離乳食初期(生後5~6カ月ごろ・ゴックン期)の進め方や1回の量、献立の疑問&不安を解消!

 専門家監修
公開日:2017/07/06
離乳食初期(生後5~6カ月ごろ・ゴックン期)の進め方や1回の量、献立の疑問&不安を解消!
監修
上田玲子先生
帝京科学大学教育人間学部教授 栄養学博士

離乳食は、それまで母乳やミルクだけを飲んでいた赤ちゃんが、食事からも栄養をとれるようにするための第一歩。いつから始めるのか、どんなものを与えればいのかなど、ママにとっては疑問や不安がいっぱいです。ここでは、離乳食を始めたばかりのころの進め方や1回分の量など、離乳食初期の基本について解説。すりつぶす、裏ごしなどの調理の仕方やおすすめのレシピも紹介します!

離乳食初期っていつから? 始められるサインは?

生後5~6カ月になり、大人が支えればおすわりができるようになったら、そろそろ離乳食の始めどき。離乳食を始めるのが7カ月以降になると、離乳食が順調に進みにくく、かむ力が育たないことも心配されるため、遅くとも6カ月のうちにはスタートし、食事から成長に必要な栄養をとれるようにします。逆に生後4カ月以前では、胃腸の消化吸収能力が未熟。早すぎる離乳食開始は食物アレルギーのリスクも高くなるので、5カ月になるまで待ちましょう。

離乳食初期は1日に何回食べさせるの? 時間や1日のスケジュールはどう組む?

離乳食を始めたばかりのころは、赤ちゃんの機嫌のいいタイミングを選んで、午前か午後の授乳タイムのうち、1回に離乳食をプラスします。もし授乳の回数や時間帯が日によってまちまち、という場合は、午前10時などママが余裕のある時間に離乳食タイムを設定するのもおすすめです。このとき、先に母乳やミルクを与えてしまうと、満腹で離乳食どころではなくなってしまうので、離乳食は、必ず母乳やミルクより先に与えます。

記念すべき最初の1さじには、アレルギーの心配がなく消化吸収のいい米がゆ(10倍がゆ)がおすすめです。米がゆに慣れ、安定して食べるようになったら野菜を足します。

離乳食はどうやって進めるのがいい? 1回の食事でどれくらいの量を食べさせるの?

スタートは米がゆ1さじから始め、2日目も1さじ、3日目になったら2さじと、1日おきに量を増やすくらいのゆっくりペースで進めましょう。米がゆに慣れたら野菜をスタート。同じく野菜も1さじから始めます。3週目には豆腐をプラス。約1カ月かけて3つの栄養源に慣らしていきましょう。このころになれば、おかゆは約40gを目安に、赤ちゃんが欲しがるだけ与えても大丈夫です。ただし、たんぱく質源食品はたくさん食べすぎると、赤ちゃんの未熟な内臓に負担が。目安量を守り、与えすぎに注意しましょう。

離乳食初期に食べられる食材と量【にんじん・かぼちゃ・ほうれん草など野菜編】

にんじんやかぼちゃなど、甘みのある野菜はベビーに人気。はじめてのビタミン・ミネラル源食材としてもおすすめです。ほかに、トマト、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、キャベツ、きゅうり、パプリカ、玉ねぎ、かぶなど多くの野菜が食べられます(れんこん・ごぼう・たけのこ・きのこ類は✖)。どれも1さじから始めて、1回分で10gくらいが適量です。

離乳食初期に食べられる食材と量【バナナ・りんご・いちごなど果物編】

フルーツの甘みやさわやかな酸味は、離乳食の風味づけとしてもおすすめ。バナナ・りんご・いちご・桃・みかん・オレンジなどほとんどの果物が離乳食初期からOKです。ただし果物は早く与えるとアレルギーの心配があるため、予防のために最初のうちは加熱して与えましょう。どれも1さじから始めて、バナナは20g、そのほかの果物は5gくらいが適量です。

ちなみに、炭水化物を多く含むバナナは、離乳食初期には「エネルギー源食品」としても使えます。その場合は40gが目安。このときもアレルギー予防のため、加熱してから与えましょう。

