卵、小麦、牛乳…赤ちゃんの食物アレルギーで知っておきたい4つのこと

 専門家監修 公開日:2017/08/31
卵、小麦、牛乳…赤ちゃんの食物アレルギーで知っておきたい4つのこと
監修
成田雅美先生
国立成育医療研究センター アレルギー科

離乳食が始まると、食物アレルギーが気になりますね。「自分がアレルギー体質だから」「夫がアレルギー性の鼻炎だから」など、心配するママも少なくありません。まずは食物アレルギーの基本を知ることがたいせつ。発症する原因や症状などについて国立成育医療研究センターの成田先生にお話をうかがいました。

1. 食物アレルギーはなぜ起きるの?

体を守る免疫システムが誤作動を起こしてしまう

私たちの体には、健康を守るための「免疫」というシステムがあります。たとえば、あるウイルスに感染して病気になると、免疫細胞はそのウイルスを有害と判断し、やっつける武器「抗体」をつくります。そして2度目にウイルスが体に入ると抗体がそれを察知し、病気を発症させないように働きます。食物アレルギーは、この免疫の働きの誤作動です。本来は体に無害な食べ物を有害と判断し、過敏に反応する状態です。
卵アレルギーを例にとりましょう。初めて卵の成分が体に入ったときには、問題は起こりません。しかし、このときに免疫細胞が「卵は敵だ」とみなして卵に対する抗体をつくると、次に卵と接触したときにアレルギー反応が出ます。食物が体に入るのは、口からとは限りません。空中に浮遊する成分を吸い込んだり肌にふれたりして、「食べて」いなくても抗体ができている可能性があります。

清潔すぎる環境がアレルギーをふやす!?

免疫の誤作動(アレルギー)は、先進国や都市部でふえています。その原因ははっきりとはわかっていませんが、生活環境が関係しているのではないかと考えられています。
日本も昔は衛生状態が悪く、周囲には常に病原菌がたくさんいました。それらと闘うために、免疫システムも常に活発に働いていたのです。ところが今は清潔になりすぎて外敵が少なくなったため、免疫機能の誤作動が起こりやすくなってしまったのです。過剰な清潔志向が、かえって子どもの抵抗力を弱くしているのかもしれません。

誤解しないで! 親がアレルギー体質でなくても、食物アレルギーは起こります

また、親にアレルギーがあるなど、アレルギー体質を持っている人はリスクが高まります。でもこれはあくまでも、確率が高いというだけ。血縁にアレルギーの人がだれもいなくても、食物アレルギーを発症することがあります。

2. どんな症状が出るの?

息苦しい、脈が不規則など急を要する症状が出ることも

<軽症な例>
次のような様子は比較的軽症。自然におさまることもあります。
皮膚/かゆみ、じんましん
目/充血、かゆみ
口・のど/違和感やイガイガ感、くちびるや舌のはれ
鼻/くしゃみ、鼻水、鼻づまり消化器/軽い腹痛、吐きけ、下痢

<重症な例>
急激に悪化することがあるので、急いで受診させてください。
呼吸器/声がかすれる、のどがしめつけられる、息が苦しい、犬がほえるようなせき、強いせき込み、呼吸のたびにゼーゼーいう
循環器/脈が速い、脈が不規則、手足が冷たい、くちびるや爪が青白い
消化器/痛みの強い腹痛、おう吐をくり返す
神経/元気がない、ぐったりする、意識がもうろうとする

※呼吸が苦しそう、ぐったりする、意識がもうろうとする、吐き続ける、顔が真っ青などは緊急事態。特に、複数の臓器に重い症状が起こることを、アナフィラキシーといいます。この場合は急激に悪化して命にかかわることもあるので、大至急病院へ。

※『はじめてママ&パパの 0~6才病気とホームケア』(主婦の友社)より


アレルギーかどうかを勝手に判断しないこと

「卵を食べたら口の周りが赤くなった」のがアレルギーなのかどうか、親が判断するのはむずかしいものです。赤ちゃんの肌はデリケートで、よだれや食べ物がついた刺激だけで赤くなることもあるからです。勝手に食物アレルギーと判断して卵を制限しないこと。もちろん、卵以外の食物も同様です。必ず医療機関を受診し、きちんと診断を受けてください。

出典 :Baby-mo(ベビモ)2017年夏秋号※情報は掲載時のものです

監修
成田雅美先生
国立成育医療研究センター アレルギー科
1991年、東京大学医学部卒業。専門は小児科学、アレルギー学。アレルギーの臨床研究だけでなく、ママたちへの講演などでも活躍中です。

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