳」実行委員長。子育てを応援する専門家による「子育て科学アクシス」を主宰。1987年神戸大学医学部卒業。米国セントルイス大学医学部留学を経て、獨協医科大学越谷病院小児科助手、筑波大学基礎医学系講師を経て、現在に至る。小児科医として豊富な臨床経験を持つ。1児の母。

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