2~6才でも5ステップで、自分で片付けられるようになる! 親子で楽しく“片づけ力”を身につけるには?

 専門家監修
公開日:2017/06/20
更新日:2018/03/15
2~6才でも5ステップで、自分で片付けられるようになる! 親子で楽しく“片づけ力”を身につけるには?
監修
迫田圭子さん
保育のプロフェッショナル

物を大切に扱うことは、周囲の人を大切にする気持ちや自分の人生をていねいに歩む気持ちとつながっています。実はしつけのノウハウがぎゅっとつまっているお片づけ。そのコツを、保育のプロ・迫田圭子先生が教えてくれました。まずは大人が見本を見せて、子どもと一緒に楽しみながら実践してみましょう。

“片づけ力”なぜ大事なの?

「出す→使う→元に戻す」の流れは、すべての家事につながります。料理でも、洗濯でも、身支度でも、使ったものを戻すところまでが、一連の流れになります。これが苦痛なくできるようになることで、生活力が身につくのです。

STEP1 「これは誰のもの?」を“うれしさ”の中で伝えましょう

片づけ上手さんへの道は、「物の分類」から始まります。コップ=食器、ぬいぐるみ=おもちゃ、はさみ=文房具……そういった「属性」を意識すると、物のしまい場所がスムーズに決まり、片づけやすくなります。でも、それは小さい子にはちょっとハイレベル。属性を理解する最初のステップとして、「これは誰の物か」から始めましょう。

分類1 自分のもの
小さいころから「これはあなたのものだよ」と伝え、「自分の物」を認識してもらうことが大切です。「自分の物」があることは無条件でうれしいもので、そのうれしさが物を「大切にしよう」と思う気持ちにつながるからです。大切なものは壊してはいけないし、またすぐ使いたい。それが片づけの原動力です。しかし、「自分の物」が多すぎれば、扱いは雑になり愛着も減ります。子どもに与えるものは、親が厳選してください。それを大切に扱うことで、徐々にでも「自分がこれを管理する責任があるのだ」と気づくのです。

分類2 誰かのもの(使ってもいいもの)
自分の物でなくても、「自由に使っていいもの」や「許可をもらえば使っていいもの」があると思います。ここで伝えたいのは、「誰かの大切なものは、大切に使う」ということです。パパやママの持ち物を「貸して」と言われたら、「これはママの大切なものなの。でも、どうぞ」とあえて言いましょう。「みんなの物」もあります。はさみや文房具、リビングのソファやテーブルなどもそうですね。「元の場所にちゃんと戻さないと、ほかの人が使うときに困るんだよ」「ソファでジャンプすると、壊れちゃってみんな座れなくなっちゃうね」など、自分以外の人への配慮も伝えてほしいものです。

分類3 使ってはいけないもの
勝手にさわってはいけないものも家にはあります。たとえばママのお財布やパソコンですね。「さわらないでね」というときには、厳しい言葉と表情で伝えることです。しつけの中で「厳しさは5%」でいいといってますが、その5%を使うのがこういう場面です。ただし、ママが四六時中怒っていると、この「これだけはダメ」が伝わりません。普段は優しく「ママの物だけど、使っていいよ」と言っているママが、「これはダメだからね」と厳しい表情で言うと、それは本当にダメなことなのだと伝わります。普段優しいからこそ、絶大な効果があるのです。

文房具は文房具だけの入れ物、おもちゃはおもちゃだけの箱など、しっかり分けてあげると、片づけがしやすくなる!

STEP2  すべてのものにおうちをつくりましょう

おもちゃが「ものすごくいっぱいある」というご家庭も多いのではないでしょうか。でも、おもちゃにも「旬」があります。いま興味があるおもちゃを20点くらいに絞り込んでおきましょう。それ以外は、どこかにしまって次の出番を待つか、誰かにあげるなどの処分も必要です。

おもちゃを厳選したら、それぞれの「おうち」を作りましょう。それは「置き場所」「しまい場所」なのですが、「おうち」と〝アクセント言葉〟で表現することで、幼い子たちは心がウキウキして片づけたくなります。「おうち」を作るには、まず大人が種類ごとに分類して置き場所を決めるのがいいですね。子どもにも見えやすく、手が届きやすい場所を選びましょう。

★棚…写真やマークなどを貼ってきちんと並べるのがルール
子どもがよく遊ぶ場所に、おもちゃ用の棚をしつらえましょう。人形、ままごとの道具、パズルなどを見えるように並べ、それぞれの「おうち」に目印をつけるのです。できれば、一つひとつのおもちゃの写真を撮ってプリントし、貼っておくのがおすすめです。

