今井りかさん 母乳育児を貫こうとして心身を追い込んだ入院生活。退院間際には赤ちゃんに黄疸の症状が ~mama’s LIFE Vol.9 第1回~

今井りかさん 母乳育児を貫こうとして心身を追い込んだ入院生活。退院間際には赤ちゃんに黄疸の症状が ~mama’s LIFE Vol.9 第1回~

連載 MAMA'S LIFE Vol.9〜今井りかさん〜

10代でモデルデビューし、その後はファッション誌「Ray」などで活躍。2016年に出産後も、「LEE」を中心に活動を続ける今井りかさん。透明感のあるやわらかな雰囲気に加え、母となった今は芯の強さも感じさせるステキな女性に。そんな今井さんが、これまでほとんど語ることのなかった、妊娠~出産~子育てストーリーをお届けします。全4話の第1回目は、新米ママの前に立ちはだかった「母乳」という高い壁について。崩壊寸前だったメンタルを振り返っていただきました。


日ごとに増す疲労感。母乳育児に全ての体力と神経を注ぎ込んだ入院生活

「全然眠れないと聞いていたけれど、まさかこんなについらいとは予想以上でした」。

出産後の入院生活を振り返りまず思い出すことは、体力&気力の消耗との格闘の日々。今から1年8カ月前のことだから穏やかに話ができるものの、母としての第一歩を踏み出したばかりの今井さんには、育児の壁はとてつもなく高く感じました。

「私が出産した産院は、産後すぐから母子同室だったので、おむつ替えも授乳もすぐにスタートしました。娘はずっと抱っこしていないとダメで、ベッドに置くとすぐに泣いてしまうんですね。何をするにも、絶えず抱っこをしていました。でも一番大変だったのは、母乳を出すこと。授乳の仕方は看護師さんが教えてくれましたが、出があまりよくなくて。母乳育児をすすめている産院というのもあり、粉ミルクは基本的に足さない方針なんです。なんとか母乳が出るように頑張ってはいましたが、出ないことに対してのつらさや申し訳ない気持ちも強かったです」

授乳についての指導やアドバイスを受けるためには、専門の先生のいる部屋まで向かわねばならないことも多々。24時間態勢での授乳やお世話で疲れが蓄積された体では、病院内を歩いて移動することさえ、負担になっていたといいます。

「元気なら苦じゃないことも、まったくできなくなるんです。授乳指導の部屋と自分の部屋の往復だけでも、そのときの私にとっては心身のダメージが大きくて。母乳をあげているせいか、喉がすごく乾いて水をよく飲んでいたのですが、あるとき水を切らしてしまったことに気づいたんです。でも、たったワンフロア上にある自動販売機にすら行けない。授乳は3時間おきだけど母乳の出がよくないから、左右のおっぱいで1時間くらいかかり、授乳指導やアドバイスを受け、おむつ替えや寝かしつけなどをしていると、あっという間に次の授乳時間。『どうしよう、また寝てない!』と焦ることの繰り返しでした。心身ともに疲れ切っていて、出口の見えない暗闇にずっといるような気持ちになっていました」

赤ちゃんに黄疸の症状が。自分がいけないのだと追い詰めた

粉ミルクを使わず、母乳育児を頑張り続けた今井さん。想像以上に過酷な産後の生活はしんどいことも多いけれど、いよいよ明日は退院! 里帰り先の実家で少しはラクになれるかも……。そう思っていた矢先のことでした。

「娘に黄疸の症状が出てしまったんです。NICU(新生児集中治療室)で治療をすることになって、母子ともに退院は見送りに。黄疸だと先生に言われたときのショックはすごくて、『ほとんどが完治するけれど、最悪の場合は後遺症が残ることもある』という先生の話を、泣きながら聞いていました」

