赤ちゃんの歯磨きはいつから? 乳歯のホームケアのポイントとやり方レッスン

 専門家監修 2017/09/12更新
赤ちゃんの歯磨きはいつから? 乳歯のホームケアのポイントとやり方レッスン

監修
クラジ歯科医院院長 倉治ななえ先生
東京都大田区のクラジ歯科医院医院長。日本歯科大学附属病院臨床教授。生活習慣や子育ての方法を見直すことで、子どもの美しい歯を育てることを提案する「子育て歯科」の第一人者。講演活動やテレビ出演、本の執筆など、多方面で活躍中。

歯磨き嫌いな赤ちゃんに仕上げ磨きをするのは本当に大変! だけど、虫歯にしたくないし、歯並びのいい子に育てたい! そんなママ・パパを対象にピジョン本社にて「早期からはじめる親子いっしょの乳歯ケア」勉強会が開催されました。講師は、育児誌『Baby-mo(ベビモ)』でもおなじみ倉治ななえ先生。歯磨きの目的や年齢別 歯磨き剤の量など乳歯のホームケアにまつわることを徹底的に解説してくださいました。虫歯をつくらず歯並びをよくするためのQ&Aも必見です!

歯ブラシはいつから使ったらいいの?

ママやパパは、起きたら顔を洗うことやトイレトレーニングを生活習慣として教えるでしょう。歯磨きもそれと同じです。歯が生える前から歯ブラシに慣れさせ、赤ちゃんの歯と口の健康を守ってあげましょう。

自分磨きと仕上げ磨きにはそれぞれ目的があります

自分磨きの目的は「将来自立するための教育」

月齢と歯の本数に合った自分用の歯ブラシを与え、赤ちゃんが自分の歯を磨いたフリをすればそれでOK。目的が「教育」なので、しっかりほめてあげましょう。そして、遊び道具ではないので歯みがきが終わったらサッと取り上げることがポイントです。

仕上げ磨きの目的は「歯垢の徹底除去」

自分磨きが終わったら、大人が仕上げ磨きをしてあげましょう。仕上げ磨きの目的は「歯垢の徹底除去」ですから、歯のきわまでしっかり磨いてあげましょう。歯ブラシは仕上げ磨き用を使い、必ず自分磨き用と分けます。

赤ちゃんの歯磨き、回数は? 仕上げ磨きはいつまで必要?

食事は1日3回なので、理想は3回です。でも昼は子どもたちは保育園や幼稚園、学校に通い、大人は職場に行ってしまうので、親が責任を持つのはむずかしいですね。その分、朝と夜は必ず歯磨きをする習慣を、赤ちゃんのうちからつけてあげてください。
小学校に入るまでは朝も夜も仕上げ磨きをしてあげましょう。入学後は、朝はフッ素入り歯みがき剤をつけた歯ブラシを手渡すまでが親の責任です。夜の仕上げ磨きは9歳までは行ってください。

歯磨き剤はいつからどんなものをどれくらい使うの?

歯が生えてきたらフッ素入りの歯磨き剤を使い、フッ素で歯を強化しましょう。うがいができるようになるのは早くて2歳ごろですので、それまではうがいができない時期でも使用できる歯磨き剤を利用するといいでしょう。歯磨き剤が口に残るのが気になるようであれば、きれいなガーゼや歯磨き用シートなどでふき取ってください。

年齢別 歯ブラシにつける歯磨き剤のフッ素濃度と量はこれくらい!

出典:ピジョン(株) 0~1歳は、赤ちゃんの切った爪くらいの少量を歯ブラシにつけます。

歯磨きを嫌がる赤ちゃんに今日から実践! 歯磨きのやり方

赤ちゃんが歯磨きを嫌がって激しく抵抗すると、きちんと仕上げ磨きができず困ってしまいますよね。赤ちゃんが仕上げ磨きを嫌がる理由は主に3つあり、痛いから、固定ができていない、動かし方が大きすぎることです。

上唇小帯をガードして磨く

出典:ピジョン(株) 上唇と歯ぐきをつなぐ、筋のような部分が上唇小帯。

 赤ちゃんが歯磨きを嫌がる3~4割の理由がこれ。上唇小帯に歯ブラシがあたると痛がります。人さし指で上唇小帯をおさえ、歯ブラシがあたらないようにしてあげましょう。この上唇小帯は、年齢が上がるにつれて上へと移動していきます。

小指を赤ちゃんのほほに固定。歯ブラシは小さく動かす

出典:ピジョン(株)

 歯ブラシはえんぴつを持ちで短く持ち、歯ブラシを持つ手の小指を赤ちゃんのほほに固定します。歯ブラシの振り幅は1mmくらいで小さく動かし、1本ずつ磨いていきましょう。

力の入れぐあいは爪の生え際で確認


仕上げ磨き用の歯ブラシを自分の爪の生え際にあて、動かしてみましょう。力の入れ方は、心地よいと感じるくらいで十分です。強すぎると痛くて嫌がる原因になったり、歯ぐきを傷つけてしまうこともあります。

虫歯をつくらず歯並びをよくするための質問にドクターが回答

勉強会に参加したママパパやBaby-mo読者の歯磨きやケアに関する質問に先生が答えました!

