
橋本麗香さん 限界まで張りつめた新生児期の育児。その経験が心地いい家族関係の礎に ~mama’s LIFE Nol.10 第2回~
モデルとして女優として、マルチに活躍する橋本麗香さん。2015年に出産し、現在は2歳の女の子のママとして育児に仕事に奮闘する日々を送っています。出産から2年が過ぎた今、妊娠や産後まもなくのころを振り返って思うことは? ご主人との育児分担をふくめ、橋本さんの育児ライフには参考になる話がたくさんありました!
毎日ハッピーだったマタニティ期。産後は育児への不安で心が折れそうに
「妊娠中はひたすら眠かったけれど、つわりもあまりなく、いたって順調。毎日『今日は誰と会おうかな』『今日は何を食べようかな』って考えたりして、ずっと幸せな気持ちでいられたマタニティライフでした。今思えば妊娠中だけは、「これを食べたら太る」などの制限をかけていなかったから、ストレスが少なかったのかもしれませんね。それまでの人生のなかで、自由な自分を一番エンジョイしていた時でした」
ハッピーオーラ全開の妊娠期を過ごし、和痛分娩で出産。分娩中に陣痛が弱まってしまい、お産が進まなかった時間帯もありしましたが、赤ちゃんは無事に誕生。出産直後は少し体を休め、数時間後から母子同室の育児が始まりました。ただ、お産の疲れが残るなかでのお世話は、想像を超えたハードさだったといいます。
「自分の体がヨレヨレになっていても、赤ちゃんが泣けば『しっかりしなきゃ!』と気持ちを奮い立たせていました。夜は赤ちゃんと別室にすることもできたし、新生児室に預けているお母さんも多かったけれど、そのときはそれができなかったんです。赤ちゃんを預けて自分の体を休めたほうがよかったのですが、とにかく『やらなきゃ』という気持ちでいっぱいでした」
多くの新米ママと同じく、初めての育児では戸惑うこともたくさん。頑張りたい気持ちと不安な気持ちの間で、心が大きく揺れ動いていました。
「予想外のことやわからないことがあっても、『私はお母さんだから取り乱してはいけない』と張り詰めていたいっぽうで、『お母さんってこんなに大変なの……』という折れそうな気持ちもありました。授乳やおむつ替えをしながら、いつも気持ちが行ったり来たりしていましたね」
布団に寝かせたとたん大泣き。毎日寝かしつけの時間が怖かった
入院中から育児をひとりで背負ってしまった橋本さん。責任感の強さもあり、退院後は里帰りせず、橋本さんのお母さんの手を借りることもなく、赤ちゃんとの生活がスタートしました。
「周囲には、大変とも言わずに頑張っていました。今なら周囲の人に甘えられると思うけれど、当時は母親の自分が全部やらなきゃいけないと思っていたんです。もともと、つらいことに耐える精神力が強いのもあって、相当辛かったはずなのに、なんとかできてしまったのもありますね。新生児のころは、抱っこしたまま寝かしつけに2時間かかっていて、いつも肩や背中が痛くて……。いつも寝たと思って布団に寝かせたとたん起きるので、その時間が怖いんです。『今日は寝てくれますように』と祈りながら足音を立てずに寝室から出ていく、そんな毎日でした」
そして産後から半年。赤ちゃんの生活リズムがととのい、本来ならばママの心に少し余裕のできるころ、橋本さんの心は限界に達します。
「半年間頑張り続けて、ついに爆発してしまいました(笑)。産後すぐから目の前のことに毎日必死だったし、仕事復帰のためにダイエットもしなきゃいけない、でも母乳もあげなきゃ……って本当に目まぐるしかったんです。10歳からモデルの仕事をしてきたので、何日も家にいること自体も落ち着かなくて。心も体もなかなかハードな半年間だったのですが、だからこそ人に委ねられるところは委ねようと思えたのかもしれません」
夫に育児を任せたら文句は言わない。夫のペースを見守ることで感謝の気持ちが生まれる
育児をひとりで抱えこんでしまい、限界まで頑張ったときのつらさを経験したのはムダなことではなく、それによって夫婦で、家族で育児をすることの大切さを学んだ橋本さん。
「産んだのはお母さんだけど夫婦の子どもなのだから、お母さんが24時間子どものことをお世話しなきゃいけないなんてことはないんですよね。でも夫にも積極的に育児をしてもらうためには、夫が子育てに参加できるスペースを作ってあげることが必要。私の夫は、初めは育児に積極的とは言えなかったのですが、子どもが1歳になるころには父親としての自覚が増してきたように感じます。お世話をするうちに子どもにも頼られるようになってきて、夫自身、子どもといるときの幸せを感じられるようになってきたのかな。
もちろん、夫も育児初心者だから、何をどうしたらいいかわからないのはあたりまえで、任せられて学ぶこともあると思うんです。おむつ替えのタイミング、粉ミルクの温度、それは実際に経験してみないとわからない。お母さんがしてしまえば早いし間違いないけれど、そうやってお母さんが先導し続ければ、いつかは「私ばっかり!」と噴火してしまいますよね。それでは、お母さんもお父さんもつらい。家族のためにも、私は夫に一度頼んだら口出ししないと決めているんです。そして任せたら夫の育児の仕方を尊重して、『ありがとう』とちゃんと言葉にして感謝します」
ふだんはお世話をする時間が少ない夫の育児には、つい手や口を出したくなるもの。しかしその気持ちを一旦グッと抑えると、いろいろなことがスムーズに動き出すのだそう。産後の夫婦関係がギクシャクしないポイントは、この気持ちの切り替えにありそうです。
「ダンナさんが自分の思うように動いてくれなくて、『違う!』『こうして!』と言ったりしてしまうのは、ダンナさんに対する支配欲のようなものだと思うんです。でもコントロールしようとしても人はその通りに動かないし、自分だって誰かにコントロールされるのはイヤじゃないですか。それを感謝の気持ちに切り替えたことで、うちは子どもと夫の距離感が縮まりましたし、夫婦のコミュニケーションも豊かになりました。そうするうちに自然と夫婦での育児分担ができてきて、お互いに『やってあげている』感がなくなりました。家庭自体のバランスがよくなってきたなと感じています」
★橋本麗香さんの著書「私らしい笑顔の作り方」が12月6日に発売!
撮影/白木 勉(PEACE MONKEY)ヘア&メイク/斉藤 誠(Lila) 取材・文/長澤幸代
橋本さん着用分/すべて私服
この連載について
10 歳でモデルデビュー。ファッション誌「Ray」などで絶大な人気を誇り、数多くの雑誌のほか、女優として映画やテレビドラマなどでも活躍する橋本麗香さん。プライベートでは2015年2月に出産し、現在2歳の女の子のママでもあります。母として、ひとりの女性として輝き続ける橋本さんのmama’s LIFEをお届けします。初めての育児、たくさん迷い、悩んだ先に見えたもの。ありのままの気持ちをMilly読者にお話ししてくれました。
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