★ウォールポケット…小さなおもちゃはポケットの中を定位置に
ごちゃごちゃしやすい小さなおもちゃは、ウォールポケットで整理するのがおすすめです。その場合にも、ポケットの表面に目印をつけましょう。ミニカー、おままごとのスプーンやフォーク、着せ替え人形の洋服、文房具などもポケットに入れると便利。透明な大きめのポケットがついたものなら、絵本を入れてもいいですね。

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STEP3 「おうち」から出して、帰してあげましょう

事前に子どもには「〇〇のおうちはここだね」と伝えておきましょう。そのうえで、遊び始めるときに、「今日は電車ごっこがしたいのね。じゃあ、電車のおうちに行ってみようよ」「昨日、ちゃんとおうちに帰したから、ここで待っててくれたね」というような言葉かけをしましょう。これを繰り返すことで、片づけの必要性を子どもに伝えることになるのです。

たくさん遊んで満足したら、いよいよお片づけの時間です。「ああ、楽しかったね。電車のおもちゃ、ありがとう。そろそろおうちに帰りましょうか?」とおもちゃをねぎらってあげたいですね。

子どもには、「電車のおもちゃのおうちはどこかな?」と問いかけ、その場所に戻すように言いましょう。ここで絶対に忘れてはいけないことは、「遊び」の気持ちのままで片づけを進めることです。「ここからは片づけ。ああ、めんどうくさい」という態度を大人が見せてしまうと、子どもの心の中でも「片づけ」と「遊び」が分断され、苦痛になります。特に1〜2才の子や、この方法をとり入れて間もない子ほど、大人がいっしょに「おうちに帰す」ことを楽しむことが大切なのです。

STEP4 片付いた心地よさを伝えましょう

片づけの醍醐味は、整った部屋の秩序感です。さっきまでごちゃごちゃしていた部屋の物がなくなって、すっきり広々としますね。「おうち」に帰す楽しさが終わったら、今度はお部屋がきれいになったという楽しさを味わうことができるのです。でも、子どもにとってその感覚はピンときません。だから忘れずに、「お部屋がきれいになったね。気持ちいいね」と言葉にして伝えてください。この状態が、気持ちよく片づいているという完成形なのだ」と理解すると、子どもはそこを目標に片づけを進めることができます。そしてその完成形の心地よさこそが、最高のごほうびなのです。

もしも、がんばって片づけしたわが子をほめたいと思うなら、大げさな賞賛はいりません。「ハナちゃんのおかげでお部屋がきれいになった。ありがとう」と小声でねぎらってください。大事な言葉は、小声で言うのがおすすめです少し大きな子なら「さすが」の一言で十分です。

STEP5 デイリーのお片づけは流れの中で習慣づける

片づけるものは、おもちゃだけではありません。着替えた洋服、脱いだ靴、幼稚園のバッグ、お弁当箱、食べ終わった食器……、ママは子どものあとを追いかけながら、子どもが使ったものや脱いだ服を拾い歩いているかもしれません。思わず「自分で片づけなさい!」と叫びたくなりますが、それでは「片づけはめんどう」と思うだけです。

日常的な物の片づけは、活動と一連の流れにして、日々の生活の中に上手に組み込んでいきたいものです。一日の活動にはだいたいのパターンがありますから、その活動に片づけを組み合わせてセットにしていくのです。「でも、めんどうくさがってやりません」という声も聞こえてきそうです。いくつか、コツをお教えしましょう。

●楽しい空気のままで片づけさせる
おもちゃの片づけと同じように、楽しい流れを切らないようにしましょう。外から帰ってきたら、「ああ、楽しかったね。がんばったお靴も、靴箱に帰してあげよう」というように。一回くつろいでしまうと、片づけはめんどうになります。

●次に楽しい活動を用意する
「家に帰ってバッグをかけて、そしてお楽しみのおやつだね」というように、次に楽しい活動をイメージしながらやる気を起こしていきましょう。

●ママといっしょにやろう
子どもは「やりなさい」と言われて一人でやるのは大嫌いなのです。「ママといっしょにやろう」と言われると、ウキウキいっしょにやるかもしれません。

●「ありがとう」と感謝の言葉を
このような言葉は、「また明日もやろう」という気持ちの原動力になります。

●しまいやすく取り出しやすく
バッグをかけるフックは、子どもの手の届く位置に。タンスに洋服などをしまう場合には、引き出しに「Tシャツ」などのイラストを貼って目印に。

イラスト/すぎうらゆう

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出典 :しつけの不安と気がかりオール解消バイブル※情報は掲載時のものです

監修
迫田圭子さん
保育のプロフェッショナル
首都圏を中心に12の保育園を持つ社会福祉法人あすみ福祉会(茶々保育園グループ)の創始者。1979年に埼玉県入間市に茶々保育園を設立して以来、40年近く保育にかかわるとともに、立正大学教授として保育者養成に携わる。3人の孫を持つおばあちゃまでもあります。

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