Q.夜、添い乳をしていると虫歯になる?

A.日中のケアがきちんとしていれば大丈夫!

おっぱいの甘みである乳糖は、それだけでは虫歯の原因になる酸をつくりません。ただし、日中の歯磨きが十分にできず、歯垢が残っていると虫歯になる可能性があります。

Q.うがいはどうやって教えたらいいの?

A.2歳ごろからまねっこ作戦でスタート!

おふろで、コップの水を口に含んで口からべーと出すことから練習開始。だんだん、口の中でかむようにしてから出す、出すときに遠くに飛ばすようにする、と段階を踏んで練習してみて。パパやママ、きょうだいがいれば上の子のまねっこで、楽しく教えてあげると、すぐにできるようになりますよ。

Q.指しゃぶりは歯並びに影響する?

A.指しゃぶりは4歳までにやめましょう

赤ちゃん時代の指しゃぶりは、ムリにやめさせる必要はありません。しかし、4歳を過ぎると歯並びに影響することがあります。

Q.歯ブラシや歯磨き剤の選び方を教えて!

A.ママやパパも一度試してみて

赤ちゃんに使わせる歯ブラシや歯磨き剤は、ママやパパも一度試してみましょう。歯ブラシは爪の生え際にあてて心地よいかどうか、歯磨き剤は自分の口に入れて使ってみることをおすすめします。
仕上げ磨き用歯ブラシを選ぶポイントは、①やわらかい毛、②歯の表面をしっかり磨ける短い毛足、③赤ちゃんの口に無理のないコンパクトなヘッド、④大人が握りやすい柄の形、の4点を基準に選びましょう。

Q.歯磨き剤をつけるとき、歯ブラシは水にぬらさないほうがいいの?

A.フッ素を有効活用するためにはぬらさないのが◎

フッ素入りの歯磨き剤をできるだけ長い時間歯のエナメル質にふれさせておきたいので、歯ブラシはぬらさずに歯磨き剤をつけて磨きます(手磨きの場合)。また、すすぎすぎもフッ素を流しすぎてしまうのでNG。キャップボトル1杯の水で20秒程度ぶくぶくしてすすぎます。

Q.歯磨きはどれくらいの時間をかけたらいい?

A.奥歯まで生えたら3分かけて磨きましょう

前歯だけなら1本1秒でかまいませんが、奥歯は前歯に比べて、「面」がより多い形。側面を含めて歯の表面をまんべんなく磨くようにしましょう。奥歯まで生えたら、3分かけて歯みがきをします。

Q.フロスはいつから使ったらいいの?

A.乳歯が生えそろったら使い始めましょう

乳歯が生えそろう2歳半くらいから使います。特に奥歯の歯と歯の間が虫歯になりやすいので、奥歯の4ヶ所に1日1回使うといいでしょう。

Q.虫歯菌(ミュータンス菌)はくしゃみでもうつる?

A.くしゃみでうつることはありません

虫歯菌はフレッシュな唾液が1mlあれば感染します。でも、1mlって結構量が多いですよね。くしゃみや会話をしていて1mlの唾液が飛ぶことはありませんし、スキンシップやほっぺへのキスくらいで感染することはありません。神経質になる必要はありませんが、かみ砕いたものを与えたり、同じ箸やスプーンを繰り返し口に運ぶ、ペットボトルの回し飲みはやめましょう。

Q.虫歯菌は1個でもうつったら、もうアウト?

A.あとから減らすこともできます

フッ素+キシリトール+クリーニングで歯を強化し、ケアを続けていくことで、虫歯菌を減らすことができます。たとえ赤ちゃんにうつっても、努力次第で減らすことも可能です。ですが、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいません。親などまわりにいる虫歯菌を持った人から、唾液を通して感染する感染症なので、親子いっしょにケアしていくことが大切です。

 
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出典:ピジョン「早期からはじめる親子いっしょの乳歯ケア」勉強会 https://pigeon.info/
Baby-mo(ベビモ)
※情報は掲載時のものです

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