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離乳食初期に食べられる食材と量【豆腐・しらすなどたんぱく質源食品編】

植物性の良質なたんぱく質を多く含む大豆製品。消化吸収にすぐれ、離乳食向きの食材です。なめらかな食感とやわらかな口あたりの絹ごし豆腐は、最初に食べさせるたんぱく質源としておすすめ。1回の食事で25gを目安に、加熱してから与えましょう。

動物性のたんぱく質源は、魚からスタート。アレルギーの恐れが少ない白身魚から始めます。真鯛は1回の食事で10gが目安。刺身用なら骨や皮を除く手間がなくて便利です。しらす干しは塩分が多いため、熱湯に5分ほどつけて塩抜きする下準備を忘れずに。1回の食事で10g(大さじ1)を、なめらかにすりつぶし、おかゆや野菜にまぜながら食べさせます。

うどんはアレルギー予防のため、6カ月以降に

うどんはベビーに人気の食材でメニューも豊富ですが、原料が小麦なのでアレルギー予防のために離乳食初期の後半(生後6カ月以降)から様子を見ながら少しずつ与えるようにしましょう。

離乳食初期の基本の調理方法が知りたい!

離乳食初期のころの赤ちゃんは、まだかむことができません。最初は液体に近いトロトロ状のおかゆを飲みこむのが精いっぱいです。少しのざらつきやかたまりも嫌がって、吐き出してしまう赤ちゃんもいるので、初めはすり鉢や裏ごし器を使って、赤ちゃん好みのなめらかさに調理しましょう。野菜は皮をむいてやわらかくゆで、種を除き、ペースト状にすりつぶします。繊維の多い葉野菜などは、裏ごし器などでなめらかに裏ごしを。食べにくそうなら、水分を加えてゆるめたり、とろみをつけたりして、のどごしをよくしてあげましょう。

◆10倍がゆの作り方◆

①米と10倍の水を鍋に入れる

米を洗い、水けをきって鍋に入れる。分量の水(米大さじ2に水300mlなど)を加え、30分ほど浸水させる。★ごはんの場合は、ごはんと9倍の水を入れてほぐします。

②強火で煮立せ、弱火でじっくり炊く

最初は強火で、煮立ったら弱火にする。ふきこぼれないよう、ふたを少しずらしてのせ、30~40分炊く。★ごはんの場合は、15~20分炊く。

③火を止め、ふたをして蒸らす

火を止め、ふたをして10~20分蒸らす。できればそのまま冷めるまで蒸らすと、さらに余熱でふっくらやわらかくなる。

◆離乳食初期は10倍がゆの裏ごしからスタート◆

離乳食初期の特にスタートのころは、すりつぶすか裏ごししてなめらかにします。やわらかく炊いた10倍がゆは、こし網にのせてスプーンの背で押せば、簡単に裏ごしできます。

網の裏についたおかゆをこそげとり、水分とまぜ合わせます。サラサラ状より、少しとろみのあるトロトロ状のほうが、ゴックンしやすくなります。

◆10倍がゆを作る簡単テクニック◆

その1 炊飯器の「おかゆモード」で炊く

炊飯器に米と10倍の水を入れ、「おかゆモード」のスイッチをオン。鍋炊きと違って火加減の調節がいらないから、ラクチンです。

その2 少量なら大人のごはんに「コップがゆ」をセット

耐熱容器にベビー用の米と水を入れ、大人用に水加減した炊飯器の中央において炊きます。大人ごはんと同時に完成!

