心拍確認したらひと安心って本当?妊娠何週でわかるの?確認後の流産の可能性について

 専門家監修
公開日:2017/11/23
更新日:2019/03/13
心拍確認したらひと安心って本当?妊娠何週でわかるの?確認後の流産の可能性について
監修
天神尚子先生
三鷹レディースクリニック 院長

妊娠がわかってうれしいけれど、赤ちゃんの心拍が確認されるまでは不安がいっぱい。心拍確認の意味や、流産の可能性についてなど、妊娠超初期の心拍確認にまつわる疑問にお答えします。

心拍確認とは?

心拍確認とは、文字どおり、お腹の赤ちゃん(胎児)の心拍を医師が確認することです。妊娠検査薬で陽性反応があり、産院を受診すると、医師はまず、正常妊娠であるかどうかを確認します。

いつ、妊娠何週ごろに心拍確認できるの?

お腹の赤ちゃんの心拍の確認について具体的に説明しましょう。

まず、妊娠5週ごろ、胎嚢(たいのう:赤ちゃんが入っている袋)が子宮内に確認できるかどうかを診ます。その次に、胎嚢の中に赤ちゃんの姿が確認できるかどうかを診ます。これがだいたい妊娠6週ごろです。同じころ、胎児の心拍も確認できるようになります。

心拍確認の方法は?エコーで行うの?

心拍確認はエコー(超音波)を使って行います。経腟法といって、棒状のプローブと呼ばれる器具を腟内に挿入して調べます。すると、モニター画像に心臓が動いている様子が映し出されます。

心拍確認できたら、つわりはあるの?

心拍が確認できる6週くらいの時期と、つわりが始まる時期はちょうど同じくらいです。ですから心拍が確認できたころに、胃のムカつきや食欲不振、気持ち悪いなどのつわりの症状が出てくる人もいるでしょう。しかし、つわりの症状やはじまりには個人差が多いので、必ずしも心拍確認ができたからといって、つわりの症状が出るわけではありません。

ただ、つわりがあるということは、お腹の赤ちゃんが元気な証拠でもあります。ママにとっては少し安心できる材料ではありますね。

心拍が確認できない場合はどんなケース?

エコーで調べても、心拍が確認できないケースもあります。
その理由はいくつかありますが、主なものとしては、
・妊娠週数に誤差があり、調べる時期が早すぎる
・(体の器官が形成されている時期なので)心臓が完成する途中であるため、はっきりと心拍が確認できない
・エコーの位置やおなかの赤ちゃんの位置などの関係で、たまたま確認できない
・おなかの赤ちゃんが順調に成長していない
などが挙げられます。
そのときの健診で確認できない場合は1週間後など、時間をおいて調べます。

心拍確認できたらひと安心って本当?母子健康手帳はもらいにいっていいの?

心拍が確認できたらひと安心とよく言われますが、9週ごろまでに、安定した心拍が確認できれば、流産の可能性が低くなるのは確かです。あくまでも目安ですが、9割程度は順調に成長していくことが多いでしょう。ただ、残念ながら100%安心というわけではありません。

この時期の赤ちゃんは、大きさにすれば数ミリです。1cmにも満たない赤ちゃんがこの後も元気に成長するかどうかは、誰も保証できないのです。必要以上に心配することはありませんが、油断はしないでくださいね。

母子健康手帳は、健診時に医師が「母子健康手帳をもらってきてください」と言ってからもらいに行くことをおすすめします。ときどき、妊娠がわかるとすぐにもらいに行く方もいますが、赤ちゃんが順調に育っていることが確認できてからのほうが安心です。多くの医師は、心拍が確認できてから伝えることが多いでしょう。

心拍確認後に出血や腹痛があったらどうしたらいい?

心拍が確認された後に出血したり、腹痛が起きることもあります。出血や腹痛は原因も症状もケースバイケースなので、何が大丈夫で何が危ない、ということは一概には言えません。ただ、出血や腹痛があっても元気に成長していく赤ちゃんはたくさんいますし、残念ながら育つこともできない赤ちゃんもいます。

心拍確認後に流産することはあるの?

一般的に、妊娠12週を過ぎると、流産の可能性がぐんと減ると言われています。逆に言えば、妊娠12週までは、流産の可能性は残っています。たとえ心拍が確認できていても、その後に流産する可能性がなくなるわけではないのです。

赤ちゃんの心拍数は私たち大人に比べて多く、約2倍の速さがあります。ですから、赤ちゃんの心拍数が少ないと、医師は慎重に経過を診ていきます。たとえば心拍が確認できても、通常よりも心拍数が少ない場合は、その後、順調に育たないことがあります。また、心拍数は通常でも、その後に育たなくなるケースもごくわずかですがあります。脅かすわけではありませんが、そういったケースがあることは、冷静にしっかりと知識として入れておく必要があるでしょう。

流産してしまうのは、ママにとってとてもショックで悲しいことです。でも、その原因はママのせいではなく、ほとんどが赤ちゃんの染色体異常など、赤ちゃん側の問題です。自然による淘汰であり、避けられないものなのです。ママはどうか自分を責めないでくださいね。

取材&文/樋口由夏

監修
天神尚子先生
三鷹レディースクリニック 院長
日本医科大学付属病院、同大学産婦人科を経て、2004年に現クリニックを開院。年齢によって異なる女性のライフステージを考慮した治療を行っています。2人の子育てをした経験からくるアドバイスは頼りになると評判です。

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