【現役保育士監修】失敗しない保育園見学のポイント!時期や服装、電話予約の仕方や質問内容


山賀路子先生
株式会社アンミッコ代表
産休・育休明けで職場復帰をしたり、妊娠・出産で退職したあとに再就職するためには、なにより子どもを預けるための保育園を決めることが大切。大事な我が子を預けるのだから、安心して預けられる保育園を選びたいですよね。そのためには、預けたい保育園候補を見学することがなによりも重要です。
「保活」という言葉があるように地域によっては待機児童が多い昨今、希望する保育園を見学してもその保育園に入れないこともありますが、通う可能性のある保育園はすべて見学しておいた方がいいでしょう。
とはいえ、保育園見学って何をすればいいの?いつ電話すればいい?どんな服を着ていく?何をチェックするの?と疑問はいっぱい。そんなママたちのために、保育園見学の仕方を現役の保育士であるミッコ先生に教えてもらいました。
保育園見学とは?
保育園見学というのは、保育園選びのために、パンフレットやホームページなどの文字や写真だけではわからない、実際の保育園の雰囲気や空気感をチェックするものだと思います。見学時間いっぱい、よく見て、よく感じて、よく聞いてきてほしいですね。
保育園見学に行く前に、まずはパパとしっかり「どう育ってほしいか」を考えてみるといいですよ。それによって、保育園の保育方針とご自身の教育方針が合っているかどうかを基準に保育園を選ぶといいでしょう。しかし、いざ保育園見学をしてみると、ご自身のイメージと違う保育を行っていたとしても、その違った保育方針の考えや魅力に共感することもあります。そのためにも、保育園見学は重要です。
「見学」だけであれば子どもは連れて行かない方が、落ち着いてしっかりと見学できますよ。可能であれば、ママひとりでの見学ではなく、パパやおじいちゃん・おばあちゃんも同行してもらうと、いろんな視点からチェックできるのでおすすめです。とはいえ、大人数ではなく、2名くらいにしましょう。大人数は迷惑になってしまいます。
保育園見学の必要性はあるの?
必要です。今は保育園でもWEBサイトがあるところがほとんどですが、ホームページを見るだけ、ママ友の評判を聞くだけでは、その保育園の本当の姿を知ることはできません。実際に保育園を見に行きましょう。見学をしておかないと、いざ通園してみて「思っていた保育園と違う!」ということが多々出てきてしまいます。また、「通園させているママ友の評判はよくても、私や子どもには合わなかった」ということもあります。
保育園は自分の子どもを長時間預ける、第二のおうちでもあります。安心して我が子を通わせることができる保育園なのか、自分の目できちんとチェックしましょう。
保育園見学に行くべき時期は?
保育園見学をする時期に決まりはありませんが、申し込み書を提出する前までに見学をすませておきましょう。公立や認可保育園の4月入園希望の場合は、前年度の11月~12月頃までに申し込み書を提出するのが一般的でしょう。それまでに、保育園見学をしておきましょう。
保育園は基本的には一年中見学可能ですが、あえて避けた方がいい時期をあげるなら、4月・5月は避けた方がいいでしょう。
というのは、4月は学年のスタート時期。保育士もそうですが、園児たちがまだ保育園に慣れていないので、保育園本来の雰囲気を感じにくいかもしれません。また、曜日でいえば月曜日は避けた方がいいかもしれません。これも同じ理由です。休み明けの月曜日は子どもたちのペースもくずれやすいものです。
そういったいろいろな理由から、見学会に適した日程を保育園が設定しているところもあります。
保育園見学の電話予約はどうすればいいの?電話のかけ方は?電話をする時間帯は?
「保育園見学の電話予約」といっても、何も難しいことはありません。保育園に電話をかけ、「見学したいです」と伝えれば保育園側が対応してくれます。
電話をかける時間帯は、13~15時がいいでしょう。この時間帯は園児たちのお昼寝タイムなので、保育園の職員たちも少しゆとりのある時間だからです。
電話をかけるのに一番避けた方がいいのは、朝夕の登降園タイムです。保育園全体がバタバタしている時間帯なので、ゆっくり電話対応ができないこともあります。
見学する日時を決めるときは、あまり見学する日時をママ側から指定しないほういいです。保育園によって異なりますが、保育園側が見学する日時を指定しているのは、園児たちが保育園を楽しんでいるいい時間帯を、見学するママたちにお見せしたいと思って日時を決めていることもあるでしょう。ですから、保育園が指定する日時候補の中で見学日時を決めた方がよりよい見学ができるはずです。希望を言えるのなら、午前中の活動時間や給食の時間がおすすめです。
万が一、ママが保育園に電話をした際、保育園との電話対応で嫌な思いをしたなら、そこの保育園見学はわざわざしなくてもいいと思いますよ。
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保育園見学ではどんな質問をすればいいの?
