妊娠後期や臨月におこる便秘の原因と解消法

 専門家監修
公開日:2018/05/29
更新日:2018/11/02
妊娠後期や臨月におこる便秘の原因と解消法
監修
天神尚子先生
三鷹レディースクリニック 院長

妊娠すると多くの妊婦さんが悩まされるのが便秘です。妊娠初期からの便秘もつらいですが、臨月になっても便秘が続く、または臨月になってから便秘になってしまったという妊婦さんも多いよう。その原因と、妊娠後期からできる便秘対策と解消法について、わかりやすく紹介します!

妊娠後期の便秘の原因は?

妊娠すると、妊娠を継続するために必要なプロゲステロンというホルモンが大量に分泌されます。このホルモンには、筋肉の収縮を抑える作用があるため、腸の動きを緩慢にさせてしまい、便秘になりやすいのです。妊娠初期の段階から便秘になるのは、主にこのホルモンが原因になっています。

それに加えて妊娠後期になると、大きくなった子宮が腸を圧迫するため、便の排出を妨げてしまいます。

また、妊娠中も仕事を続けていた妊婦さんの場合、妊娠後期になると多くは産休に入ります。産休に入ると、運動不足になる、早寝早起きなど規則正しい生活リズムが乱れがちになるなどの理由で便秘になる人もいます。

【産婦人科医監修】妊婦の便秘解消方法!原因や対策は?薬は飲んでも大丈夫?
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妊娠すると体の変化に伴って、さまざまなマイナートラブルが発生しますが、つら~い便秘もその一つ。便秘を放っておくと、おなかが張って苦しいだけでなく、トイレで強くいきむことによって痔になってしまったり、おなかが張る危険性などもあります。今回は、妊娠中の便秘について、原因や対策、解消法や注意点などをご紹介していきます。
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妊娠後期の便秘の解消法ってあるの?

妊娠後期に便秘になると、固くてコロコロした便になる、いきんでも出なくなる、お腹が張ってくる、残便感があるなどの症状が出てきます。なかには便秘かどうか自分でわからない人もいますが、2〜3日に1回でもスムーズな排便があり、お腹が苦しくないようならまず問題ないでしょう。

日常生活の中でできる解消法としては次のようなものがあります。

水分補給をして食事に気をつける

水分不足になると、便がさらに固くなってしまいます。まずは朝起きたらコップ一杯の水を飲みましょう。1日の中でも、こまめに水分をとるように意識してください。

また、食事では食物繊維が多い野菜などを多めにとりましょう。さらに味噌汁や温かいスープなど、食事からも水分をとるようにしましょう。1日3回、規則正しく食べることも大切です。

可能な範囲でストレッチなどの運動を

妊娠後期になるとますますおなかが大きくなり、体を動かすことが億劫になりがちです。体調がいいときには歩いたり、室内でストレッチをしたりするなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。

妊娠後期の便秘で注意するポイントは?

便秘を軽くみてはいけません。

ずっと排便がないまま放っておくことだけはしないでください。なぜなら、ひどい便秘になると、お腹の張りと便秘によるお腹の痛みとの区別がつかなくなるからです。

自分で判断できないときは、遠慮せずに産院で診察してもらいましょう。

妊娠後期や臨月に便秘薬は飲んでいいの?

水分をとり、食事を変え、体を動かしても出ないときは、無理して頑張らなくても大丈夫。産院で便秘薬を処方してもらいましょう。産院に行けないときは、薬局で妊娠していることを告げれば、妊婦さんでも服用できる薬を選んでくれます。

薬を飲むことに抵抗がある妊婦さんもいるようですが、便秘をそのままにしておくほうがずっとよくありません。

排便をしてスッキリし、ストレスがなくなるほうがお腹の赤ちゃんにとっても快適なはずです。下剤の刺激で早産になるなど、赤ちゃんに影響を与えることはまずありませんから、安心してくださいね。

妊娠後期の便秘体験談

ケース1:便秘とは無縁だったのに、週数が進むごとに……出ない!

妊娠前は快便で、便秘とは無縁の生活。それなのに、妊娠してしばらくすると便が出ない!それどころか週数が進み、妊娠後期になると、さらに出なくなりました。3日以上出ないとつらく、やっと出ても便が硬いんです。

妊娠後期でお腹が大きくなるにつれ、ますますお腹が苦しくなりました。できるだけ薬には頼りたくなかったのですが、後期になってからは産院の先生に相談して、妊婦でも飲める便秘薬を処方してもらいました。薬を飲んだらあっけなく出て、こんなに楽になるんだったら早く処方してもらえばよかった〜と思いました。F・Sさん/36歳(出産当時)

ケース2:便秘が原因で痔に! 恥ずかしくて誰にも言えなかった

妊娠後期になるにつれ、便がコロコロと小さく硬くなり、まるで鹿の糞みたい。硬い便を必死に踏ん張ってしたせいで、痔になってしまいました。恥ずかしくてしばらくは誰にも言えませんでしたが、お産のときに痔が悪化してしまうと聞き、先生に相談。産科で軟膏を処方してもらったら落ち着きました。でも便秘は続いたので、たくさん水分をとり、必要に応じて便秘薬を処方してもらい、なんとかお産を乗り切りました!N・Sさん/31歳(出産当時)

ケース3:1週間出ないこともザラ。排便後は体重1キロ減!

妊娠初期から便秘に悩まされ、それは出産まで続きました。1週間出ないこともザラで、食事を変えても何をしてもピクリとも便意がない状態。「もう無理!」とあきらめて便秘薬を処方してもらい、週に1回まとめて出していました。妊娠後期は大きくなったお腹と溜まった便で常にお腹が苦しく、「このお腹の中には赤ちゃんが入っているの? それともウンチなの?」と思うほど。便秘薬でまとめて排便した後、体重を測ったら、1キロ減っていたことがあり、本気で「赤ちゃんは苦しくなかったのかしら」と心配しました。Y・Hさん/33歳(出産当時)

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天神尚子先生
三鷹レディースクリニック 院長
日本医科大学付属病院、同大学産婦人科を経て、2004年に現クリニックを開院。年齢によって異なる女性のライフステージを考慮した治療を行っています。2人の子育てをした経験からくるアドバイスは頼りになると評判です。

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