赤ちゃんと離れた入院部屋では、「最悪のこと」を考えてばかり。もともと精神的に弱っていたところに、さらなるダメージが加わりました。

「ただ、親戚には心配をかけたくなかったんです。LINEで退院が延びたことを伝えたときも、あくまで元気に、『黄疸の症状が出たけれど、問題ないです!』って明るく振る舞って。だけど本当は心が張り裂けそうでした。『きっと母乳が足りなかったからだ。どうして粉ミルクを足してください、って看護師さんに言わなかったんだろう』『母乳だけで頑張ろうとした私のせいだ』と自己嫌悪に陥りました」

とにかく自分を癒やしたい。退院のごほうびは大好きなマッサージ

出産と寝不足からくる疲れと、思うようにいかない育児。心身のつらさが増すほど、さまざまなことに過剰に反応してしまい、ご主人のちょっとしたひと言にも「カチン」としてしまったといいます。

「退院の日、夫の両親が遠方から産院まで来てくれたんです。そのときは、1分でもあれば眠りたいような状態で、到着する時間まであと5分くらいあったので、アラームつけてうたた寝をすることにしたのですが……、見事に起きられませんでした。仕事でも遅刻したことがないのに、アラームが聞こえないなんて初めてで。病院の入り口で待ち合わせをしていた夫やお義父さん、お義母さんたちは、私の姿が見えないので心配になり、ナースセンターに連絡を入れたようなんです。私が目覚めたのはそのコール音。そのときはまだ結婚してから2年もたっていなかったし、夫のご両親ともそんなにお会いしていなかったので、本当に申し訳なくて。急いで入り口まで向かいました。お義母さんは「いいのよ、大丈夫よ」と言ってくれたのですが、夫に言われた『どうしたの? 大丈夫?』って言葉に反応してしまって。いたってふつうの会話なんですよ、だから怒るようなことじゃないんですけど、なぜか傷ついてしまって。『私だって頑張っているんだよ! たまたま意識が飛んじゃったんだよ……』って悲しくなったのを覚えています」

赤ちゃんに黄疸の症状が出て以降は、母乳に粉ミルクを足すことに。それまで『母乳じゃなきゃ』とがんじがらめになっていた心にも、少し余裕が出てきました。

「黄疸の症状が落ち着き、退院も予定日より2~3日遅くなった程度ですみました。退院前日に、院内でママ向けのアロママッサージをしていると聞いたときは、もう飛びついて(笑)。退院後も育児をちゃんとできるように、とにかく自分を癒やしたかったんです。入院最終日、妊娠と出産のご褒美として体をほぐしてもらったのが、産後はじめてのセルフケアでした」

撮影/白木 勉(PEACE MONKEY)スタイリング/田沼智美 ヘア&メイク/麻生陽子(ilumini)取材・文/長澤幸代

フリンジプルオーバー 9,800円+税/キヌア ブティック(バーンブリーズ) デニムパンツ6,900円+税、肩にかけたデニムジャケット 12,000円+税/ともにエドウィン イー スタンダード(エドウィン トウキョウ ハラジュク) イヤリング 3,800円+税/キュベ バングル 22,000円+税、リング 13,000円+税/ともにバフ レザースリッポン 21,000円+税/ユードット
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この連載について

10代でモデルデビューし、その後はファッション誌「Ray」などで活躍。2016年に出産後も、「LEE」を中心に活動を続ける今井りかさん。透明感のあるやわらかな雰囲気に加え、母となった今は芯の強さも感じさせるステキな女性に。そんな今井さんが、これまでほとんど語ることのなかった、妊娠~出産~子育てストーリーをお届けします。

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PROFILE
今井りかさん
1984年2月29日生まれ。雑誌『Ray』専属モデルとして活躍、以降モデル業を中心に、ドラマ、映画。舞台、ラジオ、バラエティ番組などマルチに活躍している。2014年に入籍、2015年10月に第一子となる女の子を出産。産後2カ月でモデル復帰し、現在は『LEE』レギュラー出演のほか『mamagirl』などの雑誌にて活動中。
今井りか オフィシャルブログ公式ツイッター
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