何を質問しても自由ですよ。聞きたいこと・気になっていることを質問して大丈夫です。ただ、保育園のWEBサイトやパンフレットに書いてあることを質問するのは時間がもったいないですね。
よくある質問は「アレルギー対応はどうしているのか」「感染症が流行したときはどういう対応をしているのか」など。
ほかに聞いておいた方がいい質問をあげるとすれば、「園の行事や親の参加行事の頻度」、「園独自のルール」などでしょう。例えば、私のいる園では、9時15分までに登園していただきたいとお願いしています。登園時間がバラバラになると、クラスの活動がスムーズにいかないことがあるからです。
また、「どんな子に育ってほしいと思っていますか?」と質問するといいですよ。これがその保育園の一番の理念だと思います。
利用料金(入園金や保育料)や災害時の対策も聞いておくといいでしょう。
車で登園を考えているママは、保育園前に駐車できるか確認しておきましょう。いざ車で登園させても、保育園前は駐車禁止という保育園もあります。近くにコインパーキングがあるかもチェックポイントです。
見学時間の都合上、質問時間が足りなかったり、聞き忘れたことがあった場合は、後日に電話で聞けば教えてもらえますので、見学の際に必死に質問をしなくても大丈夫です。
保育園見学のとき、どんな服装で行けばいいの?
正装をする必要はなく、普段着で構いません。「デニムや普段着すぎる格好は避けて」と書いているWEBサイトも多々見かけますが、デニムでもまったく問題ないでしょう。
ただ、入園の選考に親子面接がある保育園の場合は、それ相応の服装で行った方がいいでしょう。見学の際に、保育園の入園の選考方法について、十分に聞いてきてくださいね。
保育園見学のとき、必要な持ち物はある?
保育園見学だからといって、とくに必要な持ち物はありません。必要なものがあれば、保育園からお伝えしますので、電話の際に確認してみてください。これも「筆記用具とメモ、スリッパは必ず持っていって」と書いているWEBサイトをよく見ますが、必須ではありません。
保育園見学のときのチェックポイントは?
保育園のホームページなどの文章や写真ではわからない雰囲気や空気感をチェックしてもほしいと思います。その保育園本来の雰囲気を見学の際にチェックした方がいいでしょう。見学会のときに、園長先生に会えるといいですね。とくに園長先生の人柄が、その園の雰囲気をつくっていると思います。
また、保育士の在職歴、この園に何年働いているかを聞くのもいいでしょう。年齢的にベテラン保育士ばかりでも、その園で働いて間もないスタッフばかりでも保育園として安定していないことが多いものです。
見学の際に、交通手段や通園時間、保育園周辺の環境をチェックしておくといいでしょう。保育園見学の前後に周囲をぶらりとお散歩して、安心な場所かチェックしておきましょう。都心などにある、園庭がなかったり、園庭はせまい保育園では、近くの公園で園児たちを遊ばせるので、どこで遊ばせるのかを聞くのもいいですね。事故や感染症の原因になりやすい、夏の水遊びについても聞いてもみましょう。
●環境
・家からの距離
・家からのアクセス方法・登園時間
・車を止めるところはあるのか
・自転車やバギーは置けるのか
・周辺の雰囲気、安心な場所か
●施設
・建物の間取り
・明るさ(窓の大きさや、電気の設置具合など)
・園庭・遊具
・緑の多さ
・セキュリティ
・トイレやシャワーの衛生面
・ドアの指はさみなど、安全対策がされているか
・壁の作品など
・保育用品やおもちゃがどんなものか
・給食室(時間帯や園によっては見学できないこともあります)
●保育内容
・保育方針
・保育園の特色や自慢できること(+αの活動)
・保育士の園児への対応
・スタッフ力(各クラスの定員と職員数)
・園児たちの様子
・給食のメニューや特徴
・食育の内容
・1日のプログラム
・お散歩コース
・お昼寝(何歳まで寝るのか、布団の持ち込みなど)
・親参加の行事
・子どもたちの行事(いも掘りなど)
・父母会の有無
・役員があるか、どんなものか
・入園までの準備するもの・手作り物
・毎日持っていくもの(おむつなど)
・看護師が常勤しているか
・嘱託医について
などを質問してみるといいでしょう。
保育園見学のときの、ママのNG行動は?
とくにNGはありません。よくWebサイトで「園見学をしているときは、常に見られていると思ったほうがいい。気を抜くな」などと書いているサイトもありますが、保育園では基本的なマナー・態度をしていれば何も問題ありません。
マナー違反の中で最近多いのが撮影です。勝手に写真を撮るのはNGです。写真を撮るときは、必ずスタッフに許可を得てからにしてください。
また、見学会は子どもを連れて行くのは絶対条件ではないので、子どもが見学会中に騒ぎ出したり、走り回ったり、お菓子を食べたり、おもちゃで遊ぶ可能性があり、預け先が確保できるなら連れて行かない方がいいでしょう。
急きょ見学会に行けなくなったときは、必ず電話で連絡しましょう。
構成・取材・文/木村美穂

山賀路子先生
株式会社アンミッコ代表
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