「ケーンケーン」という咳が特徴的なクループ症候群の症状と原因 注意点は?【小児科医監修】

 専門家監修
公開日:2017/06/06
更新日:2019/07/05
「ケーンケーン」という咳が特徴的なクループ症候群の症状と原因 注意点は?【小児科医監修】
監修
渋谷紀子先生
総合母子保健センター愛育クリニック

「オウッオウッ」「ケーンケーン」という咳をするのが特徴のクループ症候群。気道が狭められ呼吸がしにくくなるケースもあり、場合によっては緊急を要することも。もしものときのために、クループ症候群の症状やホームケアの仕方を知っておきましょう。

主な原因はパラインフルエンザウイルスやアデノウイルス。クループ症候群とは?

のどの奥から気管と食道が分かれるあたりまでを「喉頭(こうとう)」といい、この喉頭に炎症が起きるのがクループ症候群です。原因の8~9割はパラインフルエンザウイルスやアデノウイルスなどのウイルスだといわれています。

クループ症候群の症状①「ケーンケーン」「オウッオウッ」など特徴的な咳

クループ症候群のサインは、「オウッオウッ」「ケーンケーン」という犬の遠吠えやアザラシの鳴き声のようなせき。喉頭は上気道で最も狭いのでさらに気道が狭められ、息を吸うときに「ゼーゼー」と喘鳴がしたり、声がかすれることもあります。この場合はせきだけではなく、呼吸もしにくくなります。

クループ症候群の症状②高熱、喉が赤くなって食欲がなくなる

熱は高めに出ることが多いものの、発熱しないこともあります。かぜ症候群よりものどの症状が強く、赤くなって痛み、水分やよだれを飲み込むのも痛いため食欲がなくなります。

小児科での治療方法や薬は?

かん高い特有のせきが出たら、早めに小児科を受診しましょう。咳の様子を携帯電話やスマホの動画機能で録音・録画しておくのも診断で役立ちます。病院では、まず呼吸の状態をチェックし、喉頭のむくみをやわらげる薬の吸入をします。炎症をしずめるためにステロイド薬を使ったり、湿気を吸入することもあります。

クループ症候群は夜中に発症する事が多く、帰宅したあと再び症状が強くなることも。この場合は夜中でもすぐに緊急外来を受診しましょう。かかりつけ医に、そのような場合はどうしたらいいのかを、あらかじめ聞いておくことも大切です。

呼吸困難が強い場合は入院も

2才以下の子どもではのどがけいれんしたり、呼吸困難が強くなったりすることがあり、その場合は入院して酸素吸入などを行います。

クループ症候群は一度かかると繰り返す?

一度クループ症候群になった子は、かぜをひいたときなどまたクループ症状を起こすことがありますが、軽いうちなら夜の冷気を吸うとラクになります。

クループ症候群のホームケアは加湿をしっかり

咳でつらい病気なので、水分を十分にとらせます。空気が乾燥していると咳込むので、室内は十分に加湿し、部屋の換気もこまめにしましょう。咳で苦しいときはたて抱きにします。

細菌が原因の「急性喉頭蓋炎」が疑われる場合は救急車を!

クループ症候群はウイルス性がほとんどですが、なかには細菌性喉頭炎もあります。これは喉頭蓋炎(こうとうがいえん)といって、気管の入り口にある弁のような喉頭蓋がはれる病気です。気道をふさぐため窒息し、命にかかわります。原因の多くはインフルエンザ菌b型(ヒブ)で、1~5才の幼児に見られます。突然の高熱、強いのどの痛みのほか、流れ出るよだれも特徴です。急に発症し、物が飲み込めない、あえぐ、呼吸困難といった症状が現れます。5~10分という短時間で急速に症状が悪化するので、救命は時間との勝負。すぐに救急車を呼びましょう。ヒブワクチンはこの急性喉頭蓋炎の予防にもなるので、ぜひ積極的に受けましょう。

出典 :はじめてママ&パパの 0~6才 病気とホームケア※情報は掲載時のものです

監修
渋谷紀子先生
総合母子保健センター愛育クリニック
東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、山王病院、NTT東日本関東病院などの勤務を経て、現職。専門は小児アレルギー。私生活では四女の母でもある、やさしくパワフルなドクターです。

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