搾乳は何時間ごとに必要?正しい搾乳方法と母乳の保存方法のコツ【助産師監修】

 専門家監修
公開日:2018/04/24
更新日:2019/04/10
搾乳は何時間ごとに必要?正しい搾乳方法と母乳の保存方法のコツ【助産師監修】
監修
秦 万理
助産師/助産所Cigogne院長

授乳期間中に赤ちゃんとママが離れなければならないときや、乳腺炎の予防にも役立つのが搾乳です。母乳を保存しておくことで、周りの人たちと母乳育児を分担でき、ママの負担も軽くなります。今回は、そんな搾乳の必要性や、正しい搾乳の方法を解説。母乳ママには欠かせない知識とスキルを身につけて、楽しい母乳ライフに役立てましょう。

現役ママアンケート!搾乳をしたことがありますか?

搾乳をしたことがありますか?

0~2歳の赤ちゃんを持つ現役ママにアンケートをとったところ、搾乳の経験がある人は6割以上。搾乳をするタイミングや理由としては、以下のようなコメントが代表的なものでした。

どんなときに搾乳をしていますか?

どんなときに搾乳をしていますか?

赤ちゃんが飲まない時間帯に母乳を冷凍保存

「母乳の出は、さほどよいほうではないのですが、ときどき赤ちゃんがぐっすり寝てしまって、胸がパンパンになることが。そんなときは電動搾乳器でしぼり、専用の母乳フリーザーバッグで冷凍しておきます。母乳が足りない!というときに、温めて使えるので、それほどミルクに頼らずにほぼ母乳だけで育児できています」(0歳8ヶ月女の子のママ)

母乳の分泌量を減らさないため

「出産後しばらくの間、母乳が足りないように感じていました。こまめにタンクを空っぽにすると母乳が増える、と助産師さんから指導を受けて、赤ちゃんがねんねしていて授乳時間が開いてしまったときや、授乳後にも念のため手で搾乳していました。そのおかげか、3ヶ月くらいからは赤ちゃんが満足してくれる程度に母乳が出るようになりましたよ」(0歳6ヶ月男の子のママ)

職場復帰時に胸の張りを軽減

「産後10ヶ月から職場復帰したので、卒乳の準備を事前にすすめていました。赤ちゃんは卒業できたのですが、私の母乳がまだまだ出続けていたため、胸が張ってしまって……。つらくなるとトイレで搾乳することに。大変でしたが、乳腺炎になることもなく、なんとか乗り切れました!」(1歳6ヶ月女の子のママ)

そもそも搾乳とは?

ママが自分で母乳を搾ることを「搾乳」といいます。直接母乳を与えられないとき、赤ちゃんと長時間離れなければならないとき、母乳育児を続けるためのセルフケアとして、その方法を覚えておくと便利。方法としては、手で直接搾る方法と、搾乳器を使用する方法があり、搾乳器には電動と手動の2タイプがあります。

搾乳って必要?どんなメリットがありますか?

赤ちゃんと離れていても母乳育児ができる

母乳を作り続けるためには、乳頭に刺激を与えることが大切。なんらかの理由で、赤ちゃんの退院が遅れたり、早いうちから保育園に預けて直接母乳を飲ませる機会が少ない場合は、自宅で搾乳をし、病院や保育園に届けることで母乳育児を続けることができます。

バストのトラブル時などのセルフケア

母乳育児に慣れない間は、赤ちゃんもまだ上手に吸うことができなくて、乳頭に傷がついてしまうことがあります。直接飲ませると痛みを感じるなら、搾乳して飲ませるのもおすすめです。また乳頭が陥没しているなどの原因で、赤ちゃんがうまく飲めないケースでも、搾乳を勧められることがあります。

母乳の出すぎ&足りないときに必要

正しい乳頭刺激が行われ、母乳が分泌排乳されると刺激に応じて母乳量が増減します。作り過ぎてしまう人は、搾乳により刺激しすぎないように気をつけましょう。
また、母乳が足りないと感じている場合は、乳首の吸い付かせ方(ラッチング)や抱く姿勢(ポジショニング)がうまくいっていないことがほとんどです。吸い付き方や含ませ方の問題で、正しく刺激が送られていない場合があり、その場合は搾乳により母乳分泌アップを期待できます。

母乳を作りすぎてしまうタイプの人は、胸の張りが軽くなる程度に搾乳するとよいでしょう。足りないと感じている人は、授乳のあとにも念のため搾乳したり、授乳の間隔が長くなりそうなときは途中で搾乳するようにします。

搾乳回数の目安をおしえて!

搾乳の目的によって、搾乳の回数は異なります。たとえば、赤ちゃんが小さく生まれて母乳を届ける場合、出産後2週間頃までは1日に8~10回、母乳が順調に出るようになれば6~7回。間隔を6時間以上空けないことで、母乳の分泌量が減らないと言われています。厳密になりすぎず「だいたい3時間おき」と考えてもよいでしょう。

つまっている感じがある場合は、できるだけ頻繁に赤ちゃんに飲ませ、張ってると感じたら搾乳してうっ滞を防ぎます。多く出すぎるタイプのママは、搾乳時に搾りきらないようにすることが重要。頻繁に、毎回搾りきってしまうと、母乳の生成がさらに増えてしまいます。

監修
秦 万理
助産師/助産所Cigogne院長
2004年助産師国家資格を取得後、慶応義塾大学病院産婦人科病棟に勤務。JICA助産師枠でモロッコに派遣。09年、銀座に助産所Cigogne(スィゴーニュ)を開業。その後、渡米しBASTYR UNIVERSITYにて2015 Breastfeeding for Doulas、Birth Art Internationalにて2016 Breastfeeding Educator認定。帰国後、墨田区に助産所を移転し、妊娠中から出産後までのママの悩みをサポート。母乳ケアにも力を入れている。著書『とつきとおか(10月十日)の安心ママ手帳』(青春出版社)

助産所Cigogneホームページ

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