離乳食初期の調理の基本1 裏ごし

トマトの裏ごし

ざく切りにしたトマトは皮と種がついたままこし網にのせ、スプーンの背で押しつけます。皮と種が残り、実だけを裏ごしできます。

ブロッコリーの裏ごし

ブロッコリーの穂先はやわらかくゆでても、最初は粒々が苦手な子も。ていねいに裏ごしします。網の裏にくっついたぶんは、すくいとりましょう。

離乳食初期の調理の基本2 すりつぶす

かぼちゃをすりつぶす

①かぼちゃやいも類は、ゆでて熱々のうちにすりこ木でかたまりをつぶします。すり鉢の溝に入りやすいので、少し多めに作るのがコツ。

②すりつぶしただけでは水分が少なく、モサモサして食べにくいもの。湯冷ましやだし、スープ、牛乳などでゆるめて食べやすくします。

離乳食初期の注意点

この時期に新しい食品を与える場合は、必ず1さじから始めて徐々に増やします。たとえば、離乳食をスタートしてから2週目の途中で、かぼちゃに加えてにんじんも食べさせたいと思ったときは、食べ慣れたかぼちゃを数さじ、にんじんを1さじと調節します。また、白身魚の「たら」はアレルギーを引き起こす心配があるため、9カ月までは与えません。肉や卵、乳製品もこの時期はまだ食べさせません。

離乳食初期のおすすめ献立&メニュー

にんじんポタージュ&しらすのおかゆ

うまみたっぷりのおかゆに、だしの風味をきかせたスープで栄養満点

にんじんポタージュ

◆材料◆
にんじん…10g(2cm角1個)
豆乳…大さじ1
だし…大さじ2

◆作り方◆
にんじんは皮をむいてやわらかくゆでてすりつぶし、豆乳、だしを加えてなめらかにのばす。

しらすのおかゆ

◆材料◆
10倍がゆ……30~40g
しらす干し…5g(ふんわり入れて大さじ1)

◆作り方◆
1 鍋に湯を沸かしてしらす干しをゆでてざるにあけ、水けをきってすりつぶす。
2 10倍がゆを器に盛り、1をのせる。

バナナきな粉&トマトと鯛のトロトロ

目にも楽しいトマトと鯛。完食間違いなしのおいしさ

バナナきな粉

◆材料◆
バナナ…20g(小1/5本)
きな粉…小さじ1/4

◆作り方◆
バナナはすり鉢でつぶしてなめらかにし、湯少々でのばし、きな粉をふる。まぜながら与える。

きな粉はそのままで与えるとむせてしまうので、よくまぜてから与えましょう。

トマトと鯛のトロトロ

◆材料◆
鯛…5g(刺身用1/2切れ)
トマト…10g

◆作り方◆
1 トマトは皮を湯むきして種をとってこまかく刻む。
2 鍋に湯を沸かして鯛をゆで、すり鉢でなめらかにすりつぶし、ゆで汁でのばす。
3 1と2を盛り合わせる。

豆腐のりんごあんかけ&小松菜ポテト

甘酸っぱく食べやすい、りんごあんがベビー好み! もったり食感のポテトで小松菜も食べやすい

豆腐のりんごあんかけ

◆材料◆
絹ごし豆腐…20g(2cm角2個)
りんご…10g(1cm幅のくし形切り1個)

◆作り方◆
1 鍋に湯を沸かして豆腐をゆで、すり鉢でなめらかにすりつぶして、ゆで汁でのばす。
2 りんごは皮をむいてラップをかけ、電子レンジで10秒ほど加熱し、すり鉢でなめらかにすりつぶす。
3 1に2をのせる。

小松菜ポテト

◆材料◆
じゃがいも…15g
小松菜の葉先…5g(葉1枚)

◆作り方◆
1 じゃがいもは皮をむき、やわらかくゆでる。同じ鍋で小松菜もやわらかくゆで、水けをきってすりつぶす。
2 1のじゃがいもをつぶし、ゆで汁少々を加えてなめらかにのばし、小松菜と盛り合わせる。

出典 :はじめてママ&パパの離乳食※情報は掲載時のものです

監修
上田玲子先生
帝京科学大学教育人間学部教授 栄養学博士
栄養学博士・管理栄養士。小児栄養学の第一人者として活躍するかたわら、トランスコウプ総合研究所取締役として栄養コーチングの手法を開発。日本栄養改善学会評議員や日本小児栄養研究会運営委員なども務める。『はじめてママ&パパの離乳食』『離乳食大全科』(主婦の友社)など監修